ワックスが全然落ちない方へ|頑固な汚れをリセットする究極の洗浄術
一日の終わりにシャンプーをしても、髪や頭皮にワックスのベタつきや皮膜感が残り、「何度洗っても、ワックスが全然落ちない」と、強い不快感や悩みを抱えてはいませんか。この、非常に頑固で落ちないワックスは、放置してしまうと、髪や頭皮の健康を脅かす様々なトラブルの原因となりかねません。この記事では、ワックスが全然落ちなくなってしまう原因を解明し、プロが実践する、最終手段とも言える究極の洗浄術について詳しく解説いたします。
なぜ、あなたのワックスは「全然落ちない」のか
シャンプーで何度洗ってもワックスが落ちない主な理由は、そのスタイリング剤が、極めて強力な油性の成分や、水を弾く性質を持つ樹脂成分で構成されているからです。特に、セット力が最強クラスのスーパーハードワックスや、海外製のポマードなどの中には、雨や汗でもスタイルが崩れないように、意図的に耐水性の高い処方で作られているものがあります。これらの製品が、髪一本一本に強力なフィルムを形成することで、水と、そして一般的なシャンプーの洗浄成分さえも弾いてしまい、頑固で「全然落ちない」ワックスとなってしまうのです。
プロが実践する、最終手段としての「クレンジング術」
洗浄力の強いシャンプーに頼って、髪と頭皮に負担をかける必要はありません。正しい手順を踏めば、どんなに頑固なワックスでも、優しく、そして完璧にリセットすることが可能です。重要なのは、「油は、油で落とす」という、クレンジングの基本原則です。
1.髪を濡らす前に「オイル」を馴染ませる
まず、髪を濡らす前の、乾いた状態の髪に、クレンジングオイルや、お手持ちのヘアオイル、あるいは、オリーブオイルなどを、ワックスがついている部分を中心に馴染ませます。油性のワックスは、同じ油分であるオイルと混ざり合うことで、その強力な固着力を失い、髪から浮き上がりやすい状態に変化します。
2.お湯で「乳化」させ、洗い流す
オイルが髪全体に馴染んだら、少量のお湯を加え、優しく揉み込むようにして、オイルとワックスを「乳化」させます。全体が白っぽく濁ってきたら、乳化が成功したサインです。その後、シャワーで丁寧に洗い流してください。
3.「コンディショナー」で、さらに油分を浮かせる
オイルクレンジングの後、さらに念を押すためのステップが、シャンプーの前にコンディショナーやトリートメントを先に髪に馴染ませるという方法です。残ったワックスの油分が、コンディショナーの油分と混ざり合うことで、さらに髪から浮き上がりやすくなります。
4.二度のシャンプーで、完璧にリセットする
ここまでの下準備を経てから、ようやくシャンプーを行います。一度目のシャンプーで浮き上がったワックスやオイルを洗い流し、二度目のシャンプーで、頭皮の毛穴までを清潔にするイメージで優しく洗い上げれば、これまで落ちなかった頑固なワックスも、嘘のようにすっきりとリセットされているはずです。
「落ちやすさ」も、ワックス選びの重要な性能です
これまで、落ちないワックスを落とすための究極の洗浄術をご紹介してまいりました。しかし、最も本質的な解決策は、そもそも、このような特別な洗浄をしなくても、日々のシャンプーで簡単に洗い流せるワックスを選ぶ、ということです。
私達サロンで取り扱うプロフェッショナル仕様のスタイリング剤、いわゆる「サロン専売品」は、高いセット力を誇りながらも、日々のシャンプーで髪や頭皮に負担をかけることなく、簡単に洗い流せるように、成分の処方が緻密に計算されている製品が数多く存在します。「落ちやすさ」もまた、製品の品質を決定づける、重要な性能の一つなのです。
「ワックスが全然落ちない」という長年のお悩みから解放されたい方は、ぜひ一度、髪の専門家である私達にご相談ください。