トリートメントとワックスの正しい関係。ヘアスタイルを格上げする使い方
日々のスタイリングに欠かせない、ヘアワックス。そして、髪のコンディションを整えるための、ヘアトリートメント。この二つのアイテムの関係性について、深く考えたことはありますでしょうか。「トリートメントとワックスが一緒になった製品はないのか」「どちらを、どのタイミングで使えば良いのか」。この記事では、あなたのヘアスタイルをワンランク上のものにするための、トリートメントとワックスの正しい関係性と、その効果的な使い方について解説いたします。
「ケア」と「スタイリング」それぞれの明確な役割
まず理解すべきなのは、トリートメントとワックスが、それぞれ全く異なる役割を担っているということです。トリートメントの役割は、髪のダメージを補修し、潤いを与え、コンディションを整える「ケア」です。いわば、美しいヘアスタイルを創るための、健やかな土台作りの役割を担っています。
一方、ワックスの役割は、髪に動きや束感、ツヤを与え、理想の髪型を創りり上げる「スタイリング」です。つまり、トリートメントが「素材」そのものを良くするものであるとすれば、ワックスはその素材を活かして形を創るための「道具」と言えるでしょう。
なぜワックスの前に「トリートメント」を使うべきなのか
最高のヘアスタイルは、この「ケア」と「スタイリング」の両方が揃って初めて完成します。なぜなら、髪の素材そのものがダメージを受けてパサついていたり、乾燥してまとまりがなかったりすると、その上からどれだけ高性能なワックスを使っても、その性能を十分に発揮することができないからです。
潤いに満ちた、しなやかな髪は、ワックスがなじみやすく、少量でも思い通りの動きを表現することができます。トリートメントで髪の土台をしっかりと整えておくことこそが、ワックスを使ったスタイリングの仕上がりを、プロのレベルへと近づけるための最も重要な秘訣なのです。
理想のスタイルを創る、プロが実践する正しい手順
それでは、プロが実践する、ケアとスタイリングの正しい手順をご紹介します。まず、お風呂でのシャンプーの後、洗い流すタイプのトリートメントで、髪の内部をしっかりと補修し、基本的なコンディションを整えます。次にお風呂上がり、タオルドライをした後の濡れた髪に、洗い流さないタイプのトリートメント(オイルやミルクなど)をなじませます。これは、ドライヤーの熱から髪を守ると同時に、スタイリングのベースを整える「下地」の役割を果たします。
その後、ドライヤーで髪を完全に乾かし、ヘアスタイルの大まかな形を作ります。そして、最後の仕上げとして、ワックスを使い、毛先の動きや束感を創り上げていくのです。この手順を踏むことで、髪への負担を最小限に抑えつつ、最高の仕上がりを実現できます。
「トリートメントワックス」という選択肢について
近年では、トリートメント成分を配合したワックスも登場しています。これらは、スタイリングをしながら同時に髪をケアできるという利点があります。しかし、そのケア効果は、あくまで補助的なものと考えるのが良いでしょう。本格的なダメージ補修や保湿を行うためには、やはりその前段階の、洗い流すトリートメントや洗い流さないトリートメントによる、しっかりとした土台作りが不可欠です。
あなたのスタイルを完成させる、最高の組み合わせとは
美しいヘアスタイルは、優れたケアがあってこそ、その輝きを増します。そして、その効果を最大限に引き出すためには、ご自身の髪質や、目指すヘアスタイルに合った、トリートメントとワックスの「最高の組み合わせ」を見つけることが重要です。私たちヘアサロンの専門家は、お客様一人ひとりの髪質を的確に診断し、あなたの魅力を最大限に引き出すための、ケアとスタイリングの最適な組み合わせをご提案いたします。ぜひ一度、あなたの理想のスタイルについて、私たちにご相談ください。