自宅で再現する「サロンスタイル」|プロが使うワックスとその技術
美容室で仕上げてもらった直後の、あの完璧に決まったヘアスタイル。鏡を見るたびに気分が高揚し、「この髪型が毎日、自分でできたら…」と、そう感じた経験はございませんでしょうか。多くの方が、自宅でのスタイリングとサロンでの仕上がりとの間に、埋めがたい差を感じています。この記事では、その差を生み出す要因を解き明かし、皆様がご自宅で「サロンスタイル」を再現するための、プロが実践する技術とワックス選びの秘訣について詳しく解説いたします。
なぜサロンでの仕上がりは特別なのか
サロンでの仕上がりが格別である理由は、単に「プロが使っているワックスが特別だから」というだけではございません。その背景には、**「計算されたベースカット」「スタイリングの基本原則」そして「高品質なプロダクト」**という、三つの重要な要素が完璧に組み合わさっているのです。この三つの要素を理解し、ご自身のスタイリングに取り入れることこそが、サロンスタイルへの近道となります。
サロンスタイルの土台となる「計算されたベースカット」
まず、最も根本的かつ重要なのが、全ての土台となるヘアカットそのものです。プロのスタイリストは、お客様一人ひとりの髪質、毛量、生え癖、そして骨格を完全に見極めた上で、ワックスをつけた時に最も美しく、そして簡単にスタイルが決まるように、ミリ単位で毛量を調整し、質感を入れています。ご自宅でスタイリングがしやすいように、再現性を徹底的に考慮してカットを施すこと。これこそが、サロンスタイルの第一歩です。
プロが実践する「スタイリングの基本原則」
次に、多くの方が見落としがちな、スタイリングのプロセスそのものです。プロの技術は、ワックスをつける前の「準備段階」にこそ、その神髄が隠されています。
スタイリングは「一度、髪を完全に濡らす」ことから始まる
寝癖がついたままの乾いた髪に、上からワックスをつけても、髪は言うことを聞いてくれません。プロは必ず、一度髪を根元から完全に濡らし、髪の内部の水素結合をリセットします。この「ゼロの状態」から始めることで、髪を自由自在に動かす準備が整うのです。
勝負は「ドライヤー」で決まっている
サロンスタイルの核心は、ドライヤー技術にあります。ワックスは、あくまでドライヤーで創り上げた髪型の骨格をキープし、質感を加えるためのものです。髪の根元をしっかりと立ち上げ、ボリュームをコントロールし、毛流れを整える。なりたいヘアスタイルの8割以上を、このドライヤーの段階で完璧に創り上げておくこと。これこそが、プロとアマチュアの最も大きな違いと言えるでしょう。
プロが選び抜いた「サロン専売品」という選択
そして最後のピースが、プロがその技術を最大限に発揮するために選び抜いた、高品質なスタイリング剤です。私達がサロンワークで使用するワックス、いわゆる**「サロン専売品」**は、市販の製品とは明確な思想の違いのもとに開発されています。
優れた操作性と再現性
サロン専売品は、少量でも驚くほど伸びが良く、髪に均一に馴染ませやすいのが特徴です。ベタつきが少なく、つけた後も重くならないため、ドライヤーで創った繊細なシルエットやボリューム感を損なうことなく、狙った質感だけを的確に加えることができます。また、高いセット力を持ちながらも、手直しがしやすい再整髪性に優れているのも、プロが求める重要な性能です。
サロンが提供する本当の価値
私達サロンは、単に髪を切り、スタイリング剤を販売する場所ではございません。お客様の魅力を最大限に引き出すための「ベースカット」を施し、ご自宅でそれを再現するための「プロの技術」をお伝えし、そしてその技術を最も効果的に発揮させるための「最高の道具」をご提供すること。この三位一体のサービスこそが、私達がお客様にご提供できる本当の価値です。
ご自身のスタイリングを、もうワンランク上の「サロンスタイル」へと引き上げたいとお考えでしたら、ぜひ一度、私達にご相談ください。