トリートメントの適切な「量」とは?効果を最大化する、正しい見極め方
日々のトリートメントケアにおいて、「一体どのくらいの量を使うのが正解なのだろうか」と、疑問に思われたことはありませんでしょうか。量が少なすぎれば効果が半減してしまいそうですし、逆に多すぎると髪がべたついたり、すすぎ残しの原因になったりしそうで、その見極めは意外と難しいものです。この記事では、トリートメントの効果を最大限に引き出すための、適切な使用量の考え方について、プロの視点から詳しく解説いたします。
まずは知りたい、基本的な使用量の目安
まず、一般的な目安として、ご自身の髪の長さに合わせた基本の量を知っておくと良いでしょう。男性のショートヘアであれば「パール一粒大」、マッシュヘアなどの少し長さのあるミディアムヘアであれば「さくらんぼ一粒大」が、多くの製品で推奨される基本的な使用量の出発点となります。まずはこの量から試してみて、ご自身の髪の状態に合わせて調整していくのが良いでしょう。
最適な量が変わる、3つの重要な要素
この基本量から調整する上で、考慮すべき重要な要素が三つあります。一つ目は、言うまでもなく「髪の長さと毛量」です。髪が長ければ長いほど、また毛量が多ければ多いほど、必要となるトリートメントの量は増えます。
二つ目は、「髪のダメージレベル」です。ヘアカラーやパーマを繰り返しているなど、髪のダメージが深刻な場合、髪は栄養をより多く吸収しようとするため、通常よりも少し多めの量が必要になることがあります。
そして三つ目が、「製品の濃度」です。特に、サロンで取り扱う専門的なトリートメントは、有効成分が高濃度で配合されているため、市販の製品に比べて、より少ない量で高い効果を発揮することが少なくありません。
「多すぎ」「少なすぎ」が招く、思わぬ落とし穴
トリートメントの使用量が多すぎた場合、髪が吸収しきれなかった余分な成分が表面に残り、仕上がりが重く、べたっとした印象になってしまいます。また、すすぎ残しの原因となり、頭皮の毛穴を塞いで、フケやかゆみといったトラブルを引き起こす可能性もあります。一方で、使用量が少なすぎると、髪全体に成分が行き渡らず、ケアにムラができてしまいます。結果として、ダメージ部分が十分に補修されず、パサつきや指通りの悪さが改善されない、ということにもなりかねません。
ご自身の髪で、最適な量を見つけるための方法
ご自身の髪にとっての最適な量を見つけるためには、まず基本の目安量から試してみることをお勧めします。髪の中間から毛先になじませた後、手ぐしを通してみて、もし引っ掛かりを感じるようであれば、ダメージが気になる毛先を中心に、ほんの少しだけ追加でなじませます。この「少し足りないかな、と感じる部分にだけ、少量ずつ足していく」という方法が、つけすぎを防ぎ、最適な量を見極めるための賢いやり方です。
プロに聞くのが、最も確実な答え
ここまで、ご自身で適切な量を見極めるための考え方について解説してきました。しかし、その答えを最も早く、そして確実に見つけるための方法は、やはり私たち髪のプロフェッショナルにご相談いただくことです。私たちは、お客様一人ひとりの髪質、毛量、ダメージレベルを的確に診断し、お使いの製品に合わせた、ミリグラム単位での最適な使用量をアドバイスすることができます。サロンでは、製品選びから、その使い方、そして適切な量まで、あなたのヘアケアをトータルでサポートさせていただきます。