トリートメントの効果を左右する正しい塗り方とは?メンズヘアケアの基本
ご自宅で使うトリートメント、その効果を十分に実感できていますでしょうか。もし「サロンでケアした時のような仕上がりにならない」と感じているなら、その原因は製品の質だけでなく、日々の「塗り方」にあるのかもしれません。多くの方が意外と自己流で済ませてしまいがちな、この基本的な工程にこそ、トリートメントの効果を最大限に引き出すための大切な秘訣が隠されています。この記事では、いつものヘアケアを格上げする、プロが実践する正しいトリートメントの塗り方について詳しく解説いたします。
塗り方の前に。最も重要な「準備」のステップ
効果的な塗り方を実践する上で、その前段階である「準備」が極めて重要です。まず、シャンプーをしっかりと洗い流した後、トリートメントを塗布する前に、髪の水分を軽く、しかし丁寧に取り除きましょう。髪に水分が多く残りすぎていると、せっかくのトリートメント成分が薄まってしまい、髪の内部まで十分に浸透しません。タオルでゴシゴシとこするのではなく、髪の束を優しく挟み込むようにして、水滴が落ちなくなる程度まで水気を切るのが理想的です。
基本の塗り方「毛先から中間へ」と進める理由
トリートメントを塗る際は、その順番と範囲がポイントとなります。最も基本となる正しい塗り方は、「毛先から中間」へと進める方法です。髪の毛は、根元から毛先に向かうにつれて、生えてからの時間が長くなり、紫外線や摩擦といった外部からのダメージが蓄積されています。そのため、最も栄養を必要としている毛先から優先的に塗布し、その後に手のひらに残ったトリートメントを髪の中間部分へと伸ばしていくのが、最も合理的で効果的なのです。原則として、洗い流すタイプのトリートメントは、比較的健康な状態である根元付近や頭皮にはつけないようにしましょう。
効果を格段に上げるプロのひと手間
基本の塗り方をマスターしたら、次はご自宅でのケアをサロン品質に近づけるための、プロのテクニックを取り入れてみましょう。一つは、トリートメントを髪全体になじませた後、目の粗いコーム(櫛)で優しく髪をとかす「コーミング」です。これにより、手でなじませるだけでは行き届きにくい髪一本一本にまで、トリートメントをムラなく均一に行き渡らせることができます。また、両手で髪を優しく挟み込み、体温で温めるように軽く圧をかける「ハンドプレス」も、成分の浸透を助ける上で非常に効果的です。
適切な「使用量」を守ることも大切
正しい塗り方を実践しても、使用するトリートメントの量が適切でなければ、その効果は十分に発揮されません。量が少なすぎれば髪全体をケアできず、逆に多すぎるとすすぎ残しの原因となり、べたつきや頭皮トラブルを招く可能性があります。製品によって推奨される使用量は異なりますので、パッケージの記載を参考にしつつ、ご自身の髪の長さや量に合わせて最適な量を見つけることも、効果的な塗り方の一部として大切な要素です。
正しい「塗り方」で、トリート-メントの効果を最大限に
トリートメントの効果は、どのような製品を選ぶかということと同時に、日々のケアにおける「塗り方」という基本動作によって大きく左右されます。これまで何気なく行っていた塗布の工程を、ほんの少し意識して変えるだけで、髪の仕上がりは驚くほど変わってくるはずです。ご自身の髪質に最適なトリートメントの選び方や、よりパーソナルなケア方法についてお知りになりたい場合は、ぜひ私たちヘアサロンの専門家にご相談ください。お客様の髪が持つ本来の輝きを引き出すお手伝いをさせていただきます。