白髪染めの「染め直し」|適切な期間と、失敗した時のプロの対処法
白髪染めをしていると必ず向き合うことになる「染め直し」。伸びてきた根元をどのタイミングで染め直すべきか、あるいは、セルフカラーで思ったような色にならず、すぐにでも染め直したい。どちらの悩みも、髪へのダメージを考えると、どうすれば良いか迷ってしまいますよね。
この記事では、「染め直し」に関する二つの悩みについて、プロの視点から正しい知識と対処法を解説します。
【タイミング編】伸びてきた白髪、いつ染め直す?
一度染めると、次に気になるのが、新しく生えてきた根元の白髪です。
適切な期間の目安
髪は1ヶ月に約1cm伸びます。そのため、一般的には染めてから3週間から1ヶ月もすると、生え際や分け目の白髪が1cmほど伸び、ご自身の目で見て気になり始める方が多いです。
- 理想的な染め直し
伸びてきた根元部分だけを染める「リタッチ」を、1ヶ月前後の間隔で行うのが、髪全体への負担を最小限に抑えながら、美しさを保つための理想的な方法です。 - セルフでの注意点
ご自宅でのセルフカラーで毎回髪全体を染め直していると、すでに染まっている毛先にまで薬剤がつき、ダメージがどんどん蓄積してしまいます。これが、パサつきや色ムラの大きな原因になります。
【失敗修正編】気に入らない色、どう染め直す?
セルフカラーで「思ったより暗くなってしまった」「ムラになった」など、仕上がりに満足できず、すぐにでも染め直したい、というケースもあるでしょう。
セルフでの染め直しは絶対に避けて
セルフカラーで失敗してしまった髪を、さらにご自身で、市販のカラー剤を使って染め直すことは、状況をさらに悪化させる危険性が非常に高いです。
- 暗く染めた髪は明るくならない
一度暗い色で染めてしまった髪に、それより明るい色のカラー剤を重ねても、髪は明るくなりません。黒い画用紙に、明るい色の絵の具を塗っても色が変わらないのと同じ原理です。 - 深刻なダメージのリスク
短期間に、強いアルカリ性のカラー剤を髪に繰り返し使用することは、髪に深刻なダメージを与え、切れ毛やゴワつき、最悪の場合は髪が溶けてしまうといった、取り返しのつかない事態を招く可能性があります。
プロが行う、カラーの修正技術
プロは、お客様の髪の状態を正確に診断し、脱染剤やブリーチといった専門的な薬剤を適切に使い分け、ダメージを最小限に抑えながら、希望の色に近づけていきます。これは専門知識がなければ不可能な、非常に高度な技術です。
「染め直し」の悩みから解放される、プロの提案
毎回の染め直しのタイミングに悩んだり、失敗を気にしたりするストレスから、あなたを解放するのがプロの仕事です。
そもそも染め直しが気にならないスタイルへ
- 究極の解決策「白髪ぼかしハイライト」
白髪を「染めて隠す」のではなく、ハイライトで「ぼかして活かす」という最新技術があります。このスタイルの最大のメリットは、根元から新しい白髪が生えてきても、元々入っているハイライトに自然に馴染むため、「すぐに染め直さなきゃ」という焦りがなくなる点です。メンテナンスの期間も2ヶ月から3ヶ月に一度で済む方がほとんどです。 - 失敗しない、最初のカラーリング
プロは、お客様のなりたいイメージを丁寧なカウンセリングで正確に把握し、髪質に合わせてオーダーメイドでカラーを調合します。そのため、「思った色と違う」という失敗がそもそも起こりにくく、染め直しの必要性が生まれません。
まとめ
白髪の「染め直し」は、タイミングも、失敗した時の修正も、髪への大きな負担を考えると、非常に慎重な判断が必要です。特に、ご自身での色の染め直しは、取り返しのつかないダメージに繋がるリスクがあります。
伸びてくる白髪と、もっと快適に、もっとおしゃれに付き合っていくための方法は、必ずあります。染め直しのストレスを感じたら、ぜひ一度、メンズヘアの専門家である理容師にご相談ください。あなたの髪に、最善のプランを提案します。