ツーブロックの「後ろ」の頼み方|失敗しないオーダー術で理想の後ろ姿に
「サイドは6mmで」とスムーズに言えても、『後ろはどうしますか?』と理容師に聞かれた瞬間、急に言葉に詰まってしまった…。そんな経験はありませんか?
自分では見えないからこそ、どうなっているのか気になるし、どう頼めばいいのか分からないのが、ツーブロックスタイルの「後ろ姿」。実は、この後ろのデザインと、その「頼み方」ひとつで、あなたのヘアスタイル全体の印象は劇的に変わります。
「お任せで」と伝えて、イメージと違う仕上がりになってしまった経験がある方も、もう大丈夫。この記事を読めば、サロンで自信を持って理想の後ろ姿をオーダーするための、全ての知識とテクニックが手に入ります。
まず知っておきたい!ツーブロック「後ろ」の基本パターン
オーダーの基本となる、後ろのデザインは大きく分けて2種類あります。まずはそれぞれの特徴を理解し、自分のなりたいイメージの方向性を決めましょう。
パターンA:後ろも「刈り上げる」スタイル
サイドから襟足までをぐるりと刈り上げる、シャープで清潔感あふれるスタイルです。
- こんな印象に: すっきり、シャープ、クール、男性的
- こんな方におすすめ:
- 襟足の生えグセが強くてまとまらない方
- 首元をすっきり見せ、清潔感を最大限に高めたい方
- 後頭部の絶壁を、トップの髪を被せてカバーしたい方
パターンB:後ろは「刈り上げない(繋げる)」スタイル
サイドのみを刈り上げ、襟足はハサミでカットして自然にトップの髪と繋げる、ナチュラルなスタイルです。
- こんな印象に: ナチュラル、柔らかい、誠実、上品
- こんな方におすすめ:
- ツーブロック初挑戦で、自然な仕上がりにしたい方
- ビジネスシーンでも浮かない、好印象なスタイルにしたい方
- 髪が伸びてきても、シルエットが崩れにくいスタイルが良い方
もう迷わない!印象を伝える「魔法の言葉」とオーダー術
基本パターンを決めたら、次はより具体的なニュアンスを伝えるステップです。専門用語を知らなくても、簡単な言葉であなたのイメージは伝えられます。
抽象的なイメージを伝える言葉
- 「後ろはすっきりシャープな感じでお願いします」(→理容師は「刈り上げだな」「短めの仕上がりが好みかな」と理解します)
- 「あくまで自然な感じで、地毛に馴染むようにしてください」(→理容師は「繋げるスタイルだな」「長めの刈り上げかな」と理解します)
- 「後頭部に丸みが出るように、絶壁をカバーしたいです」(→悩みを直接伝えることで、プロが骨格に合わせた最適な方法を考えてくれます)
具体的なデザインを伝える言葉
- 「サイドから繋げて、襟足はU字型になるようにお願いします」
- 「襟足の真ん中を少し尖らせる感じで、V字のラインを残したいです」
- 「刈り上げの高さは低めで、あまり地肌が目立たないようにしてください」
これらの言葉を組み合わせるだけで、あなたの理想はより鮮明に伝わります。
最強のオーダーツール「写真」の賢い使い方
「百聞は一見に如かず」。スマートフォンの写真を見せるのが、イメージ共有の最も確実な方法です。しかし、そこにもう一工夫加えましょう。
「この写真の、ここが好き」と具体的に指差す
ただ写真を見せるだけでなく、「この写真の、襟足のすっきり感が好きです」「この後ろ姿の、自然な繋がり方が理想です」というように、気に入っているポイントを具体的に指差して伝えましょう。これにより、理容師はあなたの好みをより深く理解できます。
「理想の写真」と「NGの写真」を両方見せる
もし可能であれば、「こうなりたい」という理想の写真と、「こういう風にはなりたくない」というNG例の写真の両方を見せると、イメージの共有精度は格段に上がります。失敗を回避するための、非常に有効な方法です。
プロに「お任せします」はアリ?ナシ?
多くの人が一度は口にしたことがあるであろう「お任せします」という言葉。これは使い方次第で、最高のオーダーにも、最悪のオーダーにもなり得ます。
- 危険な「丸投げ」: 何のイメージも伝えず、ただ「お任せで」と言ってしまうと、あなたと理容師のイメージにズレが生じ、後悔する結果になる可能性があります。
- 最強の「信頼」オーダー: 「すっきりさせたいんですが、僕の骨格に合うように、あとはプロの視点でお任せします」という頼み方はどうでしょう。これは、「なりたい方向性」を示した上で、プロの技術に「信頼」を寄せている証です。これこそ、あなたにとって最高のスタイルを引き出す、最強のオーダー方法と言えるでしょう。
まとめ
ツーブロックの後ろ姿の「頼み方」は、難しい専門用語を覚えることではありません。大切なのは、①基本的なパターンを知り、②自分の言葉でイメージを伝え、③写真などのツールを賢く使い、④最終的にはプロと相談して決める、というステップを踏むことです。
あなたの言葉に真剣に耳を傾け、見えない部分までこだわり、理想を形にしてくれるプロの理容師がいます。「後ろ姿、どうしよう…」と一人で悩まず、ぜひサロンで気軽に相談してみてください。後ろ姿に自信が持てると、日々の気分も、立ち居振る舞いも、きっと変わるはずです。