剛毛の男性向け整髪料の選び方|硬い髪を自在に操る使い方
髪が硬くしっかりしているために、朝に整えても時間が経つと広がってしまったり、思うように髪が動いてくれなかったりと、ご自身の髪質にお悩みの方は少なくないかと存じます。いわゆる「剛毛」と呼ばれるこの髪質は、扱いが難しいと感じられがちですが、ご自身の髪に合った整髪料を選び、その特性を活かす使い方を覚えることで、悩みは大きく改善される可能性がございます。ここでは、剛毛という髪質を理解した上で、どのような整髪料が適しているのか、そしてその能力を最大限に引き出すための方法についてご説明いたします。
まずはご自身の髪質「剛毛」を知ることから
剛毛とは、一般的に髪の一本一本が太く、密度が高くてしっかりしている髪質を指します。ハリやコシが非常に強いのが特長で、その力強さゆえに、軽い質感の整髪料では髪の重さや反発力に負けてしまいがちです。その結果として、時間が経つにつれて髪が浮き上がったり、全体が広がってしまったりという現象が起こりやすくなります。剛毛を思い通りに扱うための鍵は、髪の力に負けない「保持力」と、髪の広がりそのものを抑え込む「重さ」や「粘性」を兼ね備えた整髪料を選ぶことにあります。
剛毛に適した整髪料の種類
それでは、具体的にどのような種類の整髪料が剛毛に適しているのでしょうか。まず挙げられるのが、「グリース」や「ポマード」です。これらの整髪料は油分や粘性が高く、髪に適度な重さを与えることで、浮きやすい髪を効果的に抑えつけ、一日中まとまりのある状態を保つのに役立ちます。つややかで、きっちりとした髪型をつくるのに最適です。次に、「ジェル」も強力な選択肢となります。その高い固定力は、剛毛の強い反発力にも負けず、一度決めた形を崩さずに維持します。短い髪をしっかりと立たせるだけでなく、逆に髪を寝かせて固定することも可能です。また、「ワックス」をお選びになる場合は、その種類が重要です。数あるワックスの中でも、特に保持力の高い硬質なタイプ、例えばクレイ(粘土)系や、一部の強力なファイバー(繊維)系の製品がおすすめです。
整髪料の効果を引き出すための使い方
剛毛の方が整髪料を使う上で最も大切にしていただきたいのが、つける前の「下準備」です。髪を一度濡らしてから、ドライヤーで乾かす工程が、その日の仕上がりの八割を決めるといっても過言ではございません。乾かす際に、ただ漠然と乾かすのではなく、手で髪を抑えたり、毛流れをつくったりしながら、完成形の髪型をあらかじめつくっておくのです。特に、広がりやすい横の部分は、髪の根元にドライヤーの熱を当てながら手のひらでしっかりと抑えつけることで、その後のまとまりが格段に良くなります。この下準備を丁寧に行った上で、整髪料を手のひらによく伸ばし、髪の表面だけではなく、根元近くからしっかりとなじませることで、髪の浮き上がりを根本から防ぐことができます。
最適な一品との出会いを求めて
ここまで剛毛に適した整髪料の種類や使い方についてお話しいたしましたが、剛毛と一口に申しましても、その硬さや生え方はお客様一人ひとりによって全く異なります。そして、それに合わせて最適な整髪料もまた変わってまいります。市販されている多くの製品の中から、ご自身の髪質に本当に合った一品をご自身だけで見つけ出すのは、非常に難しい道のりかもしれません。そのような時は、ぜひ私ども髪の専門家にお任せください。お客様の髪質を正確に見極め、数ある専門的な製品の中から最良の一品を選び出し、ご自宅で実践できる使い方まで含めてご提案させていただきます。
髪質を個性に変える整髪料選び
扱いにくいと思われがちな剛毛も、見方を変えれば、それは力強く、生命力にあふれた個性と捉えることができます。ご自身の髪質と真摯に向き合い、その特性を活かせる最適な整髪料と出会うことで、悩みは自信へと変わります。ご自身の髪を好きになり、日々の髪型づくりをより楽しんでいただくためのお手伝いができましたら幸いです。整髪に関するどのようなことでも、どうぞお気軽にご相談くださいませ。