床屋での「カット」の注文方法|カウンセリングで理想を叶える全手順
「床屋に行って、髪を切りたい」そう思ったとき、あなたの頭の中には、漠然としながらも「なりたい自分」のイメージがあるはずです。しかし、そのイメージを、どうやって言葉にして理容師に伝えれば良いのか。その伝え方一つで、仕上がりの満足度は大きく変わります。
この記事では、初めて床屋を訪れる方から、いつも通っているけれど、もっと理想のスタイルに近づけたい、という方まで、全ての男性が安心してカットを注文するための、カウンセリングの全手順を、分かりやすく解説します。
ステップ1:最初のひと言 – オーダーの出発点
椅子に座り、「今日は、どうしますか?」と聞かれた時の、最初のひと言が、カウンセリングの方向性を決めます。
最も確実なのは、やはり「写真」を見せること
- 伝え方
もし、あなたの理想に近いヘアスタイルの写真があれば、迷わずそれを見せましょう。「こんな雰囲気の髪型にしたいのですが、自分に似合いますか?」と、相談する形で切り出すのがおすすめです。 - その効果
写真は、言葉以上に、あなたのなりたいイメージを雄弁に語ってくれます。理容師は、その写真を手がかりに、あなたの好みや、目指すべきゴールのイメージを、瞬時に共有することができます。
写真がない場合は「全体のイメージ」から伝える
- 長さのイメージ
「全体的に、バッサリと短くして、清潔感を出したいです」「今の長さは気に入っているので、このスタイルを活かして、整えてください」 - 雰囲気のイメージ
「ビジネスシーンに合う、きっちりとした感じが良いです」「休日の私服にも合う、少しおしゃれで動きのある感じにしたいです」
ステップ2:プロとの対話 – 具体的な部分を決めていく
あなたの最初の言葉を受けて、ここから、プロの理容師が、あなたのイメージを、より具体的なデザインへと落とし込むための、質問を始めてくれます。
理容師からの質問に、答えてみよう
優れた理容師は、お客様が答えやすいように、専門用語を避けながら、いくつかの質問を投げかけてくれます。
- サイドとバック(横と後ろ)について
「サイドは、バリカンで刈り上げますか? それとも、ハサミで自然な長さにしますか?」「人気のツーブロックスタイルにしてみますか?」 - トップと前髪について
「トップの長さは、どうしましょうか? ワックスなどで動きを出す感じですか?」「前髪は、上げるスタイルと、下ろすスタイル、どちらがお好みですか?」 - 普段の悩みについて
「毎朝のセットで、何か難しいと感じる部分はありますか?」「髪の、何か気になるクセなどはありますか?」
これらの質問に、あなたの言葉で答えていくうちに、あなたの頭の中にあった、漠然としたイメージが、徐々に、そして確実に、一つのヘアスタイルとして形になっていきます。
ステップ3:最終確認 – 「これでいきましょう」の前に
対話を通じて、ヘアスタイルの設計図が完成したら、最後に、最も重要な工程が待っています。
切る直前の、最も重要なコミュニケーション
- 長さの確認
優れた理容師は、本格的にハサミを入れる前に、必ず、「前髪の長さは、これくらいで大丈夫ですか?」といったように、実際にあなたの髪を指でつまみ、最終的な長さの確認をしてくれます。 - 完成形の共有
そして、「では、サイドは6mmでスッキリと刈り上げて、トップは、ワックスで動きが出せるように、少し軽くしておきますね」といったように、これから創り上げるスタイルの完成形を、改めて言葉で共有してくれます。この最終確認こそが、あなたと理容師の間の、イメージのズレを完全になくし、失敗を防ぐ、最大の鍵となるのです。
なぜ、この「対話」が最高のカットを生むのか
あなただけの、オーダーメイドの設計図
- 骨格と髪質への最適化
プロの理容師は、この対話を通じて、あなたの希望を理解するだけでなく、あなたの骨格や髪質を専門家の視点から診断します。そして、あなたの希望を、あなたの個性に、最も似合う形で実現するための、オーダーメイドの設計図を創り上げているのです。 - ライフスタイルの反映
あなたの日常のスタイリング事情や、職業までを考慮することで、ただ格好良いだけでなく、あなたの生活に寄り添った、本当に手入れのしやすい、実用的なヘアスタイルが生まれます。
まとめ
床屋でのカットの注文は、一方的な「指示」ではありません。それは、お客様とプロの理容師との、共同作業であり「対話」です。
その対話を成功させるために、写真を用意したり、あなたのなりたいイメージや、日々の悩みを、あなたの言葉で伝えてみてください。
プロの理容師は、あなたの最高のパートナーとして、その言葉に真摯に耳を傾け、あなたの魅力を最大限に引き出す、最高の答えを、その技術で示してくれるはずです。ぜひ、安心して、私たちとの対話を楽しみに、サロンを訪れてみてください。