乾いた髪へのトリートメント活用術|日中のパサつきを抑え、ツヤを与える方法
朝のスタイリング時にはしっとりとまとまっていたはずの髪が、日中、オフィスや外出先で鏡を見ると、乾燥してパサつき、まとまりを失ってしまっている。そんな経験はございませんでしょうか。「こんな時、乾いた髪の上から、直接トリートメントをつけられたら」と、お考えになる方もいらっしゃるかもしれません。その答えは、「イエス」です。ただし、それには、適切な種類のトリートメントを、正しい方法で使う、という条件が伴います。ここでは、日中の髪のコンディションを、自在にコントロールするための、乾いた髪へのトリートメント活用術について、詳しく解説いたします。
まずは、二種類のトリートメントの違いを理解する
トリートメントと一言で言っても、その使用目的によって、大きく二つの種類に分けられます。この違いを理解することが、適切なケアへの第一歩です。
濡れた髪に使う「洗い流すトリートメント」
一つは、シャンプーの後など、髪が濡れた状態で使用し、時間を置いてから「洗い流す」インバスタイプのトリートメントです。その主な役割は、髪の内部にまで、高濃度な補修成分や保湿成分を集中的に浸透させることです。このタイプのトリートメントは、リッチで濃厚な処方で設計されているため、乾いた髪に使用すると、べたつきや重さの原因となり、洗い流すことが前提となっています。
乾いた髪にも使える「洗い流さないトリートメント」
そして、もう一つが、タオルドライ後の濡れた髪や、乾いた状態の髪に使用する、「洗い流さない」アウトバスタイプのトリートメントです。ヘアオイルやヘアミルク、ヘアミストなどが、この種類にあたります。これらは、洗い流すことを前提としていないため、髪に残ってもべたつかない、非常に軽やかな質感で設計されており、乾いた髪のケアには、こちらのタイプを使用するのが正解です。
乾いた髪にトリートメントを使う、そのメリットとは
では、乾いた髪に、洗い流さないトリートメントを使うことで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
日中のパサつきを、瞬時にうるおす
冷暖房による空気の乾燥などで、髪がパサついていると感じた時に、毛先を中心に少量をなじませるだけで、瞬時にうるおいを補給し、しっとりとした、まとまりやすい状態へとリセットすることができます。
広がりを抑え、まとまりを良くする
湿気などで、髪が部分的にうねったり、浮き上がったりして、スタイルが崩れてしまった際にも、トリートメントは有効です。手のひらに伸ばしたトリートメントで、気になる部分を優しく押さえるようになじませることで、広がりを抑え、スタイリングしたてのような、整った状態を取り戻せます。
自然なツヤと、束感を演出する
髪に、スタイリング剤のような強いセット力ではなく、ごく自然なツヤや、上品な束感を与えたい、という時にも、トリートメントオイルなどが活躍します。髪の質感を、より上質なものへと、さりげなく向上させてくれます。
効果的な「後付け」のための、プロのテクニック
乾いた髪にトリートメントを使う際に、最も重要なのが、その「使用量」と「つけ方」です。
使う量は、ごく少量から
つけすぎてしまうと、べたつきの原因となります。まずは、米粒一粒程度の、ごく少量から試すのが基本です。足りなければ、少しずつ足していくようにしましょう。
手のひらで、透明になるまで伸ばす
手に取ったトリートメントは、そのまま髪につけるのではなく、まず、両方の手のひら、そして指の間まで、完全に透明になるまで、しっかりと伸ばします。このひと手間が、髪にムラなく、薄く均一になじませるための、最も重要なポイントです。
パサつきが気になる毛先を中心に、内側からなじませる
根元や頭皮を避け、最も乾燥やダメージが気になる毛先を中心に、髪の内側から手ぐしを通すように、優しくなじませていきます。最後に、手のひらに残った、ごくわずかな量で、髪の表面を撫でるように整えましょう。
24時間、髪のコンディションを操るという新習慣
洗い流さないトリートメントを、ポーチやデスクに一つ忍ばせておくだけで、あなたは、24時間、ご自身の髪のコンディションを、自在にコントロールする術を手に入れることができます。あなたの髪質やライフスタイルに、どのようなタイプの洗い流さないトリートメントが最適なのか。ぜひ一度、私達にご相談ください。