床屋での頼み方「セットが楽な髪型」を叶えるオーダー術と質問のコツ
「床屋で切ってもらった直後は格好良いのに、次の日の朝、自分でセットするとなぜか上手くいかない」多くの男性が、一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。実は、毎日のヘアセットを驚くほど楽にする鍵は、「カットの頼み方」と、施術後の「ちょっとした質問」に隠されています。この記事では、あなたの朝を楽にする、セットしやすい髪型を叶えるためのオーダー術について、詳しく解説します。
頼み方1:「セットが楽なカット」をオーダーする
まず大切なのは、カットそのものを、あなたのライフスタイルや髪の悩みに合わせて、セットしやすいようにデザインしてもらうことです。
「楽にしてください」だけでは伝わらない?具体的な悩みを伝えよう
ただ漠然と「セットが楽な髪型で」と伝えるよりも、あなたが「なぜセットが大変なのか」という、具体的な悩みを伝えることで、理容師は最適な解決策を提案しやすくなります。
- 朝、スタイリングに時間をかけられない場合
「朝はあまり時間をかけられないので、できれば乾かすだけで形になるようにカットしてください」 - 髪が硬く、横が広がりやすい場合
「サイドの髪が硬くて、すぐに浮いてきてしまいます。ツーブロックにするか、しっかり抑えられるようにカットしてほしいです」 - トップがぺたんと、ボリュームが出にくい場合
「トップにボリュームが出にくいのが悩みです。ワックスをつけた時に、動きが出てふんわりするように、すいて調整してもらえますか」 - スタイリング剤をつけるのが苦手な場合
「普段あまりワックスなどを使わないので、何もしなくても、ある程度まとまるようなスタイルが良いです」
頼み方2:プロの「セットの技術」をその場で学ぶ
優れた理容師は、カットの専門家であると同時に、スタイリングの専門家でもあります。その技術を、目の前で教えてもらえる絶好の機会を逃す手はありません。
遠慮は無用!仕上げの時間は、絶好の質問チャンスです
カットが終わり、理容師があなたの髪を乾かし、ワックスをつけて仕上げてくれる、あの時間。そこは、まさに無料のスタイリング教室です。遠慮せずに、気になったことは何でも質問してみましょう。
- ドライヤーの使い方について聞く
「今みたいに、根元をふんわりと立ち上げる乾かし方のコツはありますか?」「僕のくせ毛は、どの方向に乾かすのが一番まとまりますか?」 - スタイリング剤について聞く
「今、使ってくれているワックスは何ですか?」「僕の髪質だと、ジェルとワックス、どちらが合っていますか?」「ワックスは、いつもどれくらいの量をつければ良いのでしょうか?」 - セットの具体的なコツを教えてもらう
「その毛束の作り方を、もう一度見せてもらえますか?」「前髪を上げる時の、指の使い方のポイントを教えてください」
「セットしやすい髪型」は、優れたカット技術の証
そもそも、本当に優れたカットは、それ自体が非常にセットしやすいように、緻密に計算されています。
なぜプロのカットは、セットが楽になるのか
- 骨格と生えグセを完璧に計算している
プロの理容師は、お客様一人ひとりの頭の形や、つむじの位置、そして髪の生えグセを完璧に見極めます。そして、髪が自然に流れたい方向を活かし、逆に収まりが悪い部分はカットで修正することで、何もしなくてもある程度形になるように、スタイルをデザインしているのです。 - 的確な毛量調整
ただやみくもに髪をすくのではなく、スタイルに動きを出し、かつ、まとまりを良くするために、必要な部分の毛量を、必要なだけ的確に調整します。これが、ワックスをつけた時に、簡単に束感が生まれる理由です。 - お客様の日常までを考える
優れた理容師の最終的なゴールは、サロンを出る瞬間の格好良さだけではありません。お客様が自宅に帰り、次の日から、ご自身で簡単に、そして格好良くスタイルを再現できること。そこまでを考えて、ハサミを入れているのです。
まとめ
毎日のヘアセットを楽にするためには、まず、あなたのライフスタイルや髪の悩みを正直に伝え、「セットがしやすいように」カットしてもらうことが第一歩です。そして、仕上げの際に、プロの技術を遠慮なく質問し、学ぶこと。この二つを実践するだけで、あなたの朝の時間は、より快適で、満足度の高いものに変わるはずです。
優れた理容室は、ただ髪を切る場所ではありません。お客様一人ひとりの悩みに寄り添い、日々の生活までを豊かにするスタイルを提案し、その方法を教える場所です。ぜひ、安心して、あなたの髪の悩みを相談してみてください。