整髪料ジェルの基本的な使い方|つやと固定力を引き出すこつ
清潔感のある、かっちりとした髪型をつくる際に、非常に頼りになる整髪料が「ジェル」です。濡れたようなつやと、一日中崩れない強力な固定力は、特にビジネスの場面などで好印象を与えたいと願う男性の強い味方となります。しかしその一方で、乾くのが速く、一度固まると修正が難しいという性質から、使い方に少しこつが必要な整髪料でもあります。ここでは、ジェルの特性を正しく理解し、その能力を最大限に引き出すための基本的な使い方を、手順に沿って丁寧にご説明いたします。
ジェルを使う上での最も大切な基本
ジェルを使いこなす上で、まず最初に覚えていただきたい最も大切な基本、それは「濡れた髪に使うこと」です。乾いた髪に直接つけてしまうと、ジェルがすぐに固まり始めてしまい、髪全体に均一になじませることができません。その結果、部分的に固まってしまったり、後述する「白い粉」の原因になったりします。髪が適度に濡れている状態であれば、ジェルの伸びが格段に良くなり、固まり始めるまでの間に髪型を整える時間を確保することができるのです。
ジェルを使った髪の整え方の手順
それでは、具体的な手順を見てまいりましょう。まず、朝起きて寝ぐせがついた状態の髪を、根元からしっかりと濡らし、一度リセットします。次に、水が滴らない程度に、タオルで優しく水気を拭き取ってください。髪が「しっとりと湿っている」くらいが、ジェルをつけるのに最適な状態です。そして、ご自身の髪の長さに合わせた適量のジェルを手のひらに取り、指の間まで均一に広げます。ここからは少し時間との勝負です。髪の根元から毛先に向かって、手ぐしで髪をとかすように、素早く、そして全体にムラなくジェルをなじませていきます。全体に行き渡ったら、ジェルが固まり始める前に、手ぐしや櫛を使って分け目をつくったり、毛流れを整えたりして、素早く形を決定します。その後は、自然に乾燥させるか、より早く固定したい場合はドライヤーの弱い風を少し離れたところから当てて仕上げます。
よくある失敗とその対策
ジェルを使っていると、時折「白い粉」のようなものが出てきてしまうことがございます。これは「フレーキング」と呼ばれる現象で、主にジェルが完全に乾いた後に、櫛を通したり手で触りすぎたりすることで、固まった樹脂が剥がれて起こります。これを防ぐ最も効果的な対策は、ジェルで形を決めて乾いた後は、むやみに髪を触らないことです。また、一度に多すぎる量のジェルをつけることも原因となり得ますので、適量を守ることも大切です。
ご自身の髪型に合ったジェルの選び方
一口にジェルと申しましても、強力に固めるハードタイプのものから、もう少し自然な仕上がりのソフトタイプまで、様々な種類がございます。ご自身の髪質や、日々つくりたい髪型に本当に適したジェルがどのようなものか、ご自身だけで判断するのは難しい場合もございます。高品質なジェルは、ただ固める力が強いだけでなく、つやの質感が上品であったり、洗い落としやすかったりと、細やかな配慮がなされています。どのような製品がご自身に合うかお悩みの際には、ぜひ私ども髪の専門家にご相談ください。
ジェルを使いこなし、清潔感のある毎日を
ジェルは、その特性と正しい使い方さえ覚えれば、清潔感と品のある髪型を長時間にわたって維持してくれる、非常に優れた整髪料です。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、「濡れた髪に、素早く」という基本を守ることで、その扱いは決して難しいものではございません。製品選びや日々の使い方について、何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお声がけくださいませ。