「うねり」と「パサつき」を同時にケアする、トリートメントの本質
髪が乾燥してパサつくだけでなく、それに加えて、湿気や髪の状態によって、まとまりなく「うねり」、スタイルが思い通りに決まらない。この、乾燥と扱いにくさという、二つの異なる悩みが同時に現れることで、日々のヘアケアが、非常に困難なものに感じられてはいないでしょうか。多くの方が、これらの悩みを別々の問題として捉えがちですが、実は、その根源は、髪の内部で起こっている、一つの共通した原因にあるのです。そして、その根本原因に、最も直接的、かつ集中的に働きかけることができるのが、「トリートメント」による、本質的なケアなのです。
なぜ、「うねり」と「パサつき」は、同時に現れるのか
髪の「パサつき」と「うねり」。この二つの現象は、いわば、コインの裏表のような関係にあります。その共通の原因となっているのが、日々のダメージの蓄積による、髪の「水分バランスの乱れ」です。ヘアカラーやドライヤーの熱などによって髪がダメージを受けると、髪の内部のタンパク質や脂質が流出し、水分を保持する力が弱まります。これが、髪が乾燥し、潤いを失った「パサつき」の直接的な原因です。そして、このように内部が乾燥し、構造が不均一になった髪は、空気中の水分を過剰に、そしてムラがある状態で吸い込んでしまいます。この、髪一本の中での不均一な水分の膨張こそが、髪の大きな「うねり」や、まとまりのない「広がり」の正体なのです。
悩みの根本原因に、集中的に働きかけるトリートメントの力
この、ダメージと水分バランスの乱れという、悩みの根本原因に対して、集中的に、そして複合的にアプローチすること。それこそが、パサつきとうねりを同時にケアする、トリートメントが持つ、本質的な力です。
髪の芯まで「水分」を届け、パサつきを潤す
トリートメントの最も重要な役割は、シャンプー後の、栄養を受け入れやすい状態になった髪の内部に、高濃度の保湿成分を集中的に送り届けることです。セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸といった、卓越した保湿成分が、乾燥した髪の芯まで浸透し、内側からみずみずしい潤いで満たすことで、パサつきを根本から改善します。
髪の内部を「補修」し、うねりを抑制する
髪の内部が、保湿成分で均一に満たされることは、うねりを抑制する上でも非常に重要です。髪が内側から潤うことで、空気中の余計な湿気を吸い込みにくくなり、湿度に左右されない、安定した状態を保ちやすくなります。さらに、ケラチンなどの補修成分が、ダメージによってできた髪内部の空洞を埋め、その構造を補強することで、髪は、より強く、しなやかで、うねりにくい状態へと導かれます。
髪の表面を「保護」し、まとまりを与える
そして、仕上げとして、トリートメントに含まれる良質なオイル成分などが、乱れたキューティクルを滑らかに整え、髪の表面を優しくコーティングします。これにより、補給した潤いや栄養分を、髪の内部にしっかりと閉じ込めると同時に、外部の湿気が侵入するのを防ぐ、薄い保護膜を形成し、一日中、まとまりやすい髪が続きます。
トリートメント効果を、揺るぎないものにするために
この、トリートメントによる集中ケアの効果を、揺るぎないものにするためには、その土台となる、日々のシャンプー選びも、もちろん重要です。洗浄力が強すぎるシャンプーは、せっかくトリートメントで補給した潤いを奪い去ってしまいます。うるおいを守りながら、優しく洗い上げる、アミノ酸系のシャンプーなどを、パートナーとしてお選びください。
二つの悩みに、一つの最適な答えを
「パサつき」と「うねり」。この、一見すると複雑に絡み合った二つの悩みも、その原因を正しく理解し、適切な成分を、適切なバランスで与えることで、同時に解決へと導くことが可能です。ご自身の髪が、どのような保湿と補修を、どのくらい必要としているのか。その最適な答えは、お客様一人ひとりの髪の状態を、プロの視点から的確に診断することによって、初めて明らかになります。ぜひ一度、そのお悩みを、私達にご相談ください。