パーマとカラー(染める)、同時にできる?髪を守るためのプロの判断基準
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「パーマで動きのあるスタイルを手に入れ、さらにカラーで髪色もおしゃれにしたい」。ヘアスタイルをトータルで楽しみたいと考える男性にとって、この二つの施術は非常に魅力的です。しかし、気になるのは「パーマと髪を染めることは、同じ日にできるのか?」そして「髪へのダメージは大丈夫なのか?」という点でしょう。どちらも髪に大きな影響を与える施術だからこそ、正しい知識と専門的な技術が不可欠です。
Contents
パーマとカラー、仕上がりを左右する「施術の順番」
まず、多くの方が疑問に思う、施術の順番についてです。もし、パーマとカラーを同じ日に行う場合、その順番を間違えると、どちらか、あるいは両方の仕上がりが台無しになってしまう可能性があります。
薬剤の特性から導き出される鉄則
- 結論は「パーマが先、染めるのが後」
これが、それぞれの効果を最大限に発揮し、髪への負担をできるだけ抑えるための、プロの世界での基本的な鉄則です。まず先にパーマをかけて髪にカールやウェーブを形成し、その後にカラーリングで色を入れていきます。 - なぜなら、パーマ液が色を落としてしまうから
もし先に髪を染めてしまうと、後からかけるパーマの薬剤、特に髪の内部に浸透するためのアルカリ成分が、せっかく入れたカラーの染料を分解し、洗い流してしまいます。これにより、染めた色が大幅に褪色してしまったり、予期せぬ色に変色してしまったりするのです。 - 最も理想的なのは、1週間ほど期間を空けること
もしスケジュールに余裕があれば、パーマをかけてから1週間ほど期間を空けて、カールが髪に完全に定着してから染めるのが、髪のコンディションにとっても、それぞれの仕上がりのクオリティにとっても、最も理想的な選択と言えます。
向き合わなければならない、髪への「ダメージ」問題
施術の順番を守ったとしても、パーマとカラーを短期間に行うことは、髪にとって大きな負担となることを理解しておく必要があります。
髪の体力を考慮した選択
- 髪への二重の負担
パーマもカラーも、薬剤の力で髪の内部構造に働きかける化学的な施術です。これらを短期間に行うことは、髪に二重の負担をかけることになり、深刻なパサつきやゴワつき、切れ毛といったダメージの原因になり得ます。 - セルフカラーをした髪へのパーマは、特に危険
ご自宅で市販のカラー剤で染めた髪は、ご自身が思っている以上にダメージが進行している場合があります。また、どのような染料が髪の内部に残っているかをプロでも正確に把握することが難しいため、その上からパーマをかけると、薬剤が過剰に反応し、髪が深刻なダメージを負ってしまうリスクが非常に高くなります。
それでも両立したいあなたへ。理容室のプロの技術
この高リスクな施術を、いかに安全に、そして美しく仕上げるか。そこに、髪と薬剤を熟知したプロの理容師の知識と技術の真価が問われます。
ダメージを最小限に抑える、緻密な施術計画
- 的確な毛髪診断が、全ての土台
プロは、施術を始める前に、まずお客様の髪が「パーマとカラーの両方の施術に耐えられるだけの体力があるか」を、指先の感覚や目で正確に診断します。これが、安全な施術を行うための絶対条件です。 - 髪に優しい、最適な薬剤の選定
お客様一人ひとりの髪質やダメージレベルに合わせて、数多くあるプロ専用の薬剤の中から、最も負担の少ないパーマ液とカラー剤の組み合わせを選び出します。 - 施術中の徹底した栄養補給
施術の前後や、パーマとカラーの合間に、髪に不足している栄養分(タンパク質など)を、専用の処理剤を使って補給します。髪を保護し、補強しながら施術を進めることで、ダメージを最小限に抑えます。 - ダメージの原因を髪に残さない「後処理」
全ての施術が終わった後、髪や頭皮に残留してダメージを進行させるアルカリなどの化学物質を、専用の薬剤を使って完全に除去します。このプロならではの工程が、その後の髪のコンディションを大きく左右します。 - カットまで含めた、トータルデザイン
パーマで創り出した動きと、カラーで表現した色味が、最も美しく見えるように、カットで質感や毛量を調整します。男性の髪を知り尽くした理容師だからこそできる、トータルでのスタイル提案です。
まとめ
パーマと髪を染めることは、両立させることが可能です。しかし、それは髪に大きな負担がかかる高難易度な施術であり、施術の順番(パーマが先)と、髪の状態を正確に見極めることが非常に重要です。ダメージを最小限に抑え、パーマもカラーも最高のクオリティで仕上げるためには、髪と薬剤を熟知したプロの診断と技術が不可欠です。おしゃれを諦める必要はありません。しかし、その土台には、健康な髪が不可欠です。
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