トリートメントの最適な「置く時間」とは?効果を最大化する、プロの法則
髪のダメージを補修し、うるおいやツヤを与えてくれるヘアトリートメント。その効果を、少しでも高めたいという思いから、「髪に塗布した後、できるだけ長い時間おいた方が良いのだろうか」と、疑問に思われたことはございませんでしょうか。「5分」と書かれているけれど、倍の「10分」おけば、効果も倍になるのではないか。あるいは、シャワーキャップをかぶって、30分以上じっくりと浸透させている、という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その「置く時間」に関する常識、実は、プロの視点から見ると、必ずしも正解とは言えないのです。
まずは、製品に記載された「推奨時間」を守ることが基本
トリートメントの放置時間において、最も基本的で、そして最も重要なことは、まず、その製品のパッケージなどに記載されている「推奨時間」を、正確に守ることです。製品を開発したメーカーは、その処方に合わせて、配合された成分が、最も効果的に髪に浸透するための、最適な時間を、研究と実験に基づいて算出しています。例えば、「5分放置」と書かれている製品は、その5分という時間で、最大の効果を発揮するように設計されているのです。
「長ければ長いほど良い」という神話の、その真実
では、推奨時間以上に、長くおくと、どうなるのでしょうか。「長くおけばおくほど、どんどん髪の内部に成分が浸透していく」というのは、実は、多くの方が抱きがちな、誤解の一つです。髪が、トリートメントの成分を吸収できる量には、限りがあります。推奨時間を超えて、ある一定の飽和状態に達すると、それ以上、成分が浸透していくことは、ほとんどありません。つまり、30分おいても、1時間おいても、その効果が劇的に向上するということは、基本的にはないのです。それどころか、長時間放置しすぎることは、トリートメントが髪の上で乾いてしまったり、すすぎが不十分になって、かえって髪のべたつきや、頭皮トラブルの原因となったりするリスクも伴います。
「置く時間」の効果を、最大限に高めるためのプロの技術
大切なのは、時間の「長さ」にこだわることよりも、決められた時間の中で、いかにトリートメントの効果を最大限に引き出すか、という「質」へのこだわりです。
髪の内部へ、優しく「もみ込む」
トリートメントを髪になじませる際、ただ表面につけるだけでなく、指の腹を使って、髪の中間から毛先にかけて、優しく揉み込むようにしてみてください。この一手間が、成分が髪の内部へと浸透していくのを、物理的にサポートします。
目の粗いクシで、均一になじませる
全体になじませた後、目の粗いコームやブラシで、髪を優しくとかすと、トリートメントが髪一本一本に、ムラなく均一に行き渡り、ケア効果を高めることができます。
「温める」ことで、浸透を促進する
サロンでのトリートメント施術でも用いられる、最も効果的な技術が、「温める」ことです。トリートメントをなじませた後、蒸しタオルやシャワーキャップで髪全体を包み込み、湯船に浸かるなどして、数分間、時間を過ごしてみてください。熱と蒸気の力で、髪のキューティクルが穏やかに開き、トリートメント成分が、髪の芯まで、より深く、そしてスムーズに浸透していきます。
時間の「長さ」よりも、時間の「質」を
決められた時間の中で、その質を最大限に高める。それが、プロフェッショナルなトリートメントの考え方です。そして、私達がサロンで使用する高品質なトリートメントは、この短い時間で、最大の効果を発揮できるよう、成分の浸透性などが、緻密に計算されています。あなたの毎日の数分間を、最高のヘアケアの時間へと変えるために。ぜひ一度、私達にご相談ください。