メンズパーマの左右差、失敗?それともデザイン?原因と解決策をプロが解説
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パーマをかけた後、鏡をよく見てみると、「なんだか右側と左側で、カールの強さや動きが違う気がする」。そんな、ヘアスタイルの左右のアンバランスさに、戸惑いや不満を感じた経験はありませんか。パーマにおける「左右差」は、時として意図しない失敗の結果である一方、実は計算され尽くした、非常におしゃれなデザインである場合もあります。今回は、このパーマの左右差について、その原因と解決策、そして魅力についてプロの視点から詳しく解説します。
Contents
意図しない「左右差」。パーマが失敗だと感じる原因
まず、お客様が「失敗した」と感じてしまう、意図しない左右差はなぜ起きてしまうのでしょうか。それには、いくつかの原因が考えられます。
なぜ、左右でかかり方が違ってしまったのか
- つむじや生えグセの影響
これが最も多い原因です。人間の髪は、つむじを中心に渦を巻くように生えており、その流れは決して左右対称ではありません。右側は前に向かって生えているのに、左側は後ろに向かって生えている、といったように、元々の髪の生え方(生えグセ)が左右で異なるため、同じようにパーマをかけても、カールの見え方や収まり方が違って見えてしまうのです。 - 施術における技術的な要因
施術者の経験不足などにより、髪をロッドに巻きつける際の力加減(テンション)や、薬剤の塗布量に左右でムラができてしまった場合も、かかり方の差として現れることがあります。 - ご自身の寝癖や、日々の習慣
いつも同じ方向を向いて寝ていたり、無意識に片側だけ髪をかきあげたり、耳にかけたりする癖がある場合、その物理的な刺激によって、片側のパーマだけが早くゆるくなってしまうこともあります。
意図的な「左右差」。アシンメトリーというデザイン
一方で、プロの理容師が、あえて左右非対称なスタイルを創り出す「アシンメトリーパーマ」という、非常にデザイン性の高い技術も存在します。
計算されたアンバランスが生む、こなれ感
- アシンメトリーパーマとは
その名の通り、ヘアスタイルの左右の長さや、パーマのカールの強さ、ボリューム感などを、意図的にアンバランスに創り上げるデザインのことです。均一ではないからこそ生まれる、こなれた雰囲気と、動きのあるスタイルが魅力です。 - 人気のスタイル例
七三分け・サイドパートスタイル
片側はジェルやグリースでタイトに抑え、もう片方のサイドにはパーマで柔らかな動きとボリュームを出す、といったクラシカルかつモダンなスタイル。
ツーブロックスタイル
片側は潔く短く刈り上げ、もう片方のサイドは長さを残してパーマをかける、といったエッジの効いたスタイル。 - そのメリット
ただおしゃれなだけでなく、例えば顔の輪郭のコンプレックスをカバーしたり、視覚的な効果で絶壁を補正したりと、骨格補正の効果も期待できる、非常に計算されたデザインなのです。
成功の鍵は、プロの理容師にあり
意図しない左右差を修正するにも、あるいは意図的な左右差をデザインするにも、お客様一人ひとりの髪質や骨格を正確に見極める、プロの診断力と技術が不可欠です。
診断、デザイン、そして修正技術
- 原因の的確な診断
もし、あなたのパーマに意図しない左右差がある場合、プロの理容師は、その原因が「生えグセ」によるものなのか、「ダメージ」によるものなのか、あるいは「施術」によるものなのかを、髪の状態から的確に診断します。これが、正しい修正への第一歩となります。 - 骨格と生えグセを計算したデザイン
意図的なアシンメトリーパーマを創る際には、お客様の骨格や髪の生え方を完璧に計算し、アンバランスでありながらも、全体として見たときには、なぜか調和が取れている、という絶妙なバランスをデザインします。 - 的確な修正技術
もしパーマのかかり方に左右差がある場合、プロは状態に応じて、ゆるい方だけを部分的にかけ直したり、逆に強い方のカールを薬剤で少しだけ緩めたりと、最小限のダメージでバランスを整えるための、多彩な技術を持っています。 - 全ては「カット」との連動
パーマの左右差に関する悩みの多くは、実はカット技術で解決できる場合があります。パーマをかけ直さなくても、左右の毛量を調整したり、質感を変えたりするだけで、全体のバランスが劇的に改善されることも少なくありません。パーマとカットの両方を熟知していることこそ、プロの理`容師の強みです。
まとめ
パーマにおける「左右差」は、時には悩みの種となる「失敗」であり、時には魅力を引き出す「デザイン」でもあります。その違いを生むのは、施術における「コントロール」と「計算」に他なりません。意図しない左右差に悩んでいる場合も、あるいは、あえてアシンメトリーなスタイルに挑戦してみたい場合も、その解決策と理想の答えは、プロの理容師が持っています。男性の髪と骨格を知り尽くした専門家に、ぜひ一度あなたの悩みを相談してみてください。
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