トリートメントは「どれくらい流す」のが正解?理想の仕上がりを叶える、すすぎの目安
日々のトリートメントケアにおいて、最後の「すすぎ」の工程を、どのくらいの加減で終えていますでしょうか。「潤い成分が流れてしまいそうだから、少しぬめりを残した方が良いのでは」と感じ、早めに切り上げてしまう方も少なくないかもしれません。しかし、その何気ない自己判断が、実は理想の仕上がりから遠ざかる原因となっている可能性があります。この記事では、トリートメントを「どれくらい流す」のが正解なのか、そのプロフェッショナルな目安について詳しく解説いたします。
すすぎの目的は、髪表面の「余分な成分」を流し去ること
まず、トリートメントをすすぐという行為の、本当の目的を理解することが大切です。洗い流すタイプのトリートメントは、決められた放置時間の間に、必要な補修成分や保湿成分を髪の内部へと浸透させる役割を担っています。そして、その役割を終えた後、髪の表面に残っているぬめり感は、もはや髪の内部には吸収されきれなかった「余分な成分」なのです。したがって、すすぎの目的は、この余分な成分を、髪や頭皮に負担をかけることなく、綺麗に洗い流すことにあります。
「ぬめり」を意図的に残すことのリスクとは
もし、このぬめり感を意図的に髪に残してしまうと、いくつかの好ましくない影響が考えられます。第一に、髪を乾かした際に、仕上がりが重く、べたついた印象になってしまいます。せっかくのヘアスタイルも、根元がぺたんと寝てしまい、ふんわりとしたボリューム感を損なう原因となります。また、その油分が空気中のホコリや汚れを吸着しやすくなるだけでなく、最も注意すべきなのは、すすぎ残した成分が頭皮に付着し、毛穴を塞いでしまうことです。これは、かゆみやフケ、べたつきといった、深刻な頭皮トラブルを引き起こす引き金にもなりかねません。
これが目安です。理想的な「すすぎ終わりの手触り」
では、「どれくらい流す」のが正解なのでしょうか。その最適な目安は、ご自身の「指先の感覚」で見極めることができます。シャワーで髪を流しながら、手ぐしを通してみてください。最初は指先に感じられた、ぬるっとした油分のような感触が消え、髪一本一本が滑らかでありながらも、さっぱりとした清潔な手触りに変わった瞬間。それが、すすぎ完了の理想的なサインです。この状態でも、必要な栄養成分はすでに髪の内部にしっかりと留まっていますので、ご安心ください。
正しいすすぎを実践するための、簡単なコツ
理想的なすすぎを実践するためには、いくつかの簡単なコツがあります。まず、お湯の温度は熱すぎない「ぬるま湯」に設定しましょう。そして、シャワーヘッドを頭皮に近づけ、指の腹を使って頭皮からマッサージするように、根元から毛先へと優しく洗い流していきます。特に、耳の後ろや襟足といった部分は成分が残りやすいため、意識して丁寧にすすぐことを心がけてください。
上質なトリートメントが、最高の仕上がりを創り出す
質の高いトリートメントは、髪の内部に深く浸透する高い性能と、すすいだ後には不要なものが残らない、優れた洗い上がりを両立するように、緻密に設計されています。べたつきや重さとは無縁の、芯から潤っていながらも、指先からはさらりと抜けていく軽やかな仕上がり。それこそが、プロフェッショナルが求める本物のヘアケアです。あなたの髪で、その理想の質感をぜひご体感ください。