白髪染めはブラシ使いが鍵。ムラなく仕上げるコツとプロの技術
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自宅で白髪染めをしてみたけれど、なぜか染めムラができてしまったり、肝心の根元の白髪が染まっていなかったり。その原因の多くは、実は「ブラシ」の正しい使い方に隠されています。白髪染めの仕上がりを左右すると言っても過言ではない、この重要な道具。基本的な使い方から、セルフカラーで陥りがちな失敗、そしてプロの技術との決定的な違いまでを詳しく解説します。
Contents
白髪染めブラシの基本的な使い方とコツ
市販の白髪染めに付属しているブラシの多くは、薬剤を塗るための「ハケ」部分と、髪をとかして薬剤を馴染ませる「コーム」部分が一体になっています。この二つを正しく使い分けることが、ムラなく仕上げるための第一歩です。
ハケとコームを使い分ける
- ブラシの「ハケ」部分の使い方
ハケの役割は、薬剤を髪に「塗る」というよりも、必要な場所にたっぷりと「置く」ことです。特に、白髪が密集している根元や生え際には、髪の表面を撫でるだけでは薬剤が届きません。ハケの先端を使って、根元に薬剤をしっかりと乗せるように塗布しましょう。 - ブラシの「コーム」部分の使い方
コームの役割は、ハケで置いた薬剤を、毛先に向かって均一に伸ばし、馴染ませることです。ただし、ここで注意したいのが、何度もとかしすぎないこと。必要以上にとかすと、せっかく根元に置いた薬剤までかき取ってしまい、根元が染まらない原因になります。 - 塗る順番も重要
一般的に、白髪は染まりにくい性質があります。そのため、薬剤は染まりにくいとされる、もみあげや顔周りの生え際といった部分から塗り始め、最後に全体に馴染ませるのが、ムラを防ぐための基本的な手順です。
なぜセルフではプロのように塗れないのか
基本的な使い方をマスターしても、なおセルフカラーで完璧に仕上げるのが難しいのには、いくつかの越えられない壁が存在します。
見えない部分と力の加減
- 後頭部や襟足という最大の難関
ご自身では直接見ることができない後頭部や襟足に、ブラシを使って均一な量の薬剤を、根元から正確に塗布することは、物理的にほぼ不可能です。これが、セルフカラーにおける染めムラの最大の原因となります。 - 絶妙な「力加減」のコントロール
薬剤をしっかり置くべき場所と、優しく伸ばすだけの場所とで、ブラシにかける力の加減をコントロールするのは、熟練の技術が必要です。力が入りすぎると頭皮を傷つける原因になりますし、弱すぎると薬剤が髪の表面に乗るだけで、しっかりと染まりません。 - 髪質に合わせた対応の限界
髪が硬くて薬剤を弾きやすい方、逆に細くて薬剤が浸透しすぎる方など、髪質は人それぞれです。プロは髪質によってブラシの動かし方や薬剤を置く量を調整しますが、市販のブラシと薬剤だけで、ご自身の髪質に完璧に対応するのは困難です。
「塗る」ではなく「配置する」。理容室のプロのブラシワーク
プロの理容師が行うカラーリングは、単に「薬剤を塗る」という作業ではありません。緻密な計算に基づいた、高度な技術の結晶です。
緻密な計算に基づいた技術
- 目的に合わせたプロ仕様の道具
プロが使うブラシ(ハケ)は、薬剤の含みが良く、狙った場所に的確に薬剤を届けられるよう、毛の硬さや幅、しなり具合などが計算され尽くした専門的な道具です。根元用、毛先用など、用途に応じて複数のブラシを使い分けます。 - 正確なスライスとブロッキング
施術の前に、まず髪を1cm程度の薄い毛束(スライス)で正確に分けとる「ブロッキング」を行います。この丁寧な下準備があるからこそ、髪一本一本を根元から毛先まで目で確認しながら、塗り残しなく薬剤を塗布することができるのです。 - 薬剤を的確に「置く」技術
プロはブラシでやみくもに髪をとかすのではなく、根元や白髪が密集している部分に、最適な量の薬剤を正確に「置いて」いきます。これにより、染まりにくいとされる白髪も、確実に、そして深く染め上げることができます。 - 頭皮へのダメージを最小限に抑える配慮
根元ギリギリを正確に狙いながらも、頭皮には極力薬剤をつけないように施術します。これが、頭皮への刺激やかぶれといったトラブルを最小限に抑える、プロならではの重要な技術です。
まとめ
白髪染めの仕上がりは、薬剤を塗布するための「ブラシ」の使い方に大きく左右されます。ご自宅である程度の工夫をすることは可能ですが、後頭部など見えない部分まで含めて完璧に、かつ髪や頭皮へのダメージを抑えて塗布するには、プロの専門的な道具と卓越した技術が不可欠です。白髪染めは、ただ薬剤を塗るだけの単純な作業ではありません。一本一本の髪、そして頭皮の状態までを考慮した、緻密なブラシワークの結晶なのです。
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