ツーブロックは「浅め」が新常識。さりげないのに、お洒落に見えるオーダー術
メンズヘアの定番としてすっかり定着した「ツーブロック」。サイドを刈り上げることで、清潔感が生まれ、スタイリングも楽になる人気のスタイルです。
しかしその一方で、「刈り上げ部分が目立ちすぎるのは、少し抵抗がある」「職場や学校でも浮かないような、もっと自然なスタイルにしたい」と考えている男性が、非常に増えています。
そんな、さりげないお洒落を求めるあなたに最適なのが、やりすぎ感のない**「浅めのツーブロック」**です。この記事では、「浅め」の定義から、失敗しないオーダー方法、そしてプロに任せるべき理由まで、その魅力を詳しく解説します。
そもそも「浅めのツーブロック」とは?2つの意味を理解する
あなたがサロンで「ツーブロックを浅めで」とオーダーした時、その言葉には主に2つの意味が込められています。この違いを理解することが、理想のスタイルを手に入れるための第一歩です。
意味1:刈り上げる「ミリ数」が長め(厚め)
これは、刈り上げる髪の長さの設定です。3mmや4mmといった地肌がはっきりと見える短いミリ数ではなく、6mm、9mm、12mmといった、地肌が透けにくい長めのミリ数で刈り上げることを指します。
- 6mm: 地肌がうっすらと見える程度。清潔感を出しつつ、自然さも保てるバランスの取れた長さで、初めての方に最も人気があります。
- 9mm: 地肌はほとんど見えず、自毛の黒さが残ります。見た目は非常にナチュラルですが、内側が短いことで、髪の膨らみをしっかりと抑えてくれます。
- 12mm以上: 見た目はほとんど普通の髪型と変わりません。しかし、内側の髪の量が減るため、「ツーブロックにしていることはバレたくないけど、ボリュームだけ抑えたい」という方に最適です。
意味2:刈り上げる「範囲(高さ)」が狭め
これは、頭のどの部分まで刈り上げるか、その範囲を指します。こめかみの上まで大胆に刈り上げるスタイルとは対照的に、もみあげや耳周り、襟足といった、髪が膨らみやすく、邪魔になりやすい部分だけをピンポイントで刈り上げます。上の髪をかぶせた時に、刈り上げ部分がほとんど見えないため、極めてさりげない印象に仕上がります。
なぜ今、やりすぎない「浅めツーブロック」が支持されるのか
この控えめなスタイルが、お洒落な大人たちから支持されるのには、明確な理由があります。
- 1. 清潔感を保ちつつ、あくまでナチュラル「刈り上げています」という主張が激しくないため、どんなシーンにも自然に溶け込み、好印象を与えます。特に、規則が厳しい職場や、フォーマルな服装が求められることの多いビジネスマンにとっては、最適な選択肢と言えるでしょう。
- 2. ツーブロック初心者でも挑戦しやすい劇的なスタイルの変化ではないため、「自分に似合うか不安…」と感じているツーブロック初心者の方でも、安心して挑戦することができます。「まずはお試しで」という感覚で始めるのにもぴったりです。
- 3. スタイルのアレンジがしやすい刈り上げ部分と、上からかぶせる髪との長さの差が少ないため、髪を下ろしたり、分け目を変えたり、時にはオールバックにしたりと、気分に合わせたスタイリングのアレンジがしやすいのも大きなメリットです。
失敗しない!「浅めのツーブロック」オーダーの伝え方
曖昧な要望は、イメージ違いの元。理想のスタイルを手に入れるために、以下のステップで伝えてみましょう。
- STEP 1:まずは「浅めにしたい」という基本方針を伝える「ツーブロックにしたいのですが、あまり目立たないように、浅めでお願いします」と、あなたの目指す方向性を最初に伝えましょう。
- STEP 2:「ミリ数」と「範囲」の希望を具体的に伝える
- 「ミリ数は、地肌があまり透けない9mmくらいでお願いします」
- 「範囲は、この膨らみやすい耳周りだけで大丈夫です」もし具体的なミリ数が分からなければ、「初めてなので、ビジネスでも大丈夫なくらい自然な感じで」と、あなたのライフスタイルを伝えるのが最も効果的です。
- STEP 3:理想のスタイル写真を見せるこれが最も確実な方法です。SNSやヘアカタログで、「これだ!」と思う、さりげないツーブロックスタイルの写真を見つけて持参しましょう。
その絶妙な「さじ加減」、プロの理容師だからこそできる技
「浅め」というオーダーは、一見簡単そうに聞こえます。しかし、実はその「さりげないけど、かっこいい」という絶妙なバランスを創り出すのは、非常に繊細で、技術者のセンスと経験が問われる作業なのです。
- 骨格と髪質を診断する力プロの理容師は、あなたの頭の形や髪の生え癖、毛量を見て、「このお客様は9mmだとまだ膨らみが残るから、6mmにして、刈り上げる範囲はここまでにした方が、シルエットが綺麗になる」といった、ミリ単位での最適な「浅さ」を瞬時に判断してくれます。
- 美しい「ぼかし」の技術たとえ長めのミリ数で刈り上げたとしても、そのフチ(アウトライン)の部分を自然にぼかす技術があるかどうかで、仕上がりの馴染み方は全く違ってきます。この繊細な技術こそ、メンズカットを専門とする理容師の真骨頂です。
- トータルでの清潔感の追求カットだけでなく、理容師ならではのシェービング技術で、眉毛や産毛の処理まで含めて、トータルで清潔感のある、洗練されたスタイルを創り出してくれます。
まとめ
ツーブロックは、何も大胆に、そして派手に刈り上げるだけが全てではありません。「浅め」という選択肢は、ナチュラルさと清潔感を両立させたいと願う、現代の男性にとって、非常にスマートで賢い選択です。
しかし、その「さりげないけど、確実にかっこいい」という絶妙なバランスは、プロの緻密な計算と、それを形にする技術があって初めて生まれるもの。
あなただけの“最高の浅さ”を見つけ出すために、ぜひ一度、メンズヘアを熟知したプロの理容師に、その想いを相談してみてはいかがでしょうか。