理容院への「電話」、もう怖くない。予約と相談をスマートに叶える会話術
いつでもどこでも手軽に予約が完結するネット予約が主流となった現代。しかしその一方で、直接人の声でコミュニケーションが取れる「電話」には、代えがたい安心感と確実性がございます。特に、初めて訪れる理容院であれば、お店の雰囲気を少しでも感じ取りたい、と電話を手に取る方も少なくないでしょう。
ですが、いざ電話をかけるとなると、「何を、どの順番で話せば良いのだろう」「こんなことを質問しても良いのだろうか」と、少しだけ緊張してしまう。そんなご経験はございませんか。
ご安心ください。この記事は、そんな皆様のための「電話のガイドブック」です。予約の取り方から、上手な相談の仕方まで、理容院への電話を、もっと快適で、もっと価値ある時間にするための秘訣を、詳しく解説してまいります。
心構え:理容師は、あなたからの電話を待っています
まず、何よりもお伝えしたいこと。それは、電話の向こう側にいる私たち理容師は、お客様からのご連絡を、心から歓迎している、ということです。上手く、そして格好良く話そうなどと、気負う必要は全くございません。お客様の「髪を切りたい」「相談したい」という、そのお気持ちそのものを、私たちは誠実に、そして温かく受け止める準備が、いつでもできております。
これで完璧。電話予約の基本的な流れと伝え方
それでは、実際の電話予約における、基本的な流れと、スムーズに伝えるためのポイントをご紹介いたします。事前に、ご希望の日時やメニューをメモしておくと、さらに落ち着いてお話しいただけます。
STEP1:「予約したい」というご意思を、まず初めに
お店が電話に出ましたら、まずは「予約をお願いしたいのですが」と、ご用件をお伝えください。その一言で、私たちはすぐに予約の受付準備に入ることができます。
(会話例)
お店:「お電話ありがとうございます。〇〇理容室でございます」
お客様:「恐れ入ります、予約をお願いしたいのですが」
STEP2:必要な情報を、順序よく伝える
次に、ご予約に必要な情報を、いくつかお伺いいたします。主に、①お名前、②ご希望の日時、③ご希望のメニュー の三点です。もしご希望の担当者がいる場合は、その旨もお伝えください。
(会話例)
お店:「ありがとうございます。ご希望の日時はございますか?」
お客様:「〇月〇日の、午後2時頃はいかがでしょうか」
お店:「メニューはいかがなさいますか?」
お客様:「カットと、顔そりもお願いしたいです」
電話だからこそできる、一歩進んだ「事前相談」
電話予約の大きなメリットは、単に予約が取れるだけでなく、理容師と直接、簡単な「事前相談」ができる点にあります。「初めての利用なのですが、カットと顔そりで、時間はだいたいどのくらいかかりますか?」あるいは、「髪にくせがあるのですが、パーマの相談も可能でしょうか?」といった、メニューや髪に関するご質問は、どうぞご遠慮なくお尋ねください。事前にお話しいただくことで、当日のカウンセリングがよりスムーズになり、私たちも、お客様をお迎えするための、より深い心の準備をすることができるのです。
電話予約とネット予約、どちらを選ぶべきか
もちろん、お客様のライフスタイルによっては、ネット予約の方が便利な場合もございます。深夜や早朝など、お店の営業時間外に予約を取りたい場合や、じっくりとご自身のスケジュールを確認しながら日時を決めたい場合には、24時間いつでも利用できるネット予約が最適です。
一方で、当日の急なご予約や、メニュー内容を相談しながら決めたい、といった場合には、リアルタイムで確実な情報が得られる、電話予約に勝るものはございません。
理容院への一本の電話は、単なる予約手続きの手段ではございません。それは、あなたと、あなたの髪と未来を任せる理容師との、信頼関係を築くための、最初の、そして非常に大切なコミュニケーションです。私たち誠実な理容師は、受話器の向こうで、あなたの声が聞こえるのを、心より楽しみにお待ちしております。