【メンズ髪型】パーマなしでも決まるショートヘア|カットで作る動きとスタイリング術を理容師が解説
「髪のダメージが気になるから、パーマはかけたくない」
「校則や職場のルールで、パーマが禁止されている」
「パーマのくるっとした感じが、自分のイメージとは少し違う」
様々な理由で、パーマをかけずにヘアスタイルを楽しみたいと考えている男性は少なくありません。しかしその一方で、「パーマをかけないと、おしゃれな動きや束感は出せないのでは?」という不安をお持ちの方もいるでしょう。
ご安心ください。結論から言えば、パーマなしでも、動きのあるおしゃれなショートヘアは作れます。
その最大の鍵を握るのが、ごまかしの効かない**「カット技術」と、日々の「スタイリング」**です。この記事では、パーマに頼らずに理想のメンズショートヘアを手に入れるための、具体的な方法をプロの理容師が徹底的に解説します。
なぜパーマなしでも決まるのか?鍵は「カット技術」にあり
パーマは、髪に動きやボリュームをプラスするための強力な選択肢の一つですが、それが全てではありません。優れたカット技術があれば、髪そのものが持つポテンシャルを最大限に引き出し、パーマをかけたかのようなスタイルをデザインすることが可能です。
1. レイヤーカットで「動き」を作る
髪の表面にレイヤー(段差)を入れてカットすることで、髪の毛同士が自然に重なり合い、軽やかさと動きが生まれます。これにより、のっぺりしがちな直毛でも、立体感のあるスタイルを作ることができます。
2. 質感調整カットで「束感」を作る
毛先を不揃いにカットする「チョップカット」や、毛束を滑らせるようにカットする「スライドカット」といった技法を駆使することで、ワックスをつけた時に毛束同士が絡みやすく、シャープな束感が生まれやすい状態を意図的に作り出します。
3. 骨格補正カットで「美しいシルエット」を作る
サイドの膨らみをツーブロックで抑えたり、襟足をすっきりと刈り上げたりすることで、頭の形を美しく見せ、スタイリングしやすい土台を整えます。この土台があってこそ、パーマなしでもスタイルがまとまります。
カットだけで魅せる!“パーマなし”メンズショートヘア
パーマをかけなくても、カット技術でここまで魅せることができます。人気のスタイルをご紹介します。
1. 爽やかさの王道「ショートレイヤー」
パーマなしスタイルの基本にして王道。全体にレイヤーを入れることで、爽やかな動きと軽さを演出します。スタイリングも簡単で、どんな髪質や顔型の方にも似合わせやすい万能スタイルです。
2. 清潔感抜群「ベリーショート / フェードカット」
髪そのものが短いため、パーマの必要がなく、カットのデザインがそのままスタイルになります。特に直毛の方なら、そのシャープさを活かしてクールな印象に。清潔感を追求するなら、このスタイルが最適です。
3. クリーンな印象「ナチュラルマッシュ」
パーマなしで、髪本来のツヤとまとまりを活かすスタイル。重く見えすぎないように、毛先の質感や全体の毛量を丁寧に調整することが、おしゃれに見せるための鍵となります。
4. くせ毛を活かす「無造作ショート」
ご自身のくせ毛を「天然のパーマ」と捉え、その動きを計算してカットするスタイルです。無理に抑えつけるのではなく、くせを活かすことで、誰にも真似できない、あなただけのオリジナルな髪型が完成します。
パーマなしでも動きを出す!プロのスタイリング術
パーマをかけていない髪に、動きや束感を出すための簡単なテクニックです。
【ドライヤー編】
スタイリングの成功は、ドライヤーでの土台作りで決まります。髪を乾かす際、ただ乾かすのではなく、髪を一度クシャっと握るようにしたり、いろんな方向から風を当てたりして、根元にランダムな動きのクセをつけることが重要です。
【ヘアアイロン編】
パーマなし派の最大の味方が、ヘアアイロンです。毎日のスタイリングで、毛先に軽く熱を通して**ほんの少しだけカール(Cカール)**をつけるだけで、硬い直毛も劇的に柔らかいニュアンスのある動きに変わります。
【ワックス編】
セット力の高いハードワックスを選び、根元からしっかり馴染ませます。一度髪全体を空気を含ませるように立ち上げてから、毛束をつまんでシルエットを整えていくと、立体感のあるスタイルが完成します。
失敗しない!「パーマなし希望」のサロンでのオーダー方法
理想のスタイルを手に入れるためには、サロンでのオーダーが非常に重要です。
- 「パーマはかけたくない」と明確に伝えるまずは、「ダメージが気になるので」など理由も添えて、パーマをかけたくないという基本の要望を伝えましょう。
- なりたいイメージを共有する理想のスタイルの写真を見せ、「パーマをかけているモデルさんだけど、カットだけでこんな雰囲気に近づけたい」と伝えるのが最も効果的です。また、「パーマなしでも動きが出るように」「束感が出やすいように」と、言葉で伝えるのも良いでしょう。
- 自分の髪の悩みを伝える「直毛でのっぺりしてしまう」「くせ毛でまとまらない」といった悩みを正直に話すことで、理容師はあなたに最適なカット技法を選択し、悩みを解消するスタイルを提案してくれます。
まとめ
パーマは、ヘアデザインの幅を広げる素晴らしい技術ですが、あくまで選択肢の一つです。「パーマなし」でも、カット技術と日々のスタイリングを工夫することで、理想のショートヘアは必ず手に入ります。
特に、パーマに頼らずに髪に動きや束感を表現するスタイルは、理容師のカット技術の真価が最も問われる領域でもあります。
カット一本で、あなたの髪はもっと魅力的になります。パーマをかけずにスタイルチェンジをしたい方、ぜひ一度、私たちプロにご相談ください。