整髪料としてのヘアバームとは?男性の髪にもたらす効果と使い方
整髪料と申しますと、ワックスやジェルといった製品が一般的ですが、近年、髪への優しさを重視する方々を中心に、男性の間でも新たな選択肢として「ヘアバーム」が注目を集めております。髪を整えるだけでなく、同時に髪の手入れもできるという、これまでの整髪料とは少し異なる考え方を持つ製品です。ここでは、そのヘアバームが持つ基本的な特徴から、その魅力を最大限に引き出す使い方まで、分かりやすくご説明いたします。
ヘアバームという整髪料の基本的な特徴
ヘアバームとは、主にシアバターやミツロウといった、天然由来の植物性の油分を主成分として、それを固めた半固形状の整髪料です。容器に入っている状態では少し硬めの質感ですが、手のひらの熱でじっくりと温めることで、なめらかなオイル状に変化するという性質を持っています。ワックスが主に髪型をつくるための化学的な成分で構成されているのに対し、ヘアバームは天然由来の保湿成分や補修成分が中心です。そのため、整髪力そのものはワックスに比べて穏やかで、髪を固めるというよりも、自然なまとまりや、潤いのある束感を出すのに適しています。
髪を「整えながら、いたわる」という魅力
ヘアバームが持つ最大の魅力は、髪型を整えながら、同時に髪そのものをいたわることができる点にあります。主成分である天然由来のオイルが、髪の内部に浸透して潤いを補給し、乾燥によるぱさつきや広がりを優しく抑えてくれる効果が期待できます。日々の整髪が、そのまま髪の手入れの時間にもなるのです。そのため、特に髪の傷みが気になる方や、カラーやパーマをされている方、そして将来の髪の健康を大切に考えたいと願うすべての方に、自信をもってお勧めできる整髪料と申せます。また、手に残ったバームは、洗い流さずにそのまま手指の保湿にもお使いいただけるなど、肌に優しい製品が多いのも特長です。
ヘアバームの基本的な使い方
ヘアバームには、その効果を最大限に引き出すための、特有の使い方があります。まず、硬めの質感ですので、指の腹ではなく爪の先を使い、米粒から小豆ほどの大きさを目安に、少し削り取るようにして手に取ります。そして、ここからが最も重要な工程です。手に取ったバームを両方の手のひらで挟み、体温でじっくりと温めながらこすり合わせてください。固形だったバームが完全に溶けて、透明なオイル状になるまで、しっかりと伸ばします。オイル状に変化したら、髪の表面だけにつけるのではなく、髪の内側から手ぐしを通すようにして、全体に均一になじませていきます。特に乾燥しやすい毛先を中心につけていただくと、より効果的です。
このような方におすすめです
ヘアバームは、その優しい性質から、特に次のようなご要望をお持ちの方に適しています。作り込みすぎた髪型ではなく、ご自身の髪質を活かした、あくまで自然な仕上がりを好まれる方。また、長めの髪や、パーマをかけた髪のまとまりと、潤いのある質感を表現したい方にもぴったりです。そして何よりも、日々の整髪料が髪に与える負担が気になっていたという方には、ぜひ一度お試しいただきたい選択肢です。
こだわりの一品を選ぶために
ヘアバームは、主成分となるオイルの種類やその配合によって、質感や香り、そして髪への効果が大きく異なる、非常に奥深い製品です。ご自身の髪質やお好みの香りに本当に合った、こだわりの一品を見つけたいとお考えでしたら、ぜひ一度、私ども髪の専門家にご相談ください。サロンで扱う製品には、成分の品質に徹底的にこだわり抜いたものが多くございます。お客様一人ひとりの髪の状態や、なりたいイメージに合わせて、最適な一品をご提案させていただきます。
ヘアバームで、髪をいたわる整髪習慣を
ヘアバームは、単に髪型をつくるための道具ではなく、ご自身の髪を健やかに保つという、新しい価値観をもたらしてくれる整髪料です。これからの整髪料選びの一つの大切な基準として、「髪をいたわる」という視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。製品の選び方や使い方について、ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお声がけくださいませ。