髪を濡らさないトリートメントとは?乾いた髪をケアする正しい方法
トリートメントといえば、お風呂でシャンプーをした後、濡れた髪に使うのが一般的です。しかし、忙しい朝のスタイリング時や、日中に髪のパサつきが気になった時など、「今すぐ、髪を濡らさないでケアしたい」と感じる瞬間はありませんでしょうか。実は、髪を濡らさない状態で行うトリートメントケアも存在し、製品を正しく選び、適切な方法で使えば非常に効果的です。この記事では、髪を濡らさないで行うケアの種類と、それぞれの正しい使い方について詳しく解説いたします。
主流となるのは「洗い流さないトリートメント」
「髪を濡らさない」で行うヘアケアの代表格が、「洗い流さないトリートメント」、いわゆるアウトバストリートメントです。その名の通り、洗い流す必要がないため、お風呂上がりはもちろんのこと、乾いた髪にも使用することができます。その主な目的は、日中の様々な外部刺激から髪を保護し、潤いやまとまりを与えることです。乾燥によるパサつきを抑えたり、紫外線や静電気から髪を守ったり、スタイリング剤の付きを良くしたりと、日中のあらゆる場面で活躍してくれます。
乾いた髪に使う際の正しい塗り方とポイント
洗い流さないトリートメントを朝のスタイリング時など、乾いた髪に使う際には、いくつか大切なポイントがあります。まず、使用する量です。濡れた髪に使う時よりも少量で効果を発揮するため、ごく少量から試すことが大切です。つけすぎてしまうと、髪が油分で重くなり、べたつきの原因となってしまいます。手のひらに出したトリートメントを両手でよく伸ばし、髪のパサつきやダメージが気になる毛先を中心に、髪の内側から手ぐしを通すようになじませるのが効果的です。根元付近につけると、全体のボリュームがダウンしてしまう可能性があるため、避けるようにしましょう。
もう一つの選択肢「濡らす前の」スペシャルケア
髪を濡らさない状態で行うケアには、もう一つ、「プレシャンプートリートメント」という選択肢もあります。これは、シャンプーをする前の乾いた髪に、専用のトリートメントやオイルをなじませてから洗い流すという、少し特別なケア方法です。その主な目的は、シャンプー時の摩擦ダメージから特に傷んだ髪を保護したり、シャンプーだけでは落としきれない頭皮の毛穴に詰まった皮脂汚れをクレンジングしたりすることです。日々のケアというよりは、髪や頭皮の深刻な悩みに対応するための、集中ケアと位置づけられています。
やってはいけない「濡らさない」トリートメント
ここで、一つ重要な注意点があります。それは、お風呂場で使う「洗い流すタイプ」のトリートメントを、乾いた髪にそのままつけて放置する、という自己流の使い方です。洗い流すタイプのトリートメントは、水分でキューティクルが開いた濡れた髪に浸透するよう設計されているため、乾いた髪に使っても十分な効果は期待できません。そればかりか、洗い流すことを前提とした成分が髪や頭皮に長時間残ることで、かえってべたつきや肌トラブルの原因となる可能性もあるため、お勧めできません。
用途に合わせたケアで、いつでも理想の髪へ
「髪を濡らさない」で行うトリートメントケアには、日中の保護とスタイリングの補助を目的とした「洗い流さないタイプ」と、シャンプー前の集中補修やクレンジングを目的とした「濡らす前タイプ」が存在します。ご自身のライフスタイルや髪の悩みに合わせてこれらのケアを正しく使い分けることで、一日を通して健やかでスタイリングしやすい髪を維持することが可能になります。あなたの髪にはどのような「濡らさない」ケアが最適か、プロの視点でアドバイスさせていただきますので、ぜひサロンでお気軽にご相談ください。