ワックス・グリース・ジェルの違いは?目的で選ぶ正しい使い分け
メンズヘアスタイリングの世界における、三大整髪料とも言える、「ワックス」「グリース」「ジェル」。これらの名前は誰もが知るところですが、その三つが持つ、それぞれの特性や目的の「違い」を、正確にご存知でしょうか。創りたいヘアスタイルによって、最適な選択肢は全く異なります。この記事では、ワックス、グリース、ジェルの決定的な違いを理解し、ご自身の理想のスタイルに合わせて、それぞれを正しく使い分けるための知識について、詳しく解説いたします。
まず理解する、三者の「個性」を決める二大要素
この三つのスタイリング剤の違いを理解する上で、最も重要な基準となるのが、「セット力(固める力)」と「ツヤ感(質感)」という、二つの要素です。この二つの要素のバランスが、それぞれの製品の個性を決定づけています。
ワックスの特徴:「動き」と「束感」を創る、万能な造形家
まず、最も汎用性が高く、現代のメンズスタイリングの中心にいるのがワックスです。ワックスの最大の特徴は、髪をガチガチに固めることなく、しなやかな質感を保ったまま、髪に「動き」や「束感」といった、立体的な表情を創り出すことを得意としている点にあります。ツヤを抑えたマットなものから、自然な光沢を出すものまで、質感のバリエーションも豊富です。無造作なスタイルや、ナチュラルなマッシュスタイルなど、軽やかさが求められる髪型に最適です。
グリースの特徴:「ツヤ」と「まとまり」を創る、紳士的な演出家
次に、髪に濡れたような、みずみずしい「ツヤ感」と、ビシッとした「まとまり」を与えることを最も得意とするのが、グリースです。ワックスやジェルとは異なり、髪を固めずにタイトなスタイルを創り出すため、七三分けやオールバック、あるいはパーマスタイルといった、クラシカルで紳士的なヘアスタイルに、その真価を発揮します。コームを使った美しい毛流れの表現にも適しており、品格のある、大人びた印象を演出してくれます。
ジェルの特徴:「固定力」と「ウェット感」を創る、絶対的な固定役
そして、三者の中で、最も強力な「固定力」を誇るのが、ジェルです。ジェルは、水分を多く含んだゲル状の整髪料で、乾燥するとパリッと硬質に固まるのが最大の特徴です。創ったスタイルを一日中、微動だにさせたくない、という場面で絶大な効果を発揮します。ベリーショートで髪をツンツンと立たせるスタイルや、ウェットな質感でビシッと決めたい場合に、最高の選択肢となります。一度固まると、手直しが難しいという側面も持っています。
あなたに最適なのはどれ?目的別の選び方
これまで、三者の違いについて解説してまいりました。それでは、どのように使い分ければ良いのでしょうか。
自然で、動きのある、立体的なスタイルを創りたいなら、「ワックス」。
品のある、ツヤとまとまりを重視した、タイトなスタイルを創りたいなら、「グリース」。
そして、絶対に崩したくない、ウェットで、固定されたスタイルを創りたいなら、「ジェル」。
このように、ご自身の「なりたいイメージ」を明確に持つことが、最適なスタイリング剤を選ぶための、最も重要な第一歩となります。
最高の「質感」は、最高の「製品」から生まれる
ワックス、グリース、ジェル。それぞれの違いをご理解いただけたかと存じます。そして、その大前提として、同じ種類の製品であっても、その品質や性能は、千差万別です。
私達サロンでは、お客様一人ひとりの髪質と、創りたいヘアスタイルをプロの視点から正確に診断いたします。そして、数ある高品質な「サロン専売品」の中から、お客様の理想を叶えるための最高のスタイリング剤を、的確な根拠と共にご提案させていただきます。
もう、製品選びで迷う必要はございません。ぜひ一度、私達にご相談ください。