坊主にも整髪料は必要?短い髪をより良く見せる選び方と使い方
潔く、お手入れが簡単なことから、男性の間で根強い人気を誇る坊主の髪型。髪がほとんどない、あるいは非常に短いことから、「整髪料は全く必要ない」とお考えの方も多いかもしれません。しかし、実は整髪料をほんの少し使うだけで、坊主というシンプルな髪型はさらに魅力的で、洗練された印象へと昇華させることができるのです。ここでは、「なぜ坊主に整髪料が有効なのか」という理由から、目的に合わせた製品の選び方、そして簡単な使い方までを分かりやすくご説明いたします。
坊主が整髪料を使う三つの目的
坊主スタイルで整髪料をお使いになることには、主に三つの大切な目的がございます。一つ目は、髪と頭皮に「質感を与え、印象を調整する」こと。二つ目は、少し「伸びかけの髪を美しく整える」こと。そして三つ目は、意外と見過ごされがちな、「頭皮を保護し、健やかに保つ」ことです。これらの目的を意識することで、整髪料選びがより明確になります。
目的1「質感」で、より洗練された印象に
坊主の髪型は、何もお手入れをしないと、時に頭皮が乾燥して見えたり、全体的に素朴な印象になったりすることがございます。そこで、整髪料を使ってほんのりと「つや」という質感を加えてあげるのです。適度な光沢は、健康的で、手入れが行き届いているという清潔な印象を与え、シンプルな坊主スタイルを、ぐっと都会的で洗練された大人の雰囲気に見せてくれます。この目的のためには、「グリース」や「ジェル」、「ヘアオイル」といった、自然な光沢を与えることができる製品がおすすめです。
目的2「伸びかけの髪」を美しくまとめる
坊主にしてから少し時間が経ち、髪が数ミリから一センチほど伸びてくると、ご自身の生え癖によって、部分的に髪が浮いてしまったり、毛の方向がばらばらになったりして、まとまりが悪く感じられることがございます。このような時に、少量の整髪料を使い、全体の毛流れを整えたり、浮きやすい部分を軽く抑えたりするだけで、髪型のまとまりは格段に良くなります。この場合は、ごく短い髪にもなじませやすい、柔らかめの「ワックス」や「ヘアクリーム」、あるいは「ヘアバーム」などが適しています。
目的3「頭皮の保護」という新しい視点
髪が短い坊主スタイルは、他の髪型に比べて、頭皮が紫外線や外気の乾燥といった外部からの刺激に直接さらされやすいという側面がございます。特に、日差しが強い季節や、空気が乾燥する季節には、頭皮も肌と同じようにお手入れをしてあげることが大切です。保湿成分が含まれた整髪料を、ごく薄く手になじませて頭全体につけてあげることで、頭皮の潤いを保ち、乾燥を防ぐ保護膜のような役割を果たすことができます。この目的のためには、天然由来の保湿成分を豊富に含む「ヘアバーム」などが特に有効です。
頭皮への優しさを考えた製品選び
坊主スタイルで整髪料をお使いになる場合、その製品が頭皮に直接触れる機会が非常に多くなります。だからこそ、どのような成分で作られているか、肌への刺激は少ないか、そして一日の終わりにはきちんと洗い流せるか、といった製品そのものの品質が、他の髪型以上に重要になってまいります。私どもが理容室で取り扱う専門的な製品には、髪や頭皮への優しさを第一に考えて開発されたものが多くございます。お客様の頭皮の状態を拝見した上で、最も適した製品をご提案させていただくことも、私ども専門家の大切な役割です。
整髪料で、坊主スタイルを一段上へ
坊主スタイルにおける整髪料は、単に髪を整えるという目的だけでなく、「質感を加えて印象を高め」「頭皮を守る」という、新しい価値をもたらしてくれます。これまで整髪料をお使いになっていなかった方も、ぜひ一度、このひと手間を加えていただき、ご自身の印象の変化をお楽しみいただければと存じます。製品選びや頭皮のお手入れについて、何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽に私どもにご相談くださいませ。