【メンズ短髪】髪の立ち上げ方|ペタッとなる原因とセットのコツを徹底解説
「前髪がうまく立ち上がらず、すぐに落ちてきてしまう…」
「朝は良くても、時間が経つとトップがペタッと潰れてしまう…」
メンズのヘアセットにおいて、「髪をしっかり立ち上げる」ことは、スタイルを立体的に見せ、爽やかで自信のある印象を与えるための、非常に重要なテクニックです。しかし、この「立ち上げ」にこそ、多くの男性が苦戦しています。
その悩み、実はあなたの髪質やスタイリング技術だけのせいではないかもしれません。この記事では、髪が立ち上がらない根本的な原因から、誰でも今日から実践できるプロのセット術まで、あなたの悩みを解決するための全てを解説します。
なぜ髪はペタッとなる?髪が立ち上がらない「3つの原因」
まず、なぜあなたの髪は重力に負けてしまうのか。その原因を知ることから始めましょう。
- 原因①:ドライヤーの使い方(根元が寝てしまっている)髪の毛は、根元の向きが全ての土台です。髪を乾かす際に、根元が寝たままの状態で乾いてしまうと、その後にどんなに強力なワックスを使っても、芯のないふにゃふにゃのスタイルにしかなりません。
- 原因②:スタイリング剤の選び方と付け方(重さで潰している)ボリュームを出したいのに、オイルやグリースのような重いスタイリング剤を使っていませんか?また、スタイリング剤を髪の表面、毛先だけに乗せていませんか?それは、自ら髪を重くして、潰してしまっているのと同じです。
- 原因③:カットそのもの(そもそも立ち上がりにくい形になっている)実は、これが最も根本的な原因かもしれません。髪が立ち上がるのに必要な長さや軽さがなかったり、毛量が重すぎたりと、カットの時点で「立ち上がりにくい設計」になっている場合、どんなテクニックを駆使しても限界があります。
根元が鍵!髪をしっかり立ち上げるセットの黄金ルール
原因がわかったら、いよいよ実践です。髪の性質を理解した、プロが実践する4つの黄金ルールをご紹介します。
Rule 1:【リセット】根元からしっかり濡らす
全てのセットは、ゼロから始めるのが鉄則。寝癖がついた髪の根元を、シャワーや霧吹きで地肌からしっかりと濡らし、一度完全にリセットしましょう。
Rule 2:【ベース作り】ドライヤーで“立ち上がりのクセ”をつける
ここがセットの成否を分ける最重要工程です。髪は**「濡れている状態から乾く瞬間」**に形が決まります。
- 立ち上げたい部分(トップや前髪)の髪を指で軽く持ち上げます。
- その髪の根元に、ドライヤーの温風を下から集中的に当てます。
- ドライヤーを離した後、髪の熱が完全に冷めるまで、手で根元を立ち上げたままキープします。最後に冷風を当てると、さらに形が記憶され、キープ力が格段にアップします。
Rule 3:【スタイリング】軽いワックスを“根元”から
ドライヤーで作った土台を、スタイリング剤で補強していきます。
- 立ち上げたい場合は、油分の少ないマット系やクレイ系のハードワックスを選びましょう。
- 10円玉大ほどの量を手に取り、手のひらで透明になるまでしっかり伸ばします。
- 髪の内側に手を入れて、毛先ではなく、立ち上げた根元を中心に、髪全体を揉み込むようにして馴染ませます。
Rule 4:【キープ】スプレーで完全固定
完璧に立ち上がったスタイルを一日中キープするために、仕上げにハードスプレーを使いましょう。髪から20cmほど離して、立ち上げた根元を狙って吹きかけるのが効果的です。
なぜ「立ち上がる髪」はプロの理容師にしか創れないのか?
「このテクニックを試しても、やっぱりプロのようにはいかない…」
そう、それこそがプロの仕事の価値なのです。あなたの髪が、ドライヤーやワックスの言うことを聞かないのには、根本的な理由があります。
- ①「根元」をデザインするカット技術プロの理容師は、ただ髪を短くしているのではありません。あなたがドライヤーを当てた時に、髪の根元が自然と立ち上がるように、生え癖の逆を突いたり、毛量を緻密に調整したりと、目に見えない部分をデザインしているのです。
- ②「パーマ」という科学的な解決策どうしても立ち上がらない頑固な直毛や、力のない軟毛。そんな髪質に対して、プロは「根元パーマ」や「ニュアンスパーマ」といった、髪の内部構造に直接働きかけて立ち上がりやすくする、科学的な解決策を提案できます。これは、髪質を正確に診断できるプロだからこその技術です。
- ③ あなた専用の「立ち上げ方」を直接指導カットの最後に、あなたの髪質に合ったドライヤーの角度、風の当て方、最適なスタイリング剤とその付け方を、あなたの目の前で、あなたができるようになるまで、マンツーマンで実践的に教えてくれます。
- ④ 頭皮環境からのアプローチそもそも髪にハリやコシがなければ、力強い立ち上がりは生まれません。理容室では、ヘッドスパなどで頭皮の血行を促進し、健康で強い髪を育てるという、根本的なアープローチも可能です。
まとめ
メンズ短髪のセットにおいて、髪を美しく立ち上げるには、「ドライヤーで根元をどう乾かすか」が最も重要です。正しい手順とスタイリング剤を選べば、あなたのセット技術は今日からでも格段に向上するでしょう。
しかし、どんなテクニックをもってしても立ち上がらない髪があるのも、また事実です。その根本原因は、あなたの技術ではなく、**土台となる「カット」**にあります。
長年の「髪が立ち上がらない」という悩みから解放され、毎朝のセットを自信に満ちた楽しい時間に変えるために。ぜひ一度、お近くの理容室で、あなたの髪を根本からデザインしてくれるプロの理容師に相談してみてはいかがでしょうか。その的確なカットとアドバイスが、あなたの毎日を力強く立ち上げてくれるはずです。