小学生男子の癖毛ヘアスタイル|悩みを個性に変えるプロの技
はじめに:その髪の悩み、最高のチャームポイントです
毎朝、お子様の髪の毛が言うことを聞かず、格闘しているお父さん、お母さん。雨の日や汗をかいた日には、髪が広がったり、うねったりして、手に負えないと感じることもあるかもしれません。しかし、その扱いにくいと思っている「癖毛(くせ毛)」、見方を変えれば、他の子にはない、その子だけの特別な個性であり、最高のチャームポイントになる可能性を秘めています。この記事では、お子様の癖毛という悩みを、輝く自信に変えるためのヒントを解説します。
くせ毛は「神様からのプレゼント」という考え方
私たちは、つい癖毛を「直さなければいけないもの」と考えがちです。しかし、発想を転換してみましょう。直毛の子が、わざわざパーマをかけて手に入れるような、柔らかく動きのあるニュアンスを、あなたのお子様は生まれながらに持っているのです。それは、まるで神様からのプレゼント。無理にストレートにしようと格闘するのではなく、まずはその素晴らしい個性を認め、活かす方法を考えてみること。それが、悩みから解放されるための第一歩です。
癖毛を最大限に活かす「デザインカット」の世界
癖毛を魅力的に見せるためには、そのクセの動きを計算した「デザインカット」が不可欠です。プロの理容師は、お子様の髪のカールが最も美しく見える長さや、ボリュームが活きるシルエットを見極めてカットします。例えば、サイドをツーブロックですっきりとさせ、トップの自然な動きを主役にするスタイル。あるいは、ある程度の長さを残し、その重みでクセを落ち着かせながら、外国人風の柔らかな雰囲気を出すスタイル。癖毛だからこそできる、おしゃれな髪型は無限に存在するのです。
毎日の手入れが楽になる「抑える」ためのヒント
もちろん、「活かす」だけでなく、日々の手入れを楽にするために「抑える」ことも大切です。その鍵は、「ドライヤー」と「保湿」にあります。髪を乾かす際には、根元から毛先に向かって、少し髪を優しく引っ張るようにテンションをかけながら温風を当てると、クセが伸びて格段にまとまりやすくなります。また、癖毛は乾燥すると広がりやすい性質があるため、お風呂上がりに子供用の洗い流さないトリートメントなどで潤いを与えてあげることも、非常に効果的な対策です。
なぜ、癖毛のカットはプロにしかできないのか
癖毛のカットが、ご家庭では非常に難しいのには、明確な理由があります。癖毛は、髪が濡れている時と乾いている時で、うねりや広がり方が全く違うからです。プロの理容師は、髪が乾いた状態を正確に予測しながら、ハサミを入れていきます。また、髪の量をただ軽くする「すきバサミ」を多用すると、かえって髪がパサつき、まとまりなく広がってしまう原因になります。どこをどのくらい調整すれば、クセが一番美しく収まるのか。その見極めこそが、プロの腕の見せ所なのです。
理容室で伝えるべき、お子様の髪の悩み
ヘアサロンを訪れた際には、ぜひお子様の髪に関する具体的な悩みを理容師に伝えてください。「雨の日にこの部分が一番広がって困るんです」「朝、ここだけがいつもハネています」といった情報が、理容師にとっては何よりのヒントになります。その上で、「この子のクセを活かしたスタイルにしたい」のか、「できるだけ朝の手入れが楽なように、まとまりやすくしてほしい」のか、ご希望の方向性を伝えることで、理想のヘアスタイルへとぐっと近づきます。
その子だけの個性を、最高の「かっこいい」に
癖毛は、決してネガティブなものではありません。それは、正しい知識と技術で向き合えば、誰にも真似のできない、その子だけの特別な魅力となる、かけがえのない個性です。その個性を、最高の「かっこいい」に変えるための、最も信頼できるパートナーが、プロの理容師です。お子様の髪質を誰よりも深く理解し、最高のスタイルを一緒に創り上げていく。そんな特別な体験を、ぜひ親子で味わってみませんか。