フケに悩む方へのシャンプー選び|原因と種類を知り、正しい頭皮ケアを
ふとした瞬間に、肩に落ちる白い粉が気になったり、頭皮の絶え間ないかゆみに悩まされたり。フケは、性別や年齢を問わず、多くの人が経験する非常に身近な頭皮トラブルの一つです。清潔にしているつもりなのに、なぜか改善しない。その背景には、ご自身のフケの原因や種類を正しく理解しないまま、間違ったヘアケアを続けているという可能性が隠されているかもしれません。フケの悩みから解放されるための第一歩は、毎日のシャンプー習慣を見直すことから始まります。
まずは、ご自身のフケの種類を知ることから
一言で「フケ」と言っても、実はその原因によって、大きく二つの種類に分けられることをご存知でしょうか。ご自身のフケがどちらのタイプに近いかを知ることが、適切なシャンプー選びの、最も重要な手がかりとなります。
パラパラと細かい「乾燥性フケ」
肩や首元に落ちる、白く、パラパラとした粉雪のような細かいフケ。これは「乾燥性フケ」と呼ばれ、その名の通り、頭皮の乾燥が主な原因です。洗浄力の強すぎるシャンプーや、熱いお湯での洗髪、あるいは冬場の空気の乾燥などによって頭皮のうるおいが失われ、バリア機能が低下することで、表面の角質が細かく剥がれ落ちてしまうのです。頭皮全体がかさついている、かゆみを感じやすい、といった特徴も伴います。
ベタっとした、黄色っぽい「脂性フケ」
乾燥性フケとは対照的に、やや黄色っぽく、湿り気があってベタっとしているのが「脂性フケ」です。こちらは、頭皮の皮脂が過剰に分泌されることが主な原因となります。過剰な皮脂をエサとして、頭皮の常在菌であるマラセチア菌などが異常繁殖し、その刺激によって頭皮のターンオーバーが乱れ、剥がれ落ちた角質が皮脂と混じり合って、大きく、べたっとしたフケとなるのです。頭皮のべたつきや、においを伴うことも多くあります。
フケの種類で選ぶ、シャンプーの考え方
原因が全く異なる二つのフケに対して、当然ながら、有効なアプローチも変わってきます。ご自身のタイプに合ったシャンプーを選ぶことが、症状改善への近道です。
乾燥性フケの場合のシャンプー選び
乾燥が原因であるため、これ以上頭皮のうるおいを奪わないことが最優先です。洗浄力が強すぎるシャンプーは避け、頭皮のうるおいを守りながら、汚れだけをマイルドに洗い上げる「アミノ酸系」などの低刺激な洗浄成分を主としたシャンプーを選びましょう。また、セラミドやヒアルロン酸といった、頭皮にうるおいを与える保湿成分が豊富に配合されているものが、より効果的です。
脂性フケの場合のシャンプー選び
過剰な皮脂と、原因菌の繁殖をコントロールすることが重要になります。頭皮環境を整える「スカルプケア」を目的としたシャンプーが適しています。毛穴の余分な皮脂や汚れはきちんと落としつつも、皮脂を取りすぎない、適切な洗浄力を持つものを選びましょう。また、菌の繁殖を抑える殺菌成分や、炎症を抑える抗炎症成分などが配合された、薬用のシャンプーも有効な選択肢となります。
フケを悪化させない、毎日の洗髪習慣
シャンプー選びと合わせて、日々の洗い方を見直すことも大切です。熱すぎるお湯は避け、38度程度のぬるま湯で洗いましょう。洗髪の際は、決して爪を立てず、指の腹を使って頭皮を優しくマッサージするように洗ってください。そして、シャンプー剤のすすぎ残しは、フケやかゆみを悪化させる大きな原因となります。洗う時以上に、時間をかけて丁寧に洗い流すことを徹底しましょう。
専門家による、正確な頭皮診断という選択
ご自身のフケがどちらのタイプなのか、自己判断が難しい場合も少なくありません。もし、間違ったケアを続けてしまうと、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。そのような時は、ぜひ私達のような髪と頭皮の専門家にご相談ください。プロの視点でお客様の頭皮の状態を的確に診断し、数ある選択肢の中から、あなたの悩みに寄り添う最適な一本をご提案させていただきます。