「白髪染めをすると白髪が増える」は本当?プロが解説する原因と対策
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「白髪染めを繰り返していると、かえって白髪が増えるのでは…」。そんな不安な噂を耳にしたことはありませんか?白髪を隠したいのに、その行為が原因で白髪が増えてしまうとしたら、本末転倒です。
この記事では、白髪染めと白髪が増えることの関係について、科学的な視点と、髪のプロである理容師の立場から、その真相と対策を詳しく解説します。
Contents
結論:「白髪染めが白髪を増やす」直接的な証拠はない
まず結論から言うと、現在のところ、「白髪染めの染料が、黒髪を作っている細胞を破壊し、白髪に変えてしまう」というような、直接的な因果関係は科学的に証明されていません。
しかし、白髪染めの工程が、頭皮環境に影響を与え、間接的に白髪が増えやすい、あるいは健康な黒髪が育ちにくい環境を作る可能性は指摘されています。
白髪染めが頭皮に与える「間接的な影響」とは?
では、なぜ「白髪染めをすると白髪が増える」と感じることがあるのでしょうか。それは、カラー剤に含まれる成分の働きが関係していると考えられています。
カラー剤に含まれる成分の働き
- 活性酸素の発生
白髪染めに使われる2剤(過酸化水素)は、髪の色素を脱色する際に「活性酸素」を発生させます。この活性酸素は、細胞を酸化させ、老化させる原因の一つとされています。そのため、髪の色素を作る大切な細胞(メラノサイト)の働きを弱めてしまうのではないか、という研究報告があります。 - 頭皮への刺激
カラー剤が頭皮に付着することによる化学的な刺激や、セルフカラーなどで薬剤が毛穴に残留することが、頭皮の正常なターンオーバー(生まれ変わり)や血行を妨げることがあります。これにより、毛根に十分な栄養が届きにくくなり、健康な髪の成長が阻害される可能性があります。
白髪を増やさない、プロの白髪染め技術
プロの理容師は、これらのリスクを熟知しており、お客様の頭皮と髪の健康を最優先に考えた施術を行います。
リスクを最小限に抑えるための徹底したケア
- 1. 頭皮への薬剤付着を防ぐ
施術前には必ず頭皮の保護オイルを塗布し、さらに根元ギリギリから染める「ゼロテク」という高等技術で、薬剤が頭皮に極力つかないように細心の注意を払います。 - 2. 活性酸素の原因を除去する
これがプロの施術の核心とも言える部分です。カラー後のシャンプーの際に、髪や頭皮に残留すると有害な「過酸化水素」や「アルカリ」といった成分を、専用の処理剤を使って完全に中和・除去します。これにより、施術後のダメージの進行と、頭皮へのリスクを大幅に軽減します。 - 3. 施術頻度を減らす提案
白髪染めの回数自体を減らすことも、頭皮への負担を減らす重要な対策です。根元から新しい白髪が伸びてきても気にならない「白髪ぼかしハイライト」などの技術を提案することで、頭皮を休ませる期間を長く設けることができます。
究極の対策は、プロによる「頭皮ケア」
白髪の根本原因にアプローチし、これ以上白髪を増やさないための土台作りも重要です。
健康な髪を育む土台作り
- ヘッドスパ
白髪や抜け毛の根本原因にアプローチするのが、理容室のヘッドスパです。プロのマッサージで頭皮の血行を促進し、毛穴の詰まりをディープクレンジングで除去することで、髪の色素を作る細胞や、髪を育てる毛母細胞が活発に働くための、最高の頭皮環境を整えます。 - トータルな相談
白髪の悩みは、食生活やストレスなど、様々な要因が複雑に絡み合っています。プロの理容師は、髪と頭皮の専門家として、あなたのお悩みに寄り添い、トータルなアドバイスを提供します。
まとめ
白髪染めが直接白髪を増やすという明確な証拠はありませんが、その施術工程が頭皮環境に与える影響は無視できません。そのリスクを最小限に抑え、安心して白髪染めを続けるためには、プロによる専門的な知識と技術が不可欠です。
ダメージの原因となる物質を徹底的に除去し、健康な頭皮環境を育む。それが、未来のあなたの髪を守るための最善の選択です。ぜひ一度、髪と頭皮の健康を第一に考える、プロの理容師にご相談ください。
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