ベリーショートの整髪料|短い髪を活かす選び方と使い方
清潔感が際立ち、男性的な魅力を引き出してくれるベリーショートは、いつの時代も人気のある髪型の一つです。その一方で、髪が短いからこそ、どのような整髪料を使えば良いのか、どうすればより格好良く決まるのか、意外と悩んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、ベリーショートは整髪料一つでその表情を大きく変えることができる、非常に奥深い髪型なのです。ここでは、その魅力を最大限に引き出すための、整髪料の選び方と考え方、そして基本的な使い方についてご説明いたします。
ベリーショートの髪型を整える目的
まず、なぜベリーショートの髪型に整髪料が必要なのか、その目的からお話しいたします。髪が短いと、何もしなければ、ただ「短いだけ」の素朴な印象になりがちです。そこに整髪料を使って、意図的に「毛流れ」や「束感」、そして「質感(つややマットなど)」を加えてあげることで、初めて洗練された一つの髪型として完成します。また、髪を部分的に立たせたり、逆に広がりやすい部分を抑えたりすることで、ご自身の頭の形をより美しく見せるという大切な役割もございます。
きっちりとした「つや感」で仕上げるなら
ビジネスの場面や、少し改まった席に出る時など、清潔感を特に強調したい場合には、つやの出るタイプの整髪料がおすすめです。例えば「ジェル」は、強力な固定力と濡れたようなつやが特徴で、短い髪をしっかりと立たせたり、七三分けのようにきっちりと分けたりするのに最適です。一日を通して髪型が崩れる心配が少ないのも魅力です。「グリース」も、ジェルと同様につやを出すのが得意ですが、固まらないため手直しが可能です。櫛を使って毛流れを美しく整えるような、伝統的で品のある髪型に向いています。
自然な「動き」と「束感」で仕上げるなら
休日のお出かけなど、カジュアルな場面や、作り込みすぎない自然な印象に仕上げたい時には、動きを出せるタイプの整髪料が良いでしょう。ベリーショートの整髪料として、最も万能な選択肢の一つが「ハードワックス」です。髪を固めすぎることなく、自然な束感や細かな動きをつけることができ、手直しも簡単に行えます。また、つやを抑えた乾いた質感が好みであれば、「クレイワックス」や「マットワックス」が適しています。無造作でありながらも、髪型そのものはしっかりと維持したいというご要望に応えてくれます。
短い髪ならではの使い方のこつ
ベリーショートの髪型で整髪料を上手に使うためには、短い髪ならではのいくつかのこつがございます。まず、使用する量は、髪が短い分、ごく少量で十分です。米粒ほどの大きさから試し、足りなければ少しずつ足していくということを徹底してください。つけすぎは、不自然なべたつきの原因となります。次に、手に取った整髪料を手のひらでよく伸ばした後、髪の表面だけをなでるのではなく、指を頭皮に触れる寸前までしっかりと入れ、髪の根元から毛先に向かってなじませることを意識してください。これにより、髪が根本から力強く立ち上がり、髪型の保持力も格段に高まります。
髪質や頭の形に合わせた最適な選択
これまでご説明いたしましたのは、あくまでも基本的な整髪料の選び方です。実際には、お客様一人ひとりの髪質(硬い、柔らかいなど)や生え癖、そして頭の形によって、最適な整髪料やその使い方は大きく異なってまいります。例えば、横の部分が浮きやすい方には、それを効果的に抑える力のある整髪料が必要ですし、頭頂部が平坦に見えやすい方には、自然な高さを出すための工夫が求められます。そのような、ご自身の個性に合わせた、より専門的な判断と技術をご提供することこそが、私ども髪の専門家の役割です。
整髪料を味方につけ、ベリーショートを極める
ベリーショートは、用いる整髪料一つで、その印象を様々に変化させることができる、非常に創造的で楽しい髪型です。ご自身に本当に合った整髪料とその正しい使い方を知ることで、日々の髪型づくりがより楽しくなり、ご自身の新たな魅力の発見にも繋がることでしょう。整髪料選びや日々の整髪でお悩みの際には、いつでもお気軽に私どもにご相談くださいませ。