メンズヘアセット「ポンパドール」の作り方|前髪を上げる基本とプロの技
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クラシックでありながら、力強く男性的な魅力を放つヘアスタイル「ポンパドール」。前髪を高く、大胆に持ち上げたそのスタイルは、時代を超えて多くの男性を魅了してきました。しかし、いざ自分で挑戦してみると思うようにボリュームが出ず、すぐに崩れてしまいがちです。
この記事では、美しいポンパドールを作るための基本的なヘアセットの手順から、そのスタイルを完璧に仕上げるプロの技術までを詳しく解説します。
Contents
ポンパドールとは?リーゼントとの違い
まず、ポンパドールがどのようなスタイルかを正しく理解しましょう。
前髪の「高さ」が命のスタイル
ポンパドールとは、前髪(フロント部分)を高く持ち上げてボリュームを出し、後方へ流したスタイルの総称です。一方、日本で言う「リーゼント」は、サイドの髪を後頭部へ流し、中心でI字のラインになるように合わせる技術のことを指します。両者はしばしば混同されますが、ポンパドールは主に前髪のデザインに焦点を当てたスタイルと覚えておくと良いでしょう。
ポンパドールを作るための基本セット手順
ポンパドールの美しいシルエットと持続力は、スタイリング剤をつける前の「ドライヤー」の工程で9割が決まります。
鍵を握るのは「ドライヤー」でのベース作り
- ステップ1
髪を濡らし、前方に乾かす
スタイリングを始める前に、一度髪全体を根元からしっかり濡らします。その後、ドライヤーを使い、全ての髪を顔の前方向に向かって、下ろすように乾かしていきます。これにより、髪の根元の生え癖がリセットされ、この後の立ち上がりのクセが非常につきやすくなります。 - ステップ2
根元を立ち上げるブロー
髪がある程度乾いたら、今度は立ち上げたい前髪部分をブラシや手ぐしでぐっと持ち上げ、その根元に下からドライヤーの温風を集中して当てます。この時、少し後ろに引っ張るようにテンション(張力)をかけながら乾かすのが、きれいな形を作るコツです。 - ステップ3
冷風で形を固定する
理想の高さと形ができたら、その状態をキープしたままドライヤーを冷風に切り替えましょう。髪は熱が冷める瞬間に形が固定される性質があるため、根元と毛束全体をしっかりと冷ますことで、作った土台が崩れにくくなります。
スタイリング剤で仕上げる
- スタイリング剤の選び方
ポンパドールには、強いホールド力とクラシックなツヤが特徴のポマードやグリースが最も適しています。マットな質感にしたい場合は、硬めのクレイワックスなどを選びましょう。 - 付け方のコツ
ドライヤーで作った土台(シルエット)を崩さないよう、スタイリング剤は髪の内側から優しく馴染ませます。最後にコームで表面の毛流れをきれいに整え、必要であればハードスプレーを軽く吹きかけてキープします。
ポンパドールを最高に輝かせる「プロの技術」
セルフセットで美しいポンパドールが作れるかどうかは、あなたのスタイリング技術だけでなく、そのベースとなるカットデザインに大きく左右されます。
全ての基礎となる「カット」の重要性
- 前髪の長さと量
プロの理容師は、お客様がポンパドールを作ることを前提として、フロント部分に必要な長さを確保し、かつ、髪の重さでボリュームが潰れてしまわないように、内側の毛量を的確に調整してカットします。 - サイドとのメリハリ
ポンパドールの高さを最大限に引き立てるのは、タイトに抑えられたサイドとの美しいコントラストです。理容室の真骨頂である、地肌からグラデーションで刈り上げる「フェードカット」を組み合わせることで、スタイルは一気に現代的で洗練されたものになります。
シェービングで完成するトータルデザイン
- シャープな輪郭
シャープでクラシックなポンパドールスタイルには、整えられた眉や髭のデザイン、そしてカミソリで作るきれいな生え際のラインが不可欠です。理容室のシェービングは、ヘアスタイルを完璧なものにするための最後の仕上げと言えるでしょう。
まとめ
ポンパドールは、男らしさと品格を同時に表現できる、非常に魅力的なヘアスタイルです。その鍵は、ドライヤーによる徹底したベース作りにあります。ぜひ今回ご紹介した手順で、クラシックなスタイルに挑戦してみてください。
そして、あなたの骨格と髪質に合わせた、最も美しく、かつスタイリングしやすいポンパドールを手に入れたいなら、ぜひ一度メンズヘアのプロフェッショナルである理容師にご相談ください。カットから仕上げまで、本物の技術であなたの理想を形にします。
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