ヘアオイルとヘアミルク、あなたにおすすめなのはどっち?プロが見極める選び方
髪のお手入れに関心を持ち始め、洗い流さないトリートメントを探し始めると、必ずと言って良いほど候補に挙がるのが「ヘアオイル」と「ヘアミルク」です。どちらも髪を美しく保つための心強い味方ですが、その特性は大きく異なります。多くの方が、「自分には、果たしてどちらがおすすめなのだろうか」と、その選択に迷われているのではないでしょうか。この記事では、それぞれの製品がどのような方におすすめなのか、その選び方の基準について、髪の専門家である理容師の視点から詳しく解説いたします。
まずは知りたい、ヘアミルクがおすすめな方
ヘアミルクは、水分と油分がバランス良く配合された、髪にとっての「保湿乳液」のような存在です。その最大の特徴は、髪の内部に潤いと栄養を補給することに長けている点にあります。
もし、あなたの髪の悩みが、乾燥による「パサつき」や「ごわつき」、あるいは度重なる毛染めやパーマによる「ダメージ」が中心であるならば、ヘアミルクがおすすめです。髪の芯から水分で満たすことで、硬くなった髪を柔らかく、しなやかな状態へと導いてくれます。指を通した時に、潤いに満ちた、ふっくらとした手触りを求める方には、ヘアミルクが最適と言えるでしょう。
次に知りたい、ヘアオイルがおすすめな方
ヘアオイルは、主成分が「油分」であり、髪にとっては表面を整える「美容液」や、外部の刺激から守る「コーティング剤」のような役割を果たします。
もし、あなたが髪に求めるものが、光り輝くような「艶」や、いつまでも触れていたくなるような「サラサラとした指通り」であるならば、ヘアオイルがおすすめです。オイルが髪一本一本の表面を滑らかに整え、光を美しく反射させると同時に、髪同士の摩擦を減らしてくれます。また、湿気による「広がり」を抑えたい方や、ドライヤーやヘアアイロンの「熱」から髪を守りたい方にとっても、ヘアオイルのコーティング効果は非常に有効です。
髪質で考える、おすすめの選び方
ご自身の髪質も、どちらを選ぶかを決めるための重要な基準となります。
一般的に、髪が細く、柔らかい、いわゆる「猫っ毛」の方は、重さの出にくい軽い質感の「ヘアオイル」がおすすめです。
一方で、髪が硬く、太い、そして量が多くて広がりやすい方は、髪をしっかりと落ち着かせ、しっとりとまとめる力のある「ヘアミルク」、あるいは保湿効果の高い重めの「ヘアオイル」が適しています。
究極のおすすめは「専門家による診断」
ここまで、ご自身でどちらがおすすめかを見極めるための基準について解説してまいりました。しかし、これらの基準はあくまで一般的なものです。お客様の髪が本当に求めているのは、内部への水分補給なのか、それとも外部を覆う油分なのか。その最適なバランスを見極めるのは、簡単なことではありません。
私たち髪の専門家である理容師は、お客様の髪の状態をその手で触れ、目で見て、正確に診断します。そして、ヘアオイルが最適なのか、ヘアミルクが最適なのか、あるいはその両方を併用するという最上級のお手入れが必要なのかを判断し、数ある高品質なサロン専売品の中から、あなたのためだけの「究極のおすすめ」をご提案することができます。
まとめ
「内部補修のミルク」と、「外部保護のオイル」。それぞれの役割を理解し、ご自身の髪の悩みと照らし合わせることが、おすすめの一本と出会うための第一歩です。そして、その選択に迷われた時は、どうぞお気軽に私たち専門家にご相談ください。あなたの髪質に秘められた、最高の美しさを引き出すためのお手伝いをさせていただきます。