センターパートは「外巻き」で垢抜ける。華やかさと動きの作り方
いつものセンターパート。きれいにまとまっているけれど、なんだか顔周りが重く、暗い印象に見えてしまう。そんな風に感じたことはありませんか。
その悩みを解決する鍵は、毛先のほんのわずかな方向に隠されています。毛先を、内側ではなく、あえて「外巻き」にする。たったそれだけのシンプルなテクニックが、あなたのスタイルを一気に軽やかで、動きのある、華やかな印象へと生まれ変わらせるのです。
この記事では、あなたのセンターパートを、もっと開放的で、もっと魅力的に見せるための、「外巻き」の作り方を解説します。
なぜ「外巻き」にするだけで、印象はこれほど変わるのか
毛先を、ほんの少しだけ外側に向ける。この小さな動きが、ヘアスタイル全体に、多くのポジティブな効果をもたらします。
- 顔周りが、パッと「明るく」なる
最も大きな効果はこれです。前髪やサイドの髪が、顔から離れるように、外側に向かって流れるため、顔全体が明るく、開放的な印象になります。表情も生き生きと見えます。
- 華やかで、躍動感のある「動き」が生まれる
外側に向かって広がるカールが、スタイル全体に躍動感と、華やかな動きを与えます。ストレートなセンターパートにはない、リズミカルな表情が生まれるのです。
- 骨格を「シャープ」に見せる効果
サイドの髪を外巻きにすることで、顔周りのシルエットに美しい「くびれ」が生まれます。これにより、全体のシルエットが理想的とされる「ひし形」に近づき、輪郭をシャープに見せ、小顔効果も期待できます。
- 大人びた「色気」が生まれる
髪を後ろに流すような、ゆったりとした毛流れは、大人の余裕と、そこはかとない色気を演出します。
ヘアアイロンで作る、基本の「外巻き」センターパートの手順
自然な外巻きは、ストレートアイロン一本あれば、誰でも簡単に作ることが可能です。以下の基本手順をマスターしましょう。
- STEP1:ベースの準備
まず、髪を濡らし、ドライヤーで根元をふんわりと立ち上げながら、全体の8割から9割程度を乾かします。この段階で、トップにボリュームの土台を作っておくことが、美しいシルエットへの第一歩です。
- STEP2:アイロンを通す角度と、手首の返し方(最重要)
外巻きにしたい部分(主に前髪からサイドにかけて)の毛束を取ります。ストレートアイロンを毛束の中間あたりから挟み、毛先に向かってゆっくりと滑らせます。そして、毛先まで来たら、力を抜きながら、手首を「外側」に、後ろに流すように、くるっと半回転させるようなイメージで返します。
- STEP3:熱を冷まして、形を記憶させる
熱が通った毛束は、すぐに手で触ったり崩したりせず、数秒間そのまま置いて冷まします。髪は、熱が冷める瞬間に形が記憶されるため、このひと手間でカールの持ちが格段に良くなります。
- STEP4:スタイリング剤で、質感を仕上げる
最後に、ヘアオイルやヘアバーム、あるいはソフトワックスなどを髪全体に馴染ませて、アイロンで作った美しいツヤと、軽やかな束感をさらに引き立てたら、完成です。
印象をコントロールするスタイリング剤の選び方
外巻きの質感を活かすには、スタイリング剤選びも重要です。
- ナチュラルなツヤと、軽やかな動きを重視するなら
ヘアオイルやヘアバームが最適です。アイロン後の髪のパサつきを抑え、最も自然で、美しいツヤと、サラッとした動きを表現してくれます。
- 柔らかな束感と、キープ力が欲しいなら
ソフトワックスやクリームワックスがおすすめです。固めすぎることなく、外巻きのカール感を一日中ふんわりとキープしてくれます。
- ウェットな質感で、より色気を出すなら
グリースやジェルを毛先に少量だけ使い、カールをくっきりと見せるのも良いでしょう。よりデザイン性の高い、セクシーな印象に仕上がります。
なぜ「外巻きしやすい髪」はプロ、特に「理容師」にしか作れないのか
ここまで、ヘアアイロンを使った作り方を解説してきましたが、「自分の髪では、こんなに綺麗に外巻きになってくれない」と感じる方もいるかもしれません。
それもそのはずです。この外巻きが、自然に、そして美しく作れるかどうかは、その土台となる「カット」で9割が決まっているからです。
プロの理容師は、あなたがアイロンを通した時に、毛先が自然に、そして美しく外側にはねるように、毛先の質感や毛量を、ミリ単位で調整してカットします。外巻きが活きるように、あらかじめ「仕込み」をしておくのです。
そして、外ハネというデザイン性の高いスタイルは、一歩間違えれば「ただの寝癖」に見えてしまう危険性も秘めています。理容師は、サイドや襟足をシャープに整えることで、スタイル全体の「清潔感」を担保し、あなたの外巻きを、だらしない寝癖ではなく、計算され尽くした「おしゃれなデザイン」として、完璧に成立させるのです。
さらに、「毎朝アイロンを使うのが面倒」「直毛で、すぐにカールが取れてしまう」という悩みを持つ方には、究極の解決策として「パーマ」という選択肢も提案できます。乾かすだけで自然な外巻き(リバースカール)が再現できる「毛流れパーマ」は、プロならではの究極の時短技術です。
まとめ:毛先の方向性が、あなたの印象を決める
センターパートの毛先を、ほんの少しだけ「外巻き」にする。
そのわずかな方向性の違いが、あなたの印象を、内向的なものから、開放的で、華やかなものへと、劇的に変える力を持っています。
そして、その最高のデザインは、最高のカット技術という、完璧な土台があってこそ生まれるのです。あなた史上最高のセンターパートを手に入れるために、ぜひ一度、メンズヘアの専門家である理容師に相談してみてはいかがでしょうか。