子どものスポーツ刈り、「何ミリ」が正解?印象を決める、長さ選びの完全ガイド
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「えーっと、何ミリに…?」ともう迷わない
夏休みが明け、新学期に向けて、お子様の髪をすっきりと整えてあげたい。そう思ってサロンの椅子に座った時、担当者から投げかけられる、あの質問。「サイドのバリカン、何ミリにしますか?」。多くの保護者の皆様が、この瞬間、なんとなくで答えたり、どう伝えれば良いか分からずに、困ってしまった経験があるのではないでしょうか。この記事は、そんなお父様、お母様のための、ミリ数選びの完全ガイドです。これを読めば、もう迷うことはありません。
まずは、これだけ覚えれば大丈夫。ミリ数別・印象カタログ
バリカンのアタッチメントを変えることで、お子様の印象は大きく変わります。まずは、代表的な長さと、それぞれが与える印象の基本を覚えましょう。
・3mm~4mm(短め)|活発で、お兄さんな印象
見え方:地肌がうっすらと見える、非常に短い長さです。シャープで、すっきりとした印象が際立ちます。
ポイント:とても涼しく、汗をたくさんかく、元気いっぱいのお子様に最適です。少しだけお兄さんになったような、精悍な雰囲気が生まれます。
・6mm~9mm(標準)|清潔感あふれる、失敗のない王道
見え方:地肌はほとんど見えず、髪の黒さが自然な影として残ります。清潔感と、柔らかさのバランスが取れた、最も人気の高い長さです。
ポイント:多くの学校の校則なども、問題なくクリアできる優等生スタイル。初めてのスポーツ刈りで、どの長さにすれば良いか迷ったら、まずはこの「標準」の長さを選べば、まず失敗はありません。
・12mm~15mm(長め)|優しくて、ナチュラルな印象
見え方:バリカンで刈り上げたというよりも、ハサミで短くカットしたような、非常に自然で、柔らかい仕上がりになります。
ポイント:「坊主頭」のようになってしまうことに、お子様自身が抵抗を感じている場合や、あくまでナチュラルな短髪にしたい、というご家庭におすすめです。
プロの仕事は「一つのミリ数」では終わらない理由
さて、ここで非常に重要なことをお伝えします。ご家庭でのセルフカットと、私たちプロの仕事との、決定的な違い。それは、プロは決して、「一つのミリ数」だけで、スタイルを完成させない、という点です。
・ミリ数を巧みに操る「グラデーション」の技術
例えば、お客様から「6mmで」とオーダーされた場合でも、私たちは、襟足の一番下の部分は、それよりも短い3mmを使い、そこから6mm、そしてトップの長い髪へと繋がる9mm、といったように、複数のアタッチメントを巧みに使い分けます。そうすることで、どこにも境目のない、滑らかで美しい「グラデーション(濃淡)」が生まれ、お子様の頭の形を、最も美しく見せることができるのです。
・ハサミとの連携で、完璧な「繋がり」を
そして、バリカンで創った短い部分と、トップのハサミで創る長い部分とを、櫛(コーム)とハサミだけで、完璧に、そして自然に「繋いで」いきます。この、緻密な手仕事こそが、ただの「坊主頭」ではない、洗練された「デザイン」を生み出すのです。
「どうオーダーすれば?」お父様・お母様のための、伝え方講座
基本のミリ数を理解すれば、オーダーはもう怖くありません。自信を持って、お子様の理想のスタイルを伝えましょう。
・基本のミリ数を伝える、シンプルなオーダー
「サイドとバックは、6mmで、自然な感じのスポーツ刈りをお願いします」
まずは、これが基本です。ここから、理容師が、お子様の髪質や骨格に合わせて、微調整を提案します。
・少しだけ、こだわりを伝える、お洒落なオーダー
「下の方は3mmくらいで短くして、上に向かって自然に繋がるような、少しお洒落な感じにしたいです」
グラデーションを意識した、この一言で、仕上がりはぐっとプロフェッショナルなものになります。
・プロに委ねる、信頼のオーダー(最もおすすめ)
「夏なので、すっきりさせたいのですが、この子に一番似合うミリ数を提案してもらえますか?」
この一言こそ、私たちプロが、最も腕の鳴る、嬉しいオーダーです。お子様の魅力を最大限に引き出す、最高のスタイルを、責任を持ってご提案します。
まとめ
お子様のスポーツ刈りをオーダーする際の、「何ミリにしますか?」という質問。それは、単に長さを決めるだけの、事務的なものではありません。それは、お子様が、周りからどんな印象で見られたいか、そして、保護者の皆様がどんな風に育ってほしいかという、願いを形にするための、大切なコミュニケーションなのです。ミリ数の基本を知ることは、そのための、素晴らしい第一歩です。そして、その数字の奥にある、お子様一人ひとりに合わせた最高のデザインを、ぜひ、私たちプロの理容師に、見つけさせてください。
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