トリートメント効果を劇的に変える、「櫛(くし)」の正しい使い方|プロが実践する一手間
ご自宅でのヘアケアに、トリートメントを丁寧に取り入れている、美意識の高い男性が、近年、非常に増えています。髪に栄養を補給し、質感を向上させるこの重要なステップにおいて、多くの方が、ご自身の手を使って、トリートメントを髪になじませていることと存じます。しかし、そのプロセスに、「くし(コーム)」という、ごくシンプルな道具を一つ加えるだけで、トリートメントの効果を、劇的に引き上げることができるとしたら、あなたも試してみたいとは思いませんでしょうか。これは、私達プロフェッショナルが、サロンでの施術において、当たり前のように実践している、非常に重要で、効果的な技術なのです。
なぜ、トリートメントに「くし」を使うべきなのか
なぜ、手でなじませるだけでなく、わざわざ、くしを使うのでしょうか。その理由は、トリートメントの有効成分を、髪の一本一本に、余すところなく、そして、均一に届けるためです。
髪一本一本に、成分を均一に行き渡らせる
どれほど丁寧に手でなじませたつもりでも、どうしても、トリートメントの塗布量には、ムラが生じてしまいます。成分が多くついている部分と、ほとんどついていない部分が混在していては、当然、ケアの効果も、まだらになってしまいます。トリートメントをなじませた後に、くしを通すことで、薬剤が髪全体に均一に広がり、髪一本一本が、その恩恵を、余すところなく受け取ることができるのです。
キューティクルの流れを整え、浸透を助ける
また、髪の根元から毛先に向かって、優しくくしを通すことは、髪の表面を覆うキューティクルの流れを、整然と整える効果もあります。キューティクルの向きが整うことで、トリートメントの補修成分や保湿成分が、髪の内部へと、よりスムーズに浸透していくのを助けてくれるのです。
トリートメントに最適な「くし」の選び方
このテクニックを実践する上で、どのような、くしでも良い、というわけではありません。くし選びを間違えると、かえって髪にダメージを与えてしまう可能性もあるため、注意が必要です。トリートメント中に使用するのに最適なのは、歯と歯の間隔が広い、「目の粗い」タイプのくしです。バスルームで使うことを想定して作られた、「バスコーム」や「トリートメントコーム」と呼ばれるものが、それに当たります。目の細かいコームは、濡れてデリケートになっている髪に、過度な摩擦を与えたり、せっかくつけたトリートメントを、削ぎ落としてしまったりするため、この用途には適していません。
髪を傷つけない、プロフェッショナルな「コーミング」手順
道具を選んだら、次はその正しい使い方です。髪に、そしてトリートメントに、最高の効果をもたらすための、プロの技術をご紹介します。
まずは毛先の、絡まりやすい部分から
トリートメントを手で髪全体になじませた後、いきなり、根元から毛先に向かって、くしを通すのは禁物です。濡れた髪は絡まりやすいため、無理な力がかかり、切れ毛の原因となります。まず、最も絡まりやすい毛先の部分だけを、優しくとかし、その絡まりを、完全に取り除きます。
徐々に、中間、そして根元へととかしていく
毛先の絡まりが取れたら、次に、髪の中間部から毛先に向かって、くしを通します。そして、最後に、髪の根元から、毛先まで、全体を、ゆっくりと、そして、優しくとかし、トリートメントを、髪の隅々まで行き渡らせてください。
道具一つで、ヘアケアは、もっと豊かになる
トリートメントと、一本の、目の粗い、くし。この二つの組み合わせは、あなたの毎日のヘアケアを、より本質的で、そして、効果的なものへと、確実に、進化させてくれます。その効果を最大限に引き出す、高品質なトリート-メントと、あなたの髪質に合った、最適な道具の選び方。もし、その答えをお探しでしたら、ぜひ一度、私達にご相談ください。