そのツーブロック、なぜ浮く?髪質のせいにしないための全知識
「サロン帰りは完璧だったのに、自分でセットするとサイドの髪が横に広がって、まるでカッパのようになってしまう…」
「僕の髪質は硬いから、ツーブロックにすると浮いてしまうのでは?」
そんなツーブロックスタイルの「浮き」に関する悩み、実はあなただけが抱えているものではありません。そして、その悩みは髪質や骨格のせいだと諦める必要は全くないのです。
サイドの髪が浮いてしまうのには明確な原因があり、それに対する正しい解決策が存在します。この記事では、ツーブロックが浮く原因から、今日からできるスタイリングでの対処法、そして悩みを根本から解消するサロンでのオーダー術まで、その全てをプロの視点から徹底解説します。
なぜ?ツーブロックでサイドの髪が浮いてしまう3つの原因
まず、なぜ髪が浮いてしまうのかを知ることから始めましょう。原因がわかれば、正しい対策が見えてきます。
原因1:髪質と生えグセ
日本人に多い、一本一本がしっかりとした「硬い髪」や、毛穴からまっすぐ垂直に生えている「直毛」の方は、短くカットした際に髪が頭皮に沿って寝にくく、反発して浮きやすくなる傾向があります。
原因2:骨格(ハチの張り)
頭のてっぺんとサイドの間にある、最も出っ張っている部分を「ハチ」と呼びます。このハチが張っている骨格の場合、髪がその骨格に沿って生えるため、物理的に横に広がりやすくなり、浮きの原因となります。
原因3:カットのデザイン
必ずしも髪質や骨格だけが原因ではありません。あなたの骨格に対して刈り上げる長さが不適切だったり、上の髪の被せ方が甘かったりすると、浮きが余計に強調されてしまうことがあります。
【今日からできる】スタイリングで「浮き」を抑える応急処置テクニック
サロンに行くまでの間、日々のスタイリングで浮きを抑えることは可能です。重要なのは「ドライヤーの使い方」です。
鍵はドライヤー!「根元を潰す」乾かし方
髪が浮くかどうかの勝負は、髪を乾かす段階で8割決まります。
- 髪がしっかりと濡れている状態からスタートします。
- 浮きが気になるサイドの髪の根元に、ドライヤーの温風を上から当てます。
- 同時に、手のひらで髪を頭皮に押さえつけるようにしながら乾かします。根元を潰して、寝かせるようなイメージです。
- 髪が乾いて形がついたら、最後に冷風を当ててスタイルを固定します。これにより、キープ力が格段にアップします。
このひと手間を加えるだけで、スタイリングのしやすさが劇的に変わります。
スタイリング剤の選び方と付け方
ドライヤーで抑えた髪を一日キープするためには、スタイリング剤の選び方も重要です。セット力と適度な重さがある、ジェルやグリース、ポマードなどがおすすめです。付ける際は、表面を撫でるだけでは意味がありません。浮いている部分の根元からしっかりと押さえつけるように馴染ませましょう。
【根本解決】サロンで伝えるべき「浮かない」ツーブロックのオーダー術
スタイリングでの対処はあくまで応急処置。悩みを根本から解消するには、プロの技術を頼るのが一番の近道です。
解決策1:刈り上げの長さをミリ単位で調整する
ただ短くすれば良いというものではありません。あなたの髪質や骨格に合わせて、あえて6mm以上の少し長めに刈り上げて髪の重みで抑える方法もあれば、逆に3mm以下の極端に短い長さに設定して、髪が浮き上がる前に刈り取ってしまう方法もあります。これはプロの診断が必要です。
解決策2:トップの髪の「被せ方」を計算してもらう
トップの髪を長めに残し、浮いているハチの部分にしっかりと覆い被さるようにカットラインを設計してもらうことで、浮きをデザインで隠すことができます。
解決策3:最強の解決策「ダウンパーマ」
何をしても浮いてしまう、毎朝のスタイリングが面倒、という方に最もおすすめなのが「ダウンパーマ」です。これは、サイドや襟足の浮きやすい部分の根元に、専用の薬剤とアイロンの熱を使って、髪を強制的に頭皮に張り付かせるようにかけるパーマです。一度かければ、乾かすだけで自然に収まるため、日々のストレスから解放され、スタイリングが劇的に楽になります。
失敗しないオーダーの「伝え方」
サロンで悩みを的確に伝えるには、いくつかのポイントがあります。
- まず悩みをストレートに伝える:「サイドの髪が、どうしても浮いてしまうのが悩みです」
- 普段の状況を伝える:「ドライヤーで抑えても、時間が経つとカッパみたいに広がってきます」
- 解決策について質問する:「僕の髪質だと、カットで浮かないように調整できますか?」「ダウンパーマにも興味があるんですが、合いますか?」
このように相談すれば、プロの理容師はあなたの悩みを正確に理解し、最適な解決策を提案してくれます。
まとめ
ツーブロックでサイドの髪が浮いてしまう悩みは、決してあなたの髪質のせいではありません。それは、適切なカット、正しいスタイリング、そして「ダウンパーマ」というプロの技術によって解決できる問題です。
一人で悩んだり、毎朝スタイリングで無理やり抑えつけたりする前に、ぜひ一度、お近くのメンズヘアサロンでプロの理容師に相談してみてください。あなたの骨格と髪質に合わせた最適な解決策で、ストレスフリーでかっこいい、理想のツーブロックスタイルを必ず手に入れることができます。