ワックスの「マット」とは?その意味と特徴を徹底解説
メンズヘアワックスを選ぶ際に、必ずと言っていいほど目にする「マット」という言葉。多くの製品パッケージに記載されているこの言葉の、本当の意味を皆様はご存知でしょうか。「なんとなく、ツヤがないタイプ」というイメージはお持ちかもしれませんが、その本質的な特徴と、どのようなヘアスタイルに適しているのかを深く理解することで、あなたのワックス選びとスタイリングは、より的確で、洗練されたものへと変わっていきます。この記事では、今さら人には聞けない「マットワックス」の基本について、詳しく解説いたします。
ワックスにおける「マット」の基本的な定義
まず、ヘアワックスにおける「マット」とは、英語の「matte」に由来する言葉で、「光沢がない」「ツヤ消し」といった意味を持ちます。つまり、マットワックスとは、数あるワックスの種類の中でも、髪にツヤを与えることなく、ドライで自然な質感に仕上げることを最大の特徴とした、スタイリング剤の総称です。まるで何もつけていないかのような、素髪に近いナチュラルな仕上がりになるため、作り込みすぎていない、清潔感のあるお洒落な雰囲気を演出したい場合に、最も適したワックスと言えます。
マットワックスが持つ、三つの大きな特徴
それでは、マットワックスが持つ、より具体的な特徴を三つのポイントに分けて見ていきましょう。
1.徹底的にツヤを抑えた、自然な質感
マットワックスの最も大きな魅力は、ワックス特有のベタつきやテカリを一切感じさせない、その自然な仕上がりです。ワックスをつけていることを感じさせないため、校則などが厳しい学生の方から、清潔感が求められるビジネスマンまで、幅広い層の方が、安心して使用することができます。
2.非常に高いセット力とキープ力
「ツヤがない」という特徴に加えて、マットワックスは、一般的に非常に高いセット力とキープ力を備えている製品が多い、という特徴も持っています。油分が少ない分、配合されているロウ成分やクレイ成分などが、髪を力強くホールドし、創り上げたスタイルを一日中崩さずに維持してくれます。
3.ベタつきが少なく、軽い使用感
油分が少ない処方のため、ベタつきが少なく、軽い使用感であることも、マットワックスが人気を集める理由の一つです。髪が細く、ワックスの重みでスタイルが潰れてしまいがちな軟毛の方でも、ふんわりとしたボリューム感を損なうことなく、スタイリングを楽しむことができます。
マットワックスは、どのようなヘアスタイルに適しているか
これらの特徴から、マットワックスは、特に、髪の根元からの立ち上がりや、立体的な束感を必要とするヘアスタイルと、非常に相性が良いと言えます。例えば、無造作でラフな動きをつけたショートスタイルや、近年のトレンドであるナチュラルなマッシュスタイル、あるいは、力強い立ち上がりを創りたいベリーショートなど、幅広い髪型に対応できる、極めて汎用性の高いワックスです。
クレイワックスとの違いについて
マットワックスと非常によく似た存在として、「クレイワックス」があります。クレイワックスとは、その名の通り、主成分に天然の泥(クレイ)を含んだワックスのことであり、マットワックスという大きなカテゴリーの中の一つ、とご理解ください。クレイ成分が、髪や頭皮の余分な皮脂を吸収してくれるため、マットワックスの中でも、特にドライな質感と、高いホールド力を誇るものが多く見られます。
本物の「マット感」を、サロンの品質で
これまでマットワックスの魅力について解説してまいりましたが、プロが求める「本物」のマットな質感とは、単にツヤがないだけでなく、髪がゴワついたり、白い粉を吹いたりすることのない、極めて自然で洗練されたものです。
私達サロンで取り扱うプロフェッショナル仕様のスタイリング剤、いわゆる「サロン専売品」は、その理想的なマットな質感を、最高の使用感で実現するために、処方が徹底的に研究されています。お客様の髪質と創りたいスタイルに合わせた、最高のマットワックスを、私達が責任を持ってお選びいたします。ぜひ一度、その違いをご体感ください。