接客業は、毎日が新しい発見で「楽しい」。プロが語る、仕事の醍醐味
「接客の仕事って、毎日同じことの繰り返しで、大変そう」
時々、そんな風に思われることがあります。しかし、本当にこの仕事の魅力に気づいた者にとって、接客業は、毎日が新しい出会いと発見に満ちた、決して飽きることのない「楽しい」冒険の連続です。
もちろん、楽なことばかりではありません。それでもなお、私たちがこの仕事を「楽しい」と感じられるのはなぜでしょうか。
今回は、接客業という仕事の中に隠された、尽きることのない「楽しさ」の源泉について、お話ししたいと思います。
接客業の「楽しさ」は、どこにある?
日々の業務の中には、私たちの知的好奇心や、遊び心をくすぐる、たくさんの「楽しさ」が散りばめられています。
- 毎日が、新しい「出会い」に満ちている
お店の扉を開けて入ってこられるお客様は、一人として同じ方はいらっしゃいません。多様な価値観や、人生経験を持つ方々と、一期一会の出会いを繰り返す。それは、まるで毎日、新しい世界を旅しているかのような、刺激的な楽しさです。
- 自分の「工夫」が、すぐに結果となって返ってくる
「こうしたら、お客様はもっと喜んでくれるかもしれない」という、自分なりの小さな工夫や、クリエイティビティ。その結果が、お客様の笑顔や「ありがとう」という言葉になって、すぐに、そしてダイレクトに返ってくる。この手応えのあるレスポンスは、何物にも代えがたい楽しさです。
- お客様の「物語」に、少しだけ触れられる
お客様との何気ない会話の中から、その方の人生の、大切な物語の一端に、少しだけ触れさせていただけることがあります。誰かの人生に、ポジティブな形で関わることができる。それは、この仕事ならではの、深く、そして静かな喜びです。
「楽しい」を生み出すための、3つのスイッチ
仕事の中に「楽しさ」を見出すのが上手な人は、無意識のうちに、心の中にある3つのスイッチを切り替えています。
- スイッチ1:「作業」から「ゲーム」へ
目の前の業務を、ただこなすべき「作業」と捉えるのではなく、「どうすれば、このお客様を最高に喜ばせることができるか」という、自分だけの「ゲーム」と捉えてみます。あなた自身が楽しむことで、その気持ちは、必ずお客様にも伝わります。
- スイッチ2:「受け身」から「能動」へ
お客様から言われるのを待つのではなく、「何かお困りのことはないだろうか」と、常に能動的に、おもてなしの機会を探しにいく。この主体的な姿勢が、仕事の楽しさを何倍にもしてくれます。
- スイッチ3:「他人事」から「自分事」へ
お客様の喜びや、悩みを、決して「他人事」として捉えない。お客様が笑顔になれば、自分のことのように嬉しく、お客様が困っていれば、自分のことのように心を痛める。この当事者意識こそが、仕事の「やりがい」と「楽しさ」の源泉です。
【私たちの仕事から】一期一会の「セッション」を楽しむ
私たち理容師の仕事は、お客様との一対一の、真剣勝負の「セッション」のようなものです。
お客様の「こうなりたい」という想いを、私たちは、傾聴という技術で受け止める。そして、それに応えるために、自らが持つカットやシェービングの技術を、創造力を働かせながら、即興で繰り出していく。
その緊張感と、イメージ通りのスタイルが完成した時のお客様の笑顔。この、お客様と二人で一つの作品を創り上げるようなライブ感こそが、私たちの仕事の、最高の「楽しさ」なのです。
「楽しい」という気持ちが、最高のサービスを創り出す
結局のところ、最高のサービスとは、それを提供する側が、心からその仕事を楽しんでいるかどうかに、かかっているのかもしれません。
スタッフの「楽しい」というポジティブなエネルギーは、お店全体の空気を明るくし、お客様にも伝播して、空間全体を幸せな雰囲気で満たします。
私たちは、自分たちが、世界で一番、この仕事を楽しんでいる、という自信があります。
ぜひ一度、私たちの「楽しい」が詰まった空間に、遊びにいらしてください。