床屋と美容院の簡単な見分け方|自分に合うサロン選びのための3つのポイント
街を歩いていると、おしゃれな雰囲気のヘアサロンがたくさん目に入ります。しかし、いざ髪を切ろうと思った時、「このお店は床屋(理容室)?それとも美容院?」と、迷ってしまった経験はありませんか。最近では店名も「ヘアーサロン」や「バーバー」など多様化しており、見た目だけで判断するのはなかなか難しいものです。床屋と美容院では、提供できるサービスや得意なスタイルに違いがあるため、自分に合ったサロンを選ぶためには、まず両者を正しく見分けることが重要です。この記事では、誰でも簡単にできる床屋と美容院の見分け方を、3つのポイントに分けて詳しく解説します。
ポイント1:お店の外観と「あのサイン」をチェックする
最も簡単で、古くから伝わる見分け方が、お店の外観に注目する方法です。
サインポール(トリコロール)の有無
お店の前に、赤・白・青の縞模様が回転する、円筒形の看板があれば、それは理容室(床屋)です。
- 床屋の目印
この看板は「サインポール」と呼ばれ、理容所であることを示す世界共通のシンボルです。これがあれば、そのお店は間違いなく理容室だと判断できます。逆に、美容院の店先にサインポールが設置されることはありません。 - サインポールの色の意味
サインポールの色には諸説ありますが、一説には中世ヨーロッパの理容外科医に由来すると言われています。当時の理容師は外科医を兼ねており、赤は「動脈」、青は「静脈」、そして白は「包帯」を表していたとされています。
店名や看板の表記
店名や看板に書かれている言葉も、大きなヒントになります。
- 判断のヒント
看板や入り口に「理容室」「理容院」「Hair Salon 〇〇(ヘアーサロン)」「Barber 〇〇(バーバー)」といった表記があれば、床屋である可能性が高いです。一方、「美容室」「美容院」「Beauty Salon 〇〇(ビューティーサロン)」「Hair & Make 〇〇(ヘアメイク)」といった表記なら美容院です。ただし、「ヘアーサロン」はどちらのケースでも使われることがあるため、他のポイントと合わせて判断するのが良いでしょう。
ポイント2:提供されている「サービスメニュー」を確認する
外観だけでは判断が難しいおしゃれなサロンも増えています。そんな時は、お店の前やウェブサイトに掲示されているメニューを見てみましょう。
「シェービング(顔そり)」ができるかどうか
これが、理容室と美容院を見分ける上で、最も決定的で確実なポイントです。
- 決定的な違い
カミソリを使った本格的な「シェービング(顔そり)」は、法律によって国家資格を持つ理容師だけに許可された専門業務です。そのため、サービスメニューの中に「シェービング」や「お顔そり」という項目があれば、そのお店は100%理容室であると断言できます。
「レディースシェービング」の有無
最近では、理容室のシェービング技術を活かした、女性向けのサービスも増えています。
- 女性向けサービス
メニューに「レディースシェービング」や「ブライダルシェービング」といった項目がある場合も、そのお店は理容室です。美容院では提供できないサービスです。
メイクアップや着付けのメニュー
逆に、美容院ならではのメニューもあります。
- 美容院の目印
お店のメニューに「メイクアップ」や「ヘアセット」「着付け」「まつ毛エクステ」といった項目があれば、それは美容院である可能性が非常に高いです。これらは美容師の専門分野とされるサービスです。
ポイント3:ウェブサイトや予約サイトで情報を見る
お店に足を運ぶ前に、インターネットで情報を確認するのも確実な方法です。
サイトの「店舗情報」をチェック
ほとんどの場合、公式サイトや予約サイトにはっきりと記載されています。
- 確実な確認方法
お店のウェブサイトや、大手予約サイトの店舗情報のページを見てみましょう。「業種」や「店舗種別」といった欄に、「理容室」または「美容室」と明記されていることがほとんどです。これが最も間違いのない確認方法です。
スタイリストの「資格」を見る
スタッフのプロフィールもヒントになります。
- プロフィールの確認
スタッフ紹介のページに、各スタイリストの保有資格が「理容師免許」か「美容師免許」か記載されている場合があります。これも確実な見分け方の一つです。
掲載されているスタイル写真の傾向
お店の得意分野から、どちらなのかを推測することもできます。
- 雰囲気で判断
ウェブサイトやSNSに掲載されているヘアスタイルの写真を見てみましょう。きっちりとした刈り上げスタイルや、清潔感のあるビジネスショートが中心なら床屋、パーマやカラーを多用した柔らかい質感のスタイルや、ロングヘアが中心なら美容院である可能性が高いと言えます。
まとめ:見分け方を知って、理想のサロンを選ぼう
床屋(理容室)と美容院の簡単な見分け方は、「①お店の前のサインポールの有無」「②シェービングメニューの有無」「③インターネットでの店舗情報の確認」という3つのポイントを押さえておけば、まず間違うことはありません。なぜこれらを見分ける必要があるかというと、それぞれに得意な技術や提供できるサービスが異なるからです。特に、男性らしいシャープな短髪スタイルや、ミリ単位の精度が求められる刈り上げ、そしてプロによる完璧なシェービングを求めるなら、その専門家である理容師がいる床屋(理容室)を選ぶのが賢い選択と言えるでしょう。これからは看板やメニューを少し意識して見るだけで、あなたにぴったりのサロンがきっと見つかるはずです。