パーマで枝毛ができる原因とは?髪を守るための正しい対処法と予防策
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パーマでおしゃれなヘアスタイルを手に入れたものの、しばらくすると毛先がパサつき、よく見ると枝毛ができてしまっている。そんな、スタイルと引き換えに髪の健康が損なわれてしまうような、悲しい経験はありませんか。パーマによる枝毛はなぜ発生するのか、そして、できてしまった枝毛への正しい対処法と、今後枝毛を増やさないためのプロの技術について、詳しく解説します。
Contents
なぜパーマで「枝毛」ができてしまうのか?
パーマが髪にカールやウェーブをつける過程で、髪の内部と外部に大きな変化が起こります。これが、枝毛ができてしまう直接的な原因となります。
髪の悲鳴のサイン
- 保護膜である「キューティクル」の損傷
パーマ液に含まれるアルカリ成分は、薬剤を髪の内部に浸透させるために、髪の表面を保護している鎧のような「キューティクル」を無理やりこじ開けます。このプロセスでキューティクルが傷ついたり、剥がれたりすることが、枝毛の直接的な引き金となります。 - 髪の体力となる「内部成分」の流出
開いたり、剥がれたりしたキューティクルの隙間からは、髪の強度や潤いを保つための大切なタンパク質や水分、脂質といった成分が流れ出てしまいます。これにより、髪は栄養不足で乾燥した状態となり、もろく、裂けやすい状態になってしまうのです。 - 熱によるダメージの追い討ち
特に、デジタルパーマやアイロンパーマの場合は、薬剤による化学的な変化に加えて、ロッドによる「熱」の力も加わります。これにより、髪の水分がさらに奪われやすく、乾燥が助長されて枝毛のリスクが高まることがあります。 - ダメージの蓄積
一度のパーマだけでなく、過去のカラーリングや、日々のヘアアイロンの使用、ヘアケア不足などによってダメージが蓄積している髪にパーマをかけると、髪が耐えきれずに、枝毛の発生リスクはさらに高まります。
見つけてしまった枝毛の正しい対処法と予防ケア
残念ながら、一度できてしまった枝毛を、トリートメントなどで完全に元の状態に戻すことはできません。最も重要なのは、これ以上枝毛を増やさないための「予防」です。
潤いを与え、物理的な刺激を避ける
- できてしまった枝毛は、プロの手で「カット」する
これが、できてしまった枝毛への唯一の、そして最善の対処法です。枝毛をそのまま放置すると、裂け目がどんどん髪の上部に向かって進行し、ダメージを拡大させてしまいます。ご自身で切ると、断面が不均一になり、さらに枝毛ができやすくなるため、信頼できる理容室で、プロの手によって正確にカットしてもらうことが重要です。 - 予防策1
徹底した保湿ケアで髪の強度を高める
トリートメントで内部補修
シャンプー後は、髪の内部に栄養を補給する「トリートメント」を習慣にし、髪の芯から潤いを与えましょう。
洗い流さないトリートメントで外部刺激から守る
ドライヤーの熱や、空気の乾燥、枕との摩擦から毛先を守るために、お風呂上がりの濡れた髪に、洗い流さないトリートメントをつけることは必須のケアです。 - 予防策2
日常の物理的なダメージを避ける
優しいシャンプー
髪同士をゴシゴシと擦り合わせるような洗い方は避け、指の腹で頭皮を優しく洗いましょう。
丁寧なタオルドライ
濡れた髪は非常にデリケートです。タオルで擦らずに、優しくポンポンと叩くように水分を吸い取ります。
コーミングは優しく
濡れた髪をとかす際は、目の細かいブラシではなく、目の粗いコームで、毛先から優しくほぐしていきましょう。
そもそも枝毛を作らせない。理容室のプロフェッショナルな技術
枝毛ができてから対処するのではなく、そもそも枝毛を作らせないように、髪の体力を守りながらパーマをかける。それこそが、プロの理容師の仕事です。
髪の体力を守りながらデザインする
- 施術前の的確な「毛髪診断」
プロは、パーマをかける前に、まずお客様の髪がパーマという施術に耐えられるだけの体力があるかを、指先の感覚や目で正確に診断します。ダメージが深刻で、枝毛のリスクが非常に高いと判断した場合は、お客様の髪の未来を考え、施術をお断りしたり、まずはトリートメントによるケアを優先したりすることを提案します。 - ダメージを最小限に抑える「薬剤選定」
お客様一人ひとりの髪質に合わせて、数多くあるプロ専用の薬剤の中から、最も負担の少ない、優しい薬剤(コスメパーマなど)を選定します。 - 髪を補強しながらかける「処理剤」の活用
施術の前後や、施術の途中で、髪に不足している栄養分(タンパク質や脂質など)を補給する「処理剤」を使用します。髪を内部から補強しながらパーマをかけることで、枝毛の発生リスクを大幅に減らすことができます。 - 定期的な「メンテナンスカット」による予防
パーマスタイルを維持するために定期的にカットに訪れた際に、枝毛になりかけているごくわずかな毛先を、プロの目で見つけてミリ単位でカットします。これにより、深刻な枝毛へと進行するのを未然に防ぎます。
まとめ
パーマによる枝毛は、薬剤や熱によるダメージが主な原因であり、一度できてしまうとカットするしかありません。そのため、日々の丁寧な保湿ケアで「予防」することが何よりも重要です。しかし、最も効果的な予防策は、そもそも枝毛を作らせないように、お客様の髪の状態を正確に診断し、ダメージを最小限に抑えるプロの技術でパーマをかけることです。パーマスタイルと、健康で美しい髪。その両方を諦める必要はありません。
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