ワックスで髪がごわつく原因は?しなやかな質感を創るプロの技
ヘアワックスを使ってスタイリングした際に、髪がバリバリと硬くなったり、指通りが悪く、ギシギシと「ごわつく」ような、不快な質感になってしまった経験はございませんでしょうか。理想のヘアスタイルとは程遠い、この「ごわつき」は、見た目の美しさを損なうだけでなく、髪がダメージを受けているサインである可能性も秘めています。この記事では、ワックスで髪がごわついてしまう原因を解明し、プロが実践する、しなやかで自然な質感を創り出すための、正しいスタイリング術について詳しく解説いたします。
ワックスで髪が「ごわつく」主な原因とは
スタイリング後の髪がごわついてしまう現象は、単一ではなく、いくつかの原因が複合的に関係しています。ご自身のスタイリング習慣と照らし合わせながら、その原因を探ってみましょう。
1.ワックスの「つけすぎ」
最も多く見られる、そして最も基本的な原因が、一度に使用するワックスの量が多すぎることです。髪が吸収しきれなかった余分なワックスが、髪一本一本の表面に厚い膜を張るように付着し、乾燥することで、硬く、ゴワゴワとした手触りを生み出してしまいます。
2.手のひらでの「伸ばし不足」
ワックスを手のひらに取った後、塊が残ったままの状態で、十分に伸ばしきらずに髪につけてしまうと、その塊が髪にそのまま付着し、部分的に固まってしまいます。これが、指通りの悪い、不均一なごわつきの直接的な原因となります。
3.髪質に合わない「ハードタイプ」のワックスを選んでいる
セット力が非常に高いハードワックスや、ドライな質感に仕上がるマットワックス、クレイワックスなどは、その製品の特性として、髪にハリとコシを与え、ある程度の硬さを出すように設計されています。もし、あなたが柔らかく、しなやかな質感を求めているにも関わらず、これらのタイプのワックスを使用している場合、その仕上がりを「ごわつき」と感じてしまうことがあります。
4.髪が乾燥・ダメージを受けている
髪が乾燥していたり、カラーやパーマなどでダメージを受けたりしている状態でワックスをつけると、健康な髪に比べて、よりごわつきを感じやすくなる傾向があります。
「ごわつき」のない、しなやかなスタイルを創るためのスタイリング術
それでは、これらの原因を踏まえ、髪のごわつきを防ぎ、一日中しなやかで、指通りの良いスタイルを保つための具体的な方法を見ていきましょう。
1.基本の量は「小豆一粒大」と心得る
まず、手に取るワックスの量は、どんな髪の長さであっても、基本は「小豆一粒大」ほどの少量から始めてください。「つけすぎ」は、ごわつきを引き起こす最大の原因です。
2.ワックスを「透明になるまで」完璧に伸ばす
手に取ったワックスは、手のひら、指の間まで、完全に透明になるまで、両手を擦り合わせて完璧に伸ばしてください。この「乳化」という工程を丁寧に行うことで、髪に均一にワックスを馴染ませることができ、部分的な固まりやごわつきを防ぎます。
3.「柔らかめ」のワックスを選ぶという選択
もし、あなたがスタイリングに求めるのが、強いセット力よりも、自然で、柔らかな質感であるならば、「クリームタイプ」のワックスや、「ヘアバーム」といった、セット力が穏やかで、保湿効果の高いスタイリング剤を選ぶことをおすすめします。これらの製品は、髪をごわつかせることなく、しなやかなまとまりと、自然なツヤを与えてくれます。
最高の「質感」は、最高の「品質」から
これまで、ごわつきを防ぐための方法をご紹介してまいりましたが、プロが創り出す、高いセット力を持ちながらも、決してごわつくことのない、洗練されたしなやかな質感は、使用するワックスの「品質」そのものに大きく左右されます。
私達サロンで取り扱うプロフェッショナル仕様のスタイリング剤、いわゆる「サロン専売品」は、基材となる成分の質が非常に高く、処方が徹底的に研究されています。そのため、高いセット力を実現しながらも、髪が硬くなりすぎず、柔軟で、指通りの良い、理想的な質感を創り出すことが可能です。
お客様の髪質と、なりたいイメージに合わせた最高の製品を、私達が責任を持ってお選びいたします。ぜひ一度、その違いをサロンでご体感ください。