白髪染めの注意点|失敗しないために知っておくべき基本とプロの対策
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手軽に若々しい印象を取り戻せる白髪染め。しかし、その手軽さの裏には、髪や頭皮を健やかに保つために知っておくべき、いくつかの重要な「注意点」があります。特に、汗をかきやすく頭皮トラブルが起きやすい夏場は、より慎重な判断が求められます。
この記事では、白髪染めで失敗しないために、染める前から染めた後までの各段階での注意点を、プロの視点から詳しく解説します。
Contents
【染める前】に必ず守るべき注意点
白髪染めの成否は、薬剤を塗る前の準備段階で、その多くが決まります。
準備段階が最も重要
- 1. パッチテストを毎回必ず行う
これが最も重要な注意点です。カラー剤によるアレルギー反応(ジアミンアレルギー)は、花粉症のように、体質の変化である日突然発症することがあります。これまで問題がなかったからと油断せず、染める48時間前には、必ず説明書に従って皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を行いましょう。 - 2. 頭皮が健康な状態か確認する
頭皮に傷や湿疹、かぶれ、日焼けによる炎症などがある場合は、絶対に白髪染めをしてはいけません。症状が悪化したり、薬剤が過度に染みたりする可能性があります。 - 3. 染める直前のシャンプーは避ける
シャンプーをした直後の頭皮は、皮脂膜が洗い流されて非常に無防備な状態です。染めるのは、シャンプーから1日程度空けた、皮脂が適度にあって地肌が保護されている状態の方が、頭皮への刺激を和らげることができます。
【染めている最中】の注意点
薬剤を塗布している最中や、時間を置いている間にも、気をつけるべきポイントがあります。
薬剤の扱い方と時間管理
- 1. 薬剤を混ぜたらすぐに使う
ヘアカラー剤は、1剤と2剤を混ぜ合わせた瞬間から化学反応が始まります。時間が経つと効果が薄れてしまうため、作り置きはせず、混ぜたらすぐに使い切りましょう。 - 2. 換気を十分に行う
カラー剤には、特有の刺激臭があります。気分が悪くならないよう、必ず窓を開けるなど、換気の良い場所で染めるようにしてください。 - 3. 放置時間を厳守する
説明書に記載された放置時間よりも長く置いても、それ以上に染まりが良くなるわけではありません。むしろ、髪と頭皮へのダメージが必要以上に進行するだけですので、時間はタイマーなどで正確に守りましょう。
【染めた後】の注意点
染め終わった後のアフターケアが、その後の髪のコンディションと色の持ちを左右します。
アフターケアで髪の寿命が決まる
- 1. 念入りにすすぐ
髪や頭皮に薬剤が残らないよう、シャワーのお湯にカラー剤の色がつかなくなるまで、念入りにすすぎましょう。 - 2. カラーケア用のシャンプー・トリートメントを使う
染めた当日から数日間は、髪の状態が非常に不安定です。色落ちを防ぎ、アルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻すための、カラーケア専用のシャンプーやトリートメントを使うのが理想的です。
全ての注意点をクリアする、プロの施術という選択
これまで述べてきた全ての注意点を、お客様に代わって完璧に管理・実行するのが、プロの理容師の仕事です。
なぜサロンカラーは安全で美しいのか
- プロは「診断」から始める
セルフカラーにはない、最も重要な工程です。プロはまず、お客様の髪と頭皮の状態を正確に診断し、そもそもカラーリングをしても安全な状態かどうかを、専門家の目で見極めます。 - プロは「保護」を徹底する
施術前には必ず頭皮に保護オイルを塗布するなど、薬剤の刺激から地肌を徹底的に守るための対策を講じます。 - プロは「ダメージの原因」を「除去」する
カラー後に髪や頭皮に残留すると、ダメージや老化、かゆみの原因となる薬剤(アルカリや過酸化水素など)を、専用の処理剤を使って完全に除去します。これが、仕上がりの美しさと、長期的な髪の健康を左右する最大のポイントです。
まとめ
白髪染めには、安全に、そして美しく仕上げるための、多くの注意点があります。セルフカラーを行う際は、今回ご紹介した点をぜひ参考にしてください。
しかし、これらの注意点を全てご自身で管理するのは、非常に難しいのも事実です。あなたの髪と頭皮の健康を、5年後、10年後まで本気で考えるなら、ぜひ一度、その全てを安心して任せられるプロの理容師にご相談ください。
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