【接客業で求められる能力】「お客様」「仕事」「自分」と向き合う、3つの力
接客業で、お客様に心から満足していただくために、本当に「求められる能力」とは、一体何でしょうか。
それは、単一のスキルや、才能のことではありません。プロフェッショナルとして、常にバランス良く持ち合わせるべき、3つの異なる方向への「力」、すなわち、向き合う能力です。
今回は、一流の接客のプロに共通して求められる、この本質的な「3つの力」について、解説していきます。
1.お客様と向き合う力
これは、全てのサービスの土台となる、最も基本的な対人能力です。心を持った一人の人間として、目の前のお客様と、真摯に向き合う力が求められます。
- 傾聴力
お客様が本当に伝えたいことは何か、その言葉の奥にある想いを、深く、そして、真剣に聴き出す力です。
- 共感力
お客様の喜びや、悩みを、自分のことのように感じ、その方の立場に立って、心から寄り添う力です。
- 表現力
感謝や、歓迎の気持ちを、言葉だけでなく、笑顔や、美しい所作といった、全身で表現する力です。
2.仕事と向き合う力
お客様を思う心だけでは、プロの仕事は成り立ちません。その想いを、具体的な価値として提供するための、仕事そのものと向き合う、専門的な能力が求められます。
- 専門知識
自らが扱う、商品やサービスに関する、誰にも負けない、深く、そして、正確な知識です。
- 技術力
カウンセリングや、レジ操作、あるいは、専門的な施術など、日々の業務を、迅速かつ、完璧に遂行する、熟練した技術です。
- 課題解決能力
お客様が抱える問題や、予期せぬトラブルに対して、専門家として、最適な解決策を導き出し、実行する力です。
3.自分自身と向き合う力
そして、お客様や、仕事と、最高の状態で向き合うための、全ての土台となるのが、自分自身と向き合う力です。この力がなければ、他の二つの力も、その輝きを失ってしまいます。
- 自己管理能力
プロとして、常に最高のパフォーマンスを発揮できるよう、自分自身の健康や、心の状態を、常に万全に整えておく力です。
- 向上心
現状に満足することなく、常により良いサービスはないかと、学び、成長し続けようとする、謙虚で、前向きな力です。
- 規律心(身だしなみ)
自分自身を厳しく律し、プロとして、常に完璧な「身だしなみ」を維持する力です。清潔感にあふれる外見は、あなたの高いプロ意識の、何よりの証明となります。
【私たちの仕事から】一枚の鏡が映し出す、3つの「向き合う力」
私たち理容師の仕事場にある、一枚の鏡。この鏡は、まさに、この3つの力を、同時に映し出しています。
鏡に映る、お客様の表情や、髪の状態と向き合い(お客様と向き合う力)、
鏡に映る、自らのハサミの動き、その一ミリのズレも許さない、精密な仕事と向き合い(仕事と向き合う力)、
そして、その全てを、完璧な姿勢と、表情で見つめている、プロとしての、自分自身と向き合う(自分と向き合う力)。
最高の自分と向き合う、ということ
接客業で求められる能力とは、突き詰めれば、この3つの対象から、決して目をそらさず、誠実に向き合い続ける、ということなのかもしれません。
そして、その全ての出発点となるのが、自分自身と向き合う、ということです。
私たち理容師は、お客様が、最高の自分と向き合うための、お手伝いをさせていただく仕事です。そして、私たち自身もまた、お客様と向き合うために、日々、最高の自分であろうと、努力を続けています。
最高の自分であるための、最高の準備。ぜひ、私たちにお任せください。