毛染め(白髪染め)後のシャンプー選び|美しい髪色を保つための必須ケア
白髪染めをはじめとする毛染めは、若々しい印象を保ち、身だしなみを整える上で、多くの男性にとって欠かせない習慣となっています。サロンできれいに染め上げた髪は、気持ちを前向きにし、日々の活動への自信にも繋がります。しかし、その美しい髪色を維持するためには、毛染めをした後の日々のケア、とりわけ毎日使うシャンプーの選び方が極めて重要であることは、意外と知られていないかもしれません。ここでは、大切な髪色を長く楽しむための、毛染め後のシャンプーの役割と選び方について詳しく解説いたします。
なぜ毛染め後に専用のシャンプーが必要なのか
「普段使っているシャンプーではいけないのだろうか」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。毛染め後の髪と頭皮は、見た目以上にデリケートな状態にあり、普段と同じケアでは、色落ちやダメージを早めてしまう可能性があるのです。
毛染め後のデリケートな髪と頭皮の状態
毛染めの薬剤は、髪の表面にあるキューティクルを開いて色素を内部に浸透させます。そのため、施術後の髪はキューティクルが開きやすく、髪内部の色素や栄養分が流出しやすい、いわば無防備な状態にあります。また、髪が本来の弱酸性からアルカリ性に傾いているため、ダメージを受けやすくなっています。同時に、頭皮も薬剤による刺激を受けて、一時的に敏感になっていることがあります。
一般的なシャンプーが色落ちを早める理由
市販されているシャンプーの中には、洗浄力の高い成分を主として作られているものも少なくありません。そうしたシャンプーは、すっきりとした洗い上がりが得られる一方で、毛染め後の無防備な髪にとっては刺激が強く、開いたキューティクルから色素を容赦なく洗い流してしまいます。これが、染めたての色がすぐに褪せてしまう大きな原因の一つです。
毛染めした髪のためのシャンプーが持つ役割
毛染めした髪のために設計された、いわゆるカラーケアシャンプーは、デリケートな髪と頭皮をいたわりながら、美しい髪色を維持するための特別な機能を備えています。
染料の流出を防ぐ穏やかな洗浄力
カラーケアシャンプーの基本は、髪と頭皮へのやさしさです。アミノ酸系などのマイルドな洗浄成分が、必要なうるおいは残しつつ、汚れだけを穏やかに洗い流します。これにより、キューティクルへの負担を最小限に抑え、色素の流出を効果的に防ぎます。
色持ちを良くするキューティクルケア
アルカリ性に傾いた髪を、すこやかな状態である弱酸性へと速やかに戻す働きがあります。髪が弱酸性に整えられると、開いていたキューティクルがキュッと閉じ、内部に定着した色素がしっかりと留まるため、色持ちが格段に向上します。
ダメージを補修し、髪と頭皮をいたわる
毛染めによって失われがちな髪の栄養分を補給する、ケラチンなどの補修成分が配合されています。また、敏感になった頭皮を乾燥などの刺激から守るための保湿成分も重要です。髪にツヤとしなやかさを与え、すこやかな頭皮環境を保つことも、美しい髪色を維持するためには不可欠です。
適切なケアで、自信の持てるヘアスタイルを
毛染めは、サロンで染めて終わり、ではありません。むしろ、その後のご自宅でのケアこそが、髪色の美しさと髪の健康を左右すると言っても過言ではないのです。毛染め後の髪の状態は、お客様一人ひとりの髪質やダメージレベル、使用した薬剤によっても異なります。ご自身の髪に今、本当に必要なケアが何かを知るためには、髪の状態を最も深く理解している専門家にご相談いただくのが最善の道です。施術を担当させていただいた私達美容師は、お客様の髪のパートナーとして、最適なシャンプー選びから日々のケアまで、責任を持ってアドバイスさせていただきます。