ワックスの「練習」で、スタイリングは必ず上手くなる
ご自宅でのヘアスタイリングが、なかなか思い通りにいかない。そんな時、「自分は不器用だから」「センスがないから」と、諦めてしまってはいませんか。しかし、断言します。ヘアスタイリングは、決して才能やセンスだけで決まるものではありません。それは、正しい手順とコツを理解し、適切な「練習」を重ねることで、誰もが必ず上達できる「技術」なのです。この記事では、あなたのスタイリング技術を格段に向上させるための、効果的な練習方法について、プロの視点から詳しく解説いたします。
練習の前に:スタイリングの「三大要素」を理解する
まず、やみくもに練習を始める前に、プロのスタイリングが、どのような要素で構成されているのかを理解することが、上達への一番の近道です。それは、主に「ドライヤー」「ワックスの準備」「ワックスの塗布」という、三つの大きな要素に分けることができます。多くの方が、最後の「ワックスの塗布」ばかりに意識を向けてしまいますが、実は、その前の二つの要素こそが、仕上がりの質を決定づけているのです。
練習課題1:ドライヤーで「髪の土台」を創る練習
あなたのスタイリング技術を飛躍させる、最も重要な練習が、このドライヤー技術の習得です。お休みの日など、時間に余裕がある時に、ぜひ一度、ワックスを一切使わずに、ドライヤーだけでどこまで理想の髪型に近づけるか、試してみてください。
練習のポイント
髪を濡らした状態から、まずは根元をしっかりと乾かします。トップにボリュームを出したい場合は、髪の生えている方向とは逆に風を当てて根元を立ち上げ、サイドの膨らみを抑えたい場合は、上から下に風を当てて根元を寝かせます。この時、温風で形を創り、冷風でその形を記憶させる、という意識が重要です。この「髪の土台」を自在に創れるようになれば、あなたのスタイリングは、もう8割成功したと言っても過言ではありません。
練習課題2:ワックスの「正しい準備」を完璧にする練習
次に、ワックスを髪につける前の、「準備」の練習です。これも、ワックスを髪につけずに行うことができます。
練習のポイント
まず、常に「小豆一粒大」ほどの少量を手に取ることを、体に覚え込ませてください。そして、そのワックスを、手のひらと指の間に、白い塊が完全に見えなくなり、透明なオイル状になるまで、ひたすら擦り合わせます。この「乳化」と呼ばれる工程が、どれだけ滑らかに、そして素早くできるか。これが、ムラやベタつきのない、プロの仕上がりを実現するための、必須技術です。
練習課題3:「つける手順」と「形を創る」練習
最後の練習が、いよいよ、これまでに行ってきた準備を統合し、ワックスを髪に馴染ませて、形を創る練習です。
練習のポイント
完璧に乳化したワックスを、必ず、後頭部やサイドといった、目立たない部分からつけ始める、という手順を徹底してください。そして、髪の内側から、空気を含ませるように、髪全体を一度ワシャワシャと散らします。その後、鏡を見ながら、全体のシルエットを整え、最後に指先に残ったワックスで、毛束をつまんでディテールを創り込む。この一連の流れを、焦らず、一つひとつの工程を確かめるように、繰り返し練習してみてください。
最高の「練習」は、最高の「お手本」から
これまで、ご自宅でできる練習方法をご紹介してまいりました。しかし、最も効率良く、そして確実に上達するための最高の練習方法は、プロの技術を、目の前で、ご自身の髪で体感し、直接指導を受けることです。
私達サロンでは、お客様一人ひとりの髪質に合わせた、スタイリングがしやすいベースカットをご提供することはもちろん、お客様がご自宅で最高のスタイルを再現できるよう、このプロの技術を、マンツーマンで丁寧にお伝えさせていただきます。そして、その練習の成果を、さらに高めてくれる、高品質な「サロン専売品」の中から、最適な一品をお選びいたします。
もう、スタイリングは難しいものではありません。ぜひ一度、私達にご相談ください。