白髪染めでパサパサの髪に。トリートメントで潤いは戻る?プロの改善策
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白髪をきれいに染めて若々しい印象になったはずが、髪に触れると指通りが悪く、乾燥してパサパサに。なんとかしたくてトリートメントを使っているけれど、あまり効果を感じられない。そんな、白髪染めに伴う髪の質感の低下に、多くの男性が悩んでいます。パサパサ髪のケアにトリートメントは不可欠ですが、その効果を最大限に引き出すには、正しい使い方と、そして何より「染め方」そのものを見直すことが重要です。
Contents
なぜ白髪染めで髪はパサパサになるのか?
白髪染め後の髪が乾燥してパサついてしまうのは、カラー剤が髪を染める過程で、髪が本来持っている潤いを保つためのバリア機能が損なわれてしまうからです。
潤いを失うメカニズム
- キューティクルの損傷
カラー剤に含まれるアルカリ成分は、染料を髪の内部に浸透させるため、髪の表面を覆っている鎧のような「キューティクル」を無理やりこじ開けます。この時、キューティクルは傷つき、剥がれやすい状態になります。 - 内部成分の流出
傷つき、開いてしまったキューティクルの隙間からは、髪のしなやかさや潤いを保つための大切な水分や油分、タンパク質といった成分が流れ出てしまいます。 - 結果として起こること
髪が内部の潤いを保持できなくなり、水分バランスが崩れることで、乾燥して「パサパサ」の状態になってしまうのです。
自宅でできる!パサパサ髪へのトリートメント術
パサパサになってしまった髪には、失われた栄養と水分を「補給」してあげることが重要です。ご自宅でのトリートメントケアを正しく行うことで、髪の状態は改善します。
毎日のケアで潤いを「補給」する
- 「洗い流すトリートメント」で集中補修
役割
髪の内部に栄養と水分を届け、ダメージを補修する集中ケアアイテムです。コンディショナーが髪の表面を整えるのに対し、トリートメントは内部に働きかけます。
効果的な使い方
シャンプー後、髪の水気をしっかりと切り、毛先を中心に揉み込むように馴染ませます。蒸しタオルなどで髪を包み、5分ほど時間を置くことで、成分が髪の奥まで浸透しやすくなります。 - 「洗い流さないトリートメント」で外部刺激から保護
役割
ドライヤーの熱や、空気の乾燥といった外部の刺激から髪を守る保護膜を作る役割があります。
効果的な使い方
タオルドライ後の濡れた髪に、オイルやミルクタイプの製品を毛先から馴染ませてからドライヤーで乾かします。これが、パサつき改善に最も効果的な習慣の一つです。 - 製品選びのポイント
「カラーケア用」や「ダメージケア用」と記載があり、セラミド、ケラチン、コラーゲン、ヒアルロン酸といった、髪の補修・保湿に効果的な成分が豊富に含まれているものを選ぶと良いでしょう。
潤いを「失わせない」。理容室のプロフェッショナルケア
ご自宅でのトリートメントは、失われた潤いを「補給」する、いわば対症療法です。一方、理容室のプロは、そもそも白髪染めで潤いを「失わせない」ための根本的なアプローチと、より高度な補給ケアを行います。
染める前、最中、後の徹底ケア
- 染める前
ダメージさせない土台作り
お客様の髪の状態を正確に診断し、そもそもダメージを最小限に抑えることができる、保湿成分が豊富な薬剤やオーガニックカラーなどを提案します。また、髪のダメージ部分を保護する「前処理」を行ってから染め始めます。 - 染めている最中
髪の内部に栄養を補給
施術の合間に、髪に不足しているタンパク質などを補給する「中間処理」を行うことで、カラーリングと同時にダメージケアを進め、ダメージの進行を抑制します。 - 染めた後
ダメージ原因の除去と、最高の集中補修
後処理
髪のパサつきの原因となる残留アルカリを専用の薬剤で完全に除去し、キューティクルをキュッと引き締めます。
サロントリートメント
市販品とは比較にならない高濃度な補修・保湿成分を、専用のスチーマーなどを利用して髪の芯の芯まで浸透させます。髪の内部から潤いを再構築し、見違えるようなツヤとしなやかさを取り戻します。 - 「白髪染めとトリートメントの同時施術」が最強の理由
カラー直後の髪は、キューティクルが少し開いているため、トリートメントの栄養成分が最も髪の内部に浸透しやすい「ゴールデンタイム」です。このタイミングで集中的なケアを行うことで、ダメージをその日のうちにリセットし、同時に染料を髪内部にしっかりと閉じ込めるため、ツヤと色持ちを最大限に高めることができるのです。
まとめ
白髪染めでパサパサになってしまった髪には、ご自宅での丁寧なトリートメントケアが有効です。しかし、それはあくまで「失われた潤いを補給する」ためのケア。本当の意味でパサつきを防ぎ、潤いのある健康的な髪を維持するためには、染める段階でいかにダメージをさせないか、そして施術直後に専門的な集中ケアを行うかが最も重要です。白髪は染めたい、でも美しい髪質も諦めたくない。その願い、プロの技術なら両立できます。
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