パーマで髪が「ちりちり」に。絶望的なダメージの原因とプロの修正技術
sho0202
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
理想のパーマスタイルを手に入れるはずが、仕上がった髪は、まるで濡れたまま焼けてしまったかのように「ちりちり」になってしまった。そんな、パーマにおける最も深刻な失敗に、ショックを受け、絶望的な気持ちになってはいませんか。この「ちりちり髪」は、あなたの髪がダメージの限界を超えてしまったことを示す、悲鳴のサインです。なぜこのような状態が起こるのか、そしてそうなってしまった髪はもう元に戻らないのか。その原因と、プロができる最善の対処法について、詳しく解説します。
Contents
なぜパーマで髪は「ちりちり」になってしまうのか?
パーマ後の髪が「ちりちり」になってしまう現象は、専門的には「ビビり毛」と呼ばれ、髪が深刻なダメージを受けた状態を指します。これは、髪の体力が、施術による負担に耐えきれなくなった時に発生します。
髪の体力がゼロになった、深刻なダメージの証
- 専門的には「ビビり毛」と呼ばれる状態
髪の主成分であるタンパク質が、薬剤や熱によって変性し、内部構造が完全に破壊されてしまった状態です。髪は弾力を失い、ゴワゴワ、チリチリとした手触りになります。 - 原因1
薬剤の過剰な反応
お客様一人ひとりの髪の体力(強度)を無視して、強すぎるパーマ液を使用したり、薬剤の放置時間を大幅に間違えたりすると、薬剤が髪の内部で過剰に反応し、タンパク質構造を破壊してしまいます。 - 原因2
度重なるダメージの蓄積
ブリーチやハイトーンのカラーリング、縮毛矯正などを繰り返して、既に髪の体力がほとんど残っていない髪に、追い打ちをかけるようにパーマをかけた場合に、このビビり毛は発生しやすくなります。見た目はそれほど傷んでいなくても、髪の内部は限界寸前だった、というケースも少なくありません。 - セルフパーマにおける最大のリスク
ご自身の髪質やダメージレベルを正確に診断する知識なく、市販の強力な薬剤を使うセルフパーマは、この最も深刻な失敗である「ビビり毛」を引き起こす、最も危険な行為と言えます。
ちりちりになった髪の、NG行動と正しい対処法
一度ちりちりになってしまった髪をどうにかしたい、と焦る気持ちはよく分かります。しかし、間違った対処は、状態をさらに悪化させてしまう可能性があります。
これ以上、悪化させないために
- 残念ながら、髪は「治る」ことはない
まず、厳しい現実としてご理解いただきたいのは、一度ちりちり(ビビり毛)になってしまった髪の内部構造は、どんなに高価なトリートメントを使っても、元の健康な状態に「治る」ことはない、ということです。 - NG行動
ストレートアイロンで無理やり伸ばす
ちりちりとした質感を隠そうとして、高温のストレートアイロンで無理やり髪をプレスするのは、絶対にやめましょう。さらに熱によるダメージが加わり、髪が硬化して、まるで針金のような手触りになってしまいます。 - 自宅でできる、唯一の応急処置
ご自宅でできることは、これ以上の悪化を防ぎ、少しでも質感を落ち着かせるための「徹底した保湿ケア」です。髪の内部を補修する効果の高いトリートメントや、洗い流さないトリートメントで、髪に潤いと油分を補給し続け、外部の刺激から髪を守ってあげましょう。 - 最善策
すぐに、信頼できるプロに相談する
最も重要なことです。自己流で何とかしようとせず、すぐに信頼できる理容室やヘアサロンに相談し、髪の状態を正確に診断してもらうことが、被害を最小限に食い止めるための、唯一にして最善の方法です。
絶望を希望に変える、理容室のプロフェッショナルな技術
髪がちりちりになってしまった場合でも、プロの理容師は、その専門知識と技術で、最善の解決策を導き出します。
髪を守り、最善のスタイルを再構築する
- そもそも「ちりちり」にさせない、的確な毛髪診断
プロの理容師は、パーマをかける前に、必ずお客様の髪の体力を診断します。ダメージが深刻で、ちりちりになるリスクが少しでもあると判断した場合は、お客様の髪の未来を考え、正直にパーマの施術をお断りします。この「断る勇気」こそが、プロとしての責任感の証です。 - 「ビビり毛修正」という、高度な特殊技術
もし、他店などで髪がちりちりになってしまった場合でも、専門的な知識を持つプロなら、特殊なトリートメント剤や、酸性の薬剤などを使い、硬化したタンパク質を、可能な限り柔らかくし、質感をある程度改善させる「ビビり毛修正」という高度な技術を持っている場合があります。(※ただし、髪の状態によっては施術できない場合もあります) - 「カット」による、デザインの再構築
最も現実的で、効果的な対処法が、カットによるスタイルの再構築です。プロは、ちりちりになってしまった部分を、デザインとして活かせるぎりぎりのラインで見極めてカットし、残った健康な髪を最大限に活かして、できる限り格好良いヘアスタイルを、新たに創り上げます。このカット技術こそ、理容師の腕の見せ所です。 - ダメージを最小限に抑える、予防としてのパーマ
今後、パーマをかける際には、髪の状態に合わせて最も優しい薬剤を選び、施術の前後や途中で徹底的に栄養を補給するなど、髪を保護しながら施術を進めることが、二度と失敗しないための鍵となります。
まとめ
パーマで髪がちりちりになってしまうのは、あなたの髪の体力を超えた、深刻なダメージが原因です。そして、一度そうなってしまうと、完全に元に戻すことはできません。だからこそ、日々のケアも重要ですが、最も大切なのは、そもそも「ちりちり」にさせない、お客様の髪の状態を正確に診断できる、プロの技術に頼ることです。パーマによるダメージを諦めていませんか。あるいは、パーマの失敗で絶望していませんか。あなたの髪の健康を第一に考え、最善の解決策を導き出すのが、私たちプロの理容師の使命です。
ABOUT ME