【メンズヘア】ソフトモヒカンをジェルでセット。清潔感とツヤを操る方法
爽やかで男らしいヘアスタイルの王道、ソフトモヒカン。その魅力をさらに引き立て、清潔感と品格にあふれる、ワンランク上の大人のスタイルへと昇華させてくれるのが、ヘアジェルです。ワックスとは全く異なる、その特性を正しく理解し、そして自在に使いこなすことで、あなたのソフトモヒカンは、より一層、洗練された印象に生まれ変わります。今回は、プロの理容師が実践する、ジェルの選び方と、失敗しない正しいセットの仕方について、基本から詳しく解説してまいります。
ジェルスタイリングが創り出す、特別な魅力
まず初めに、ワックスではなく、あえてジェルを選ぶことで、どのようなメリットが生まれるのでしょうか。
圧倒的な「ツヤ」が生み出す、最高の「清潔感」
ジェルというスタイリング剤が持つ、最大の魅力。それは、ウェットな質感がもたらす、濡れたような美しいツヤです。この上品なツヤが、手入れの行き届いた清潔感を演出し、ビジネスシーンや、少し改まったフォーマルな場にもふさわしい、品格のあるヘアスタイルを創り出してくれます。
抜群の「キープ力」で、一日中崩れない
ジェルは、髪になじませた後、水分が蒸発すると共に、その形で固まるという特性を持っています。そのため、一度セットしてしまえば、多少の風や湿気にも強く、朝に創り上げた完璧なスタイルが、一日中崩れることのない、非常に高いキープ力を誇ります。
失敗しない、ジェルセットの基本手順
ジェルには、ワックスとは異なる、特有の使い方と、いくつかの注意点があります。この基本手順を守るだけで、仕上がりは劇的に変わります。
準備:ドライヤーの段階で、形を完璧に作る
速乾性のあるジェルは、一度固まると、後からの修正が非常に困難です。そのため、ワックス以上に、スタイリング剤をつける前の、ドライヤーの段階で、髪型全体のシルエットをほぼ完璧に創り上げておくことが、何よりも重要になります。トップを根元から立ち上げ、サイドを抑えるという、ソフトモヒカンの基本の形を、まずドライヤーで完成させましょう。
手順その一:髪は「半乾き」の状態で始める
ジェルは、水分と非常になじみやすい性質を持っています。そのため、髪を完全に乾かした状態よりも、タオルドライの後、少しだけ湿り気が残った「半乾き」の状態でつけ始めると、髪全体に均一に、そしてスムーズになじませることができます。
手順その二:ためらわず、スピーディーになじませる
ジェルは、空気に触れると徐々に固まり始めます。そのため、手のひらに取ったら、ためらうことなく、素早く髪全体になじませることが、成功への最大のコツです。髪の根元から毛先に向かって、大きな手ぐしを通すように、一気につけていきましょう。
手順その三:固まる前に、シルエットを整える
髪全体にジェルがなじんだら、完全に固まってしまう前の、数十秒のうちに、コーム(櫛)や手ぐしを使って、最終的な毛流れとシルエットを、素早く、そして正確に整えます。ここで創り上げた形が、一日中キープされることになります。
ジェルを使っても、上手くいかない時は
もし、これらの正しい手順でジェルをつけても、トップがうまく立ち上がらなかったり、サイドが膨らんでしまったりする。そんな問題が起こる場合、その原因は、あなたのスタイリング技術ではなく、その土台となっている「カット」そのものにある可能性が、非常に高いと言えます。
誠実な理容師は、ただ髪を切るだけでなく、お客様がご自宅に帰られてから、ご自身でジェルをつけた時に、最も美しい毛流れが生まれ、簡単に形が決まるように、毛量や質感を、ミリ単位で緻密に計算しながらカットしています。その「再現性の高さ」こそが、プロのカットが持つ、本当の価値なのです。ご自身の髪質に最適なジェルの種類から、具体的な付け方のコツまで、最も的確なアドバイスをくれるのは、あなたの髪を誰よりも深く知っている、担当の理-容師です。ぜひ一度、信頼できる理容室で、カットからスタイリングまで、トータルでのアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。