髪のダメージを「補修」するトリートメントとは?その仕組みを徹底解説
ヘアカラーやパーマ、日々のドライヤーの熱などで傷んでしまった髪。その手触りや見た目を改善するために、多くの方が「補修」を謳うトリートメントを手に取るのではないでしょうか。しかし、その「補修」が、髪の内部で具体的にどのように行われているのか、その仕組みまでご存知の方は少ないかもしれません。この記事では、ダメージヘアを健やかな状態へと導く、トリートメントによる本質的な髪の補修について、そのメカニズムを詳しく解説いたします。
まず知りたい、髪が「ダメージを受ける」ということ
トリートメントによる補修を理解するためには、まず髪が「ダメージを受ける」とはどういう状態なのかを知ることが大切です。健康な髪は、表面をキューティクルが整然と覆い、内部にはタンパク質や脂質、水分といった成分がぎっしりと詰まっています。しかし、ダメージを受けると、まず表面のキューティクルが剥がれ、その隙間から内部の成分が流出してしまいます。この状態は、具材が抜けて空洞ができてしまった「のり巻き」に例えることができます。内部がスカスカになることで、髪は強度を失い、パサつきや切れ毛、枝毛といった様々なトラブルを引き起こすのです。
本当の「補修」が行われる、髪の内部での働き
トリートメントによる本当の「補修」とは、このダメージによって失われてしまった髪の内部成分を、再び「補給」してあげることに他なりません。ダメージ補修を目的としたトリートメントには、髪の主成分に近いタンパク質由来の成分(PPTや加水分解ケラチンなど)が豊富に含まれています。これらの成分が、キューティクルの隙間から髪の内部に浸透し、スカスカになった空洞を埋めるように定着します。これにより、髪は内側から密度が高まり、失われたハリやコシ、しなやかさを取り戻すことができるのです。ただ表面をコーティングして手触りを良くするだけでなく、髪の構造そのものを立て直すアプローチが、本質的な補修ケアと言えます。
補修効果を左右する、成分の質と浸透力
この補修効果の高さは、使用するトリートメントに配合されている成分の「質」と「浸透力」によって大きく左右されます。特に、補修成分の分子の大きさが重要です。分子が大きすぎると髪の内部まで浸透することができず、表面に留まってしまいます。サロンで取り扱う専門的な製品は、先進の技術を用いて、補修成分を髪の芯までしっかりと届けることができるよう、非常に小さな分子レベルで設計されています。また、有効成分の濃度も市販品とは一線を画しており、より高い補修効果が期待できるのです。
ご自宅でできる、効果的な補修ケアのポイント
ご自宅で補修ケアを行う際は、まずご自身の髪のダメージレベルに合った製品を選ぶことが大切です。そして、使用する際には、塗布した後に少し時間を置き、成分が浸透するための「放置時間」をしっかりと確保しましょう。温かい蒸しタオルなどで髪を包み込むと、キューティクルが開きやすくなり、さらに効果が高まります。日々の丁寧なケアを継続することが、ダメージに負けない強い髪を育むための鍵となります。
最深部からの補修を叶える、プロフェッショナルな選択
深刻なダメージを負ってしまった髪を、ご自身の力だけで完全に元の状態に戻すのは、非常に難しいことです。もし、セルフケアに限界を感じているのであれば、ぜひ一度、私たち髪のプロフェッショナルにご相談ください。サロンでは、お客様の髪のダメージの原因と状態を的確に診断し、最適な補修成分を、サロンでしかできない特別な技術を用いて髪の最深部まで届けます。ご自宅でのケア方法まで含めて、あなたの髪を健やかな状態へと導くための、最善のプランをご提案させていただきます。