白髪染めを「青」に。大人のメンズが楽しむブルー系カラーの極意
白髪を隠すだけの時代は終わり、自由なヘアカラーで個性を表現する大人の男性が増えています。中でも「青」は、クールでミステリアスな印象を与える、非常に魅力的なカラーです。しかし、白髪と黒髪が混在する髪に美しい青を表現するのは、最高の技術を要する挑戦でもあります。
この記事では、白髪を活かしたブルー系カラーを成功させるための条件と、プロならではの技術について詳しく解説します。
白髪に「青」は染まるのか?知っておくべき色の基本
まず、白髪を青く染めるために、知っておかなければならない重要な基本知識があります。
鮮やかな青には「ブリーチ」が不可欠
白髪は元々白いので、絵の具のように色がそのまま乗りそうに思えますが、美しい青を発色させるためには、キャンバスとなる髪の色を限りなく白に近い、均一な状態にする必要があります。黒髪が混在している状態では、黒の色素が邪魔をしてしまい、濁った暗い色にしかなりません。そのため、ほとんどの場合、まずブリーチ(脱色)で全体の髪色を均一に明るくする工程が必要になります。
日本人の髪と「黄ばみ」の問題
日本人の黒髪は、ブリーチをすると黄色みが残りやすいという特徴があります。美術の時間に学んだように、黄色い画用紙に青い絵の具を乗せると、色が混ざって「緑色」になってしまいます。このブリーチ後の髪に残る黄ばみを、いかにプロの技術で打ち消すかが、濁りのない美しい青を創り出す上での最大のポイントです。
大人の男性におすすめのブルー系カラーデザイン
ライフスタイルや好みに合わせて、挑戦できる「青」のバリエーションは様々です。
シーンに合わせて選ぶ、品のある「青」
- ブルーブラック
光に当たると、ほんのりと青みが分かるような、非常にダークなトーンの青です。黒髪に深みと透明感を与え、白髪を自然に馴染ませてくれます。派手になりすぎないため、ビジネスシーンでも通用する最も人気の高いブルー系カラーです。 - ネイビーブルー
深みのある落ち着いた紺色。派手さはありませんが、黒髪とは明らかに違う、確かな個性を感じさせます。知的な印象や、クールな雰囲気を演出したい方におすすめです。 - インナーカラー・メッシュ
髪の内側や、毛束を筋状に取るメッシュ(ハイライト)として、部分的に青を入れるデザインです。髪が動いた時にちらりと見える青が、さりげない遊び心とこだわりを感じさせます。
美しい青を叶える、プロフェッショナルの技術
ブルー系のカラーリングは、数あるヘアカラーの中でも特に難易度が高く、セルフカラーで美しく仕上げるのは極めて困難です。
セルフカラーが極めて難しい理由
- 緻密なブリーチコントロール
プロは、髪へのダメージを最小限に抑えながら、青が最も美しく発色する最適な明るさまで、ブリーチのレベルを精密にコントロールします。セルフブリーチで起こりがちな、深刻なダメージや色ムラを防ぎます。 - 補色を使ったカラー調合
ブリーチ後の髪に残る黄ばみを正確に見極め、それを打ち消すための補色である「紫色」のカラー剤を、薬剤に絶妙な比率で混ぜ合わせます。このプロの調合により、緑に寄らない、純粋で透明感のある青を表現することが可能になります。 - 白髪と黒髪への的確なアプローチ
白髪の量や生えている位置を見極め、白髪にはしっかりと、ブリーチした黒髪には透明感が出るように、薬剤の塗り分けや放置時間の調整といった、プロならではの高度な技術を駆使します。
エッジの効いたカラーは、カットとケアが命
攻めたカラーリングは、それを活かすヘアカットと、美しい色を維持するためのアフターケアがあって初めて完成します。
メンズヘアを知り尽くしたトータルデザイン
- カットとの相乗効果
ブルーブラックのようなシャープなカラーは、サイドをすっきりと刈り上げたフェードスタイルや、モードなマッシュスタイルと組み合わせることで、その魅力が最大限に引き出されます。プロは、カラーとカットを一つのデザインとして捉え、最高のスタイルを創り上げます。 - 色持ちを左右するアフターケア
青系の色は、色素の粒子が大きく髪から抜けやすいため、残念ながら他の色に比べて色持ちは良くありません。プロは、美しい色を一日でも長く楽しむための専用シャンプー(カラーシャンプー)の選び方や、日々のケア方法までを責任を持ってアドバイスします。
まとめ
白髪を活かしたブルー系のヘアカラーは、あなたの個性を最もクールに、そして知的に表現してくれる最高の選択肢の一つです。しかし、その繊細で美しい色を叶えるには、髪と薬剤の化学反応を熟知した、プロの高度な技術と経験が不可欠です。
ありきたりな白髪染めに満足できない、自分だけのスタイルを追求したい。そう願うなら、ぜひ一度、ハイトーンカラーを得意とするプロの理容師にご相談ください。